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中二病再考

斎藤かよこ「これが私の中二病」という漫画を読んでいて、あらためて中二病とは何だろうと考えていた。
14歳ぐらいの思春期に自分は人とは違う何かがあると強く信じ込み、そのように振る舞うこと、という定義をネット上でみて、あッと思うた。ぼくは未だに中二病だという、半ばわかりきっていることなのに戸惑いがあった。
中二病の発現は人により違う。ぼくの場合厄介なのは、「時間は無限にある」と思っちゃうこと。甘い夢の中でいつかこの道は天竺に通じるだろうと茨道をせっせ歩いている。この道は違ェだろと理性ではわかっている道を。でもいつか辿り着けならあせらなくていい、何故ならおれは死なぬから、という自分すら騙す虚言にひたって、黄金の昼下がりにまどろんでいるんだァ…

それだとやべえという感覚が最近ようやくしてきて、ならエクスカリバー抜かなきゃという気持ちになったあたり、病いから抜け出そうとしてるのかもしれない。
「青春の殺人者」という映画が昔ありましたが、中二病は平行世界で若くして成功した数々の我を殺してきてるんですね。ネバーランドでまどろんでいるうちにできたことを、実現できた自分を、殺してる。そういう意味で青春の殺人者って自意識のことなんだなあと今思いました。

光で世界を見つけることと、闇を手探りでかきまわして闇にしかないものを手にすること。前者真っ当、後者中二病。どっちも尊いです。
中二病は悪くはない。用法や違いを知ってることが大事で、我はよくわかってなかった。
そういう反省を最近してました。
あと終わってしまうことが確実にあること、身の周りで大切なものが壊れていくこと、20代前半で両親が死んで身に沁みたと思っていたけど、これもあんまわかってなかった気がして、最近色々発見がある。お母さんのこと。また別の機会に書きたい。

中二病の性質、長所短所を理解した上で、終わることを歌いたいなって最近思いました。昔からずっと生き死にの歌を作ってきたけど、死ぬだけが終わりではないのだ。
そういうのを歌いたいなって最近思いました。
中二病の2ndシーズンを楽しみたいと思ってます。

おわり

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