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「三島広志:句集 天職」

人生の大先輩から句集を頂きました。

大変申し訳ない話ですが、国語の成績は控えめに言ってもお猿さんなみで、古典のテストで5点をとった伝説を持つ私が、なんとも物足りない感想と勝手な楽しみ方を書かせて頂きます。

「三島広志:句集 天職」

鍼灸マッサージ師の大先輩であり、地域の在宅療養を40年間支えてきたプロ。難病や障害、加齢によって生活の不便さを抱える家庭のニーズに細かく対応し、現在の地域包括ケアに必要とされる「生活期リハビリテーション」をずっと以前から行ってきた人であり、関わった人の数だけ「いのち」をみつめ、共に歩んでこられた人。

そんな大先輩が、在宅医療という天職を通じて見てきた世界を表現していると思うと、久しぶりにワクワクしながら本をめくった。

ミーハーな私を更にワクワクさせる前書きがあった。テレビ番組で俳句ブームの火付け役「夏井 いつき」さんと同じ俳誌に載り、「日光の夏井・月光の三島」と称された方だった。

句集は、1991年三島さんが37歳から始まる。
24歳で開業され、13年が経ち様々な苦い経験をされた時期だろう。

1991年から2017年63歳までの27年間を1年ごとにまとめられ、経験とともに「いのち」の見つめ方、自分の心の置き方が徐々に変化していく様が伺える。

今の私は38歳、この俳句から自分の45歳はどうなっているのだろう?と想像し、また、50歳になった時、37歳の三島さんはどう考えていたのか?、と振り返って読むことを楽しみにしている。

1992年、今の私と同じ38歳の時に読まれた句
「満月やキャッチボールの子の指しぬ」

全く読解力がない私の勝手な想像では、昼間にキャッチボールをしていた子供がその晩、月を指さして「パパあのボールだったら打てそうやし取ってきて!」と言われ、「そんな大ぶりであたるか!」と、なんとも微笑ましいやり取りをしながら、人の「いのち」には満ち欠けがあり、まぁるい時もあれば、全く見えない時もあるけど、また満月は来るんだな~、なんて陳腐な想像力で情景を楽しんでいる。

一気に読んでしまうのはもったいない気がするので、ちょびちょび晩酌の御供に時空を超えて三島さんが見てきた「いのち」を楽しんでみようと思う。

さて、今夜の私の一句
「冷やし酒 ケンサキイカと 誌海の旅」

やっぱり、センスはないな。頂いた句集で勉強します!

ありがとうございました😊

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