【訪問リハと通所リハの違い】


時々、「リハビリは先ず施設系を考えるし、施設に行きたくない人がいたら訪問を考えるわ〜」という人がいます。

 施設の場合、リハビリ以外に①入浴②レスパイト③社会参加、の役割があるために、勧める理由はわかります。

ある地域では、給付費を削減するために、行政から訪問系サービスをもっと減らすように指摘されるため、導入し難くなっているとも聞きます。(亀岡市ではありません^_^)
 

しかし、自立を支援するためには、それぞれのメリットを考え、課題に対する対策としてサービスを選択する必要があります。

 

そもそも、訪問と施設ではできることが違います。
 

訪問で行うリハビリのメリットは、
『生活の場で実際に「活動・参加」の訓練ができること』です。

施設で、自宅を想定して訓練を行うことはできます。しかし、あくまで想定訓練であって、自宅の環境や本人の心理状態、介護者の状態が関係し、実際に自宅でやろうとしてもできないことは多々あります。

昨年受けたケアマネの更新研修でも、「自宅で入浴したい」という課題に、「通所リハで入浴動作訓練を行う」という参考ケアプランを渡されますが、実際にできるようになることは少ないと感じています。
 

実際の生活の中で、

「できるけどやっていない・できない」ことを「やっている」ことにするためには、【身体機能】以外に、【認知機能・心理状態・環境因子】の詳細な評価と分析を行い、さらに頑張ればできる【ストレッチ目標】を設定し、メニューを微調整しながら、実行する必要があります。

自宅で入浴したいのであれば、自宅で訓練することが1番の近道です。 
  

一方で施設系のメリットは、
『身体を動かす設備があり、人と一緒にやることで意欲が上がり、心身機能が上がりやすいこと』です。 

長い廊下で歩行訓練ができたり、機材を使い自主訓練ができたり、あの人もがんばっているから、私もがんばろ!と思えたり、沢山のメリットがあります。
 

当院の利用者さんが通所リハやデイサービスを利用している場合、施設側と相談して、『施設だからできること』と『訪問だからできること』を分けて役割を分担しています。

自立支援を進めるために、訪問と通所の役割の違いが分かってもらえると嬉しいです(^。^)
 
 

#生活機能訓練士
#訪問鍼灸
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