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九大ロー、ステメン

9月18日、19日に早稲田ローの入試がありましたが、手応えがゼロでした。絶対落ちたと思いました。
そこでアガルートのロースクール記事を参考に、学習環境が良さそうな九大ローと北大ローを追加で受験することにしました。
急いで入試資料を取り寄せ、即日に仕上げて提出しました。

九大ロー
配点比率(既修)
書類選考50点 法律専門試験350点

ステメン課題「法律実務家を目指す理由を、所定の用紙に2000字程度で記入」

任意書類として、活動報告書と職業経験報告書を提出できます。それぞれ2000字程度です。私は2000字を書くほど内容が浮かばなかったので提出しませんでした。
ステメンの問いは至ってシンプルなので、書き方は自由だと思います。私は早稲田ローに提出したステメンを修正しました。
ステメンは誰かに添削してもらった方がいいです。私は提出した後にいくつかのステメンを見直して、多くの点で表現の稚拙さに気づいてしまいました。
例えば今回の九大ロー。「公務員には法律による行政の原理により,限られた予算で最大限の効果を出すには法律に精通している必要がある。」と書きましたがなんだかよくわからないです。そもそも行政法全然勉強していないし。
他人に見てもらい、客観的なフィードバックを貰うことで自分では気づかない点を修正できます。恥ずかしい気持ちは我慢して、他人に添削してもらうことをおすすめします。

↓提出したもの。個人識別情報は略。

1.法律実務家を志した理由
 私は大学の学部での経験と職場での体験をきっかけに法律実務家を志望するようになった。
 私は慶應義塾大学商学部在学中に社会保障論のゼミに所属し,主に年金を中心とする公的サービスの政策について研究した。年金制度を研究する過程で社会保障判例を学び,朝日訴訟(最大判昭42.5.24)や堀木訴訟(最大判昭57.7.7)に触れた。それまでは立法府や行政府が主体となる政策という側面からのアプローチばかりを図っていたが,これらの判例を読むことで,社会保障の実現・徹底のためには当事者が自ら司法を通じて社会保障を求める機会を確保することも重要であるとの考えに至った。また社会保障判例に触れたことで憲法や行政法の知識も必要だと考え,独学で勉強を進めるようになった。
 卒業論文では,司法を公的サービスの実現に不可欠なものと位置づけ『司法サービスの経済特性と制度設計―情報の経済学が示唆するもの』を執筆した。現在は弁護士に専門的知識が偏在している状況があり,経済学的にみれば依頼者の望む解決を得られる可能性が必ずしも高くない。そこでこのような不利益を除去するために弁護士と依頼者である一般人の情報の非対称性を如何に解消するか,経済学の見地から検証した。そして,情報の非対称性の解消を図るには多様なバックグラウンドを持つ弁護士による幅広いマーケットの拡大が必要であるが,弁護士は医師と同様に供給が需要を誘発するという特殊な要素を持つため,質の悪いサービスが過度に供給されるおそれがある。そのため弁護士の急増は控えるべきであると結論付けた。卒業論文を執筆することで私は弁護士という業界に感心を持った。
 就職後は,(略)行政に従事した。また契約事務担当となったことで入札業務や契約書の作成等で民法・行政法を扱うようになった。公務員には法律による行政の原理により,限られた予算で最大限の効果を出すには法律に精通している必要がある。そこで(略)の職員向けに開催されている弁護士主催の民法・行政法の講座を受講し知識を深めた。その頃から私は法律学への興味が増してきており,学部時代に弁護士業界への関心を持っていたことも相まって,私は法科大学院に進学し弁護士になりたいという思いを強くした。そのことを講座の担当者である弁護士に相談したところ「常に市民目線に立ってきた行政での経験は法曹になってからも必ず活きる」とアドバイスを貰った。このとき私は市民の役に立てる法律実務家を目指そうと決意した。
 
2.どのような法律実務家を目指すか
 私が商学部で社会保障論を学んだことや仕事で環境行政に携わった経験は他の法曹と違ったバックグラウンドを持つ点で強みになると考えている。学部時代にゼミの活動で高齢者団体との対談や介護施設で実習を通じて,社会保障を求める人々は多いのにも関わらず法的手続きに敷居の高さを感じていることを知った。私はこの敷居の高さを解消し,社会保障の実現・徹底のために働きたいと考えている。また,仕事では(略)で市民の方々に環境調査結果を発表したところ,多くの質問・意見を頂いた。環境問題は人々にとって生活と結びつく点で非常に重大な関心事であり,人々の安心・安全の暮らしのためにより良い環境を確保するために役立ちたいと思った。そのため私は市民目線で社会保障や環境問題に対応するような公益的活動を主軸とする法律実務家像を描いている。
 市民目線で問題解決を図るためには市民が何を求めているかを正確に認識しなければならない。そのためには社会状況を読み取り,市民の方と積極的な対話を成し,情報の偏りを解消していく必要がある。私が卒業論文で考えたように弁護士と市民の間で問題と知識の共有がなければ市民の望む解決へと至らない可能性があるからである。
 その中で九州大学法科大学院の学際的視点を注入した教育内容に魅力を感じた。現代社会は一層高度化・複雑化してきているが,私がこれまでに得てきた経験に加えて貴学の隣接科目も積極的に履修することで複眼的視座を養えると考えている。貴学で得たこの能力を活かして市民の求める問題解決に貢献したい。
 このような私の姿勢は「高度化・複雑化・グローバル化した21世紀の中で求められる新たな法律実務家像を追求しつつ,人間に対する温かい眼差しを持った,「社会生活上の医師」としての法曹を養成する」という九州大学法科大学院の理念に一致していると考える。私は九州大学法科大学院で自分の目指す法律実務家像を叶えることが出来ると思い,貴学を志望する。

以上(1886字数)

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