猫を想う
動物が弱ると、同じ種も含めて他の動物から攻撃されないように、姿を隠し、引き籠る。
人間もまた動物であれば同様の習性があるが、弱っているときにでも会える人は、信頼している人と言える。
時に人間は弱った時にペットと触れ合い、癒され、回復する。
動物は人間のように口は利けぬが、人間とペットとの間には信頼関係がある。
猫は短期記憶は人間より優れているが、長期記憶は苦手である。
猫にとって、過去は文字通り過ぎ去ったものでしかない。
当然、自分の手から離れている。
今は安心できる場所で日々無事に過ごしている。
すでに過ぎ去り、自分から離れたものに思い悩むのは、実体のないものを真実と思い込む迷妄に過ぎない。
人間が『うまいうまい』と食っている物でも、猫にとっては毒である物も少なくない。
世の中には、『美味』と書かれた瓶の中身が毒と言うこともある。
毒と書かれた瓶の中身が人によっては栄養剤になることもある。
猫は、人間の作った物語への参加を拒否する。
人間は、自分や他人の作った物語に自ら参加することで安心しようとする。
猫にとっては、飼い主から餌と安全を求めるだけで、見知らぬ人間は怖いだけ。
猫が気に入らないという者は、猫を見ていると、虚構に価値があるかのように振る舞いつづけてきた自分たちの欺瞞を暴かれているかのような気分になるのではないか。
言霊というものは、言葉と事実を一体とみなす世界観。
言葉は単なる媒体ではなく、実体であって、言葉に宿る精霊が人の運命さ左右するとまで信じた。
猫は素直でいいな。
腹が減れば餌くれっていうし、遊んでほしければ遊んでくれっていうし、
構われたくないときは、寄ってこないし、
一緒にいたいときは、寄ってくる。
猫は本来、群れを成さないが、人間に飼われるようになってからは、お互いの縄張りが重なるようになった。
そうして、猫は争いを避けるために、猫同士仲良くなることを覚えた。
序列を作ることはあるが、強い猫に対して、弱い猫が餌を取ってくるようなことはしない。
wikipediaに猫のかわいさが書かれている個所をピックアップしました。
ネコは睡眠中には決して喉を鳴らさないが、その代わりニャーと鳴くことがある。
ネコの喉鳴らしは3メートル四方にまで聞こえる。
猫はゴロゴロいうのを自分で止められない。
ネコはライオンやトラのように『ガオー』と吼えられない。
喉を鳴らす子猫は母猫に自分が元気だと伝え、成猫は愛撫されての満足を表す。
ネコが自分自身のため、例えば落ち着きを取り戻すために喉を鳴らす場合があるという仮説を唱えた
フランス語≪ ronron ≫ 「ロンロン」は日本語でいう「ゴロゴロ」というネコの出す音を真似た擬声語であり喉を鳴らすネコがいることで傷の治癒が早くもなるという。ネコの喉鳴らしは快い思い出を蘇らせ、ストレスを解消する効果があるという。
日本では誰でもネコのそばで時間を過ごし安らぐことが出来る猫カフェが営業されている。
ネコの肉球を押すと爪が出る。
猫は写真写りが良い。
額、頬、口周囲、顎下、耳、肛門周囲に皮脂腺があり、ここからフェロモンを分泌して、他のネコに情報を提供したり飼い主などに匂いを付着させる。
染色体の研究では錆び猫および三毛猫は理論的にすべてメスである。
なぜオスがいるのか調べようにも研究材料のオスの錆び猫や三毛猫があまりにも少ないため未だに想像の域を超えていない。
瞳孔は調整の範囲が広く、明るい所では細長く、暗い所では最大で300倍(人間は最大で15倍ほど)まで広げて光の入る量を多くすることが可能なため、暗所での視力はよい。
耳は片方ずつ別々に動かすことができ、異なる方向の音を聞き分けることができる。そのため、指向性が強く、音源の場所をかなり正確に特定することができる。音の聞き分けの能力も高く、例えば飼い主が帰ってきた足音を判別することは簡単にできる。
耳の動きは感情にも左右され、特にネコがおびえているときや不満を感じているときなどは、耳はうしろ向きに伏せられる。
体のバランスに比べて小さくできているが、鼻腔内部は凹凸に富み、大きな表面積を生み出しているため、小さな鼻の外観だけからは予想できない優れた嗅覚がある。
鼻以外に、口内の上顎前歯の後ろにフェロモンを感知できるヤコブソン器官(鋤鼻〈じょび〉器官)があり、目を半分閉じて笑っているような表情を示し、口から空気を吸うフレーメン反応を行う。これはフェロモンを分析している行動である。
ネコの鼻は個体によって異なる紋様を持っており、これは鼻紋と呼ばれ、人でいうところの指紋と同じものであり、個体の識別に用いることが可能である。
ネコが飼い主の足に顔をすり寄せるのは、頬腺などから出る分泌物を付け、「自分の物」というマーキングをしているわけである。つまり顔を擦り寄せられるのはネコに信頼されている証である。
ネコ科の動物に共通する特徴であるが、味蕾が他の哺乳類とは異なっており、甘味を認識することができない。
猫のような肉食動物は、糖新生の酵素活性が高く、タンパク質から分解されて得られた糖原性アミノ酸から糖新生を行って体内で必要な糖分を生成している。
ネコのひげは毛根部分に感覚神経や血管が密に分布しており、非常に鋭敏で、先端に何かが少し触れても感じ取れる。
ひげの状態はネコの感情によって変化する。たとえば目の前にあるものに好奇心を持つとひげは前に向き、おびえているときはぴったり頬にくっつくことが多い。
尾の役割は、感情を表すほか、走行時や跳躍・着地の際に体のバランスを取る役割がある。
襟首(えりくび)と呼ばれる頸(首)の後ろの皮膜は痛点が鈍化しており、親猫が仔猫を運ぶときここをくわえる。
この特徴は成猫になっても残るため、成猫でもヒトがここをつかんで持ち上げることができる。持ち上げなくとも襟頸を掴むだけで大人しくなる傾向があるため、気性の荒い猫や野良猫を扱う際に有効である。これは、母猫が危険を感じた時にしか使われない方法のため、猫は緊張して動きを止めていると考えられている。
近年イギリスで行われた研究で、ネコにも利き手があることが指摘されている。生まれたばかりの頃は左右を同じように使うが、生後およそ1年ほどで利き手の傾向が表れ、雄は左利き、雌は右利きであることが多い。
鉤爪はといで鋭さを保つ。爪を自由に出し入れできるので鋭さを常に保持でき、チーター以外のネコ科動物に共通する特徴である。樹上生の傾向が強く、木登りをしたり高所も移動するが、頭を下にして降りる時に爪が引っかからない指の向きであり、降りるのは得意でなく飛び降りる事が多い。
ネコは飼い主の声と知らない人間の声を聞き分けていることをはじめ、飼い主がネコ自身に話しかける時の声までも聞き分けている。
新奇性恐怖の性質があり、すぐには新しいものはあまり食べようとせず、過去に嫌な経験をした食べ物を学習(条件付き味覚嫌悪)する性質がある。
ネズミやスズメなどの獲物を捕まえた際、その場で食べずに安全な場所まで運んでから食べる習性がある。
母猫の場合は仔猫に獲物を与えることで何が食べられるのかを教える。特に生きたまま与えることで狩りの訓練をさせるという側面がある。
ネコはエンバクなど背の低い草を食べる習性があり、その理由は未だ明らかでないが、毛づくろいのときにどうしても呑み込んでしまって蓄積した体毛を、草の繊維に引っかけて、まとめて排泄するためとする説や、植物性のビタミンや葉酸を草から直接摂取しているなどの説がある。
どのネコにも共通しているのが、イネ科植物を好んで食べるということである。
ビール酵母サプリメントやノンアルコールビールが好物であり、おやつ代わりに与えている例も多い。当然、アルコールが入っている通常のビールを猫に与えるのは厳禁である。
いわゆる「ニャー」という鳴き声は、子猫が親猫に対して注意をひくための鳴き声であり、自然界で大人の猫がこの声で他の猫とコミュニケーションを取ることはない。人間に対して大人の猫がこの声を発するようになったのは人間の気を引くためとされる。
安全な環境と餌に満たされたネコはよく眠る。
丸くなって身を守るように眠るのがネコの典型的なスタイルの一つで、明るい日中など、前足でまぶたに覆いをし、光を遮って眠るネコも多い。
周囲を警戒する必要がないと、体を長く伸ばしひっくり返ったような姿勢で眠るものもいる。写真は周りを信頼している仔猫たち。
一般的に、ネコは一日の大半を寝て過ごすといわれている。
外からの訪問者が少ない住宅で、家族や近隣にかわいがられ、餌が十分に与えられている安心できる環境だと、ネコは長いものでは1日あたり20時間近くひたすら眠り続ける。
ペットとして飼われているネコは餌を探しにいく必要がなく、安全な寝場所も確保されており、特に何をする必要もないため安心して眠り続ける。
寝ている時に時折、痙攣したり鳴き声を漏らしたりするが、夢を見ているせいである。
主に仔猫の頃の夢(母猫の乳首を吸っている場面)や、狩りをしているときの夢を見るといわれている。
人により屋内で飼われている仔猫はとくに睡眠時間が長く、書籍では20時間程度と解説されていることが多い。
ほとんど眠っていて、たまに眼を覚ますと母猫の乳を吸い、その後ちょっと遊んでいたかと思うとまたすぐ眠ってしまう、というような状態である。
また、仔猫ではほとんどがレム睡眠であるといわれている。そのため、呼びかけたり触れたりすると目を醒ます場合がある。
腹部を地に付け、四肢をたたみ、尾を身体側に引き付けたうえで、背を丸めてうずくまる、というネコの姿勢を『香箱(こうばこ)を作る』(香箱座り)と表現する。香箱の蓋の丸く盛り上がった甲の形に由来している。
香箱座りは、前足を完全に折り畳んでいるため、特にリラックスした状態である。
一方で完全屋内飼育のネコの場合は、外敵に対する警戒の必要もないため、仰向けないしそれに近い姿勢でリラックスして寝る場合も見られる。
同じネコ科の野生動物においても、同様の姿勢が生態系の頂点に位置し天敵が存在しないライオンにおいて見られる。
放し飼いの地域猫や野良猫や野猫の場合は太い木の幹、飼い猫の場合は壁や柱などを引っかいたり、爪を噛んで引っ張って爪とぎをする。
爪を切る場合、ネコの鉤爪の根元側は肉・神経・血管が通っており、先端部分だけを丁寧に切らなければならない。
猫は肉食動物が持つ狩りの武器をすべて持っているが、攻撃する際には、前足や後ろ足がよく用いられる。前足を前に差し出し、スナップを利かせて攻撃対象を招き寄せるかのように足裏で攻撃する攻撃方法は猫パンチと呼ばれる。
また、前足で攻撃対象をしっかり抱き抱えて倒れこみ、後ろ両足で蹴りを繰り返して入れる攻撃方法は猫キックと呼ばれる。
いずれの場合も、自由に出し入れできる鉤爪を出して攻撃することで、より高い攻撃力が得られ急所にとどめをさす。
毛づくろい(グルーミング) 耳の裏などの直接なめられない部分は、いったん前足に唾液を含ませ、その湿った前足でなでる。
寝そべり日光浴をする野良の仔猫。猫はビタミンDの合成のために紫外線を要するといわれる。鳥類や毛皮を持つ哺乳類においては、皮膚から毛皮や羽根に皮脂を分泌し毛づくろいすることによって口からビタミンDを摂取しているとの説がある。
ネコは通常、起きている時間の30 - 50%を毛づくろいに費やす。
うっとりしながらふみふみしている時は母猫のおっぱいを飲んでいて気持ちよかったという潜在的な記憶がよみがえり、とても心地よい状態、夢見心地にあると考えられている。
比較的機嫌の良いとき。歩くときは立てていることが多い。個体によっては立てながらくねくねと動かしている場合もある。
他のネコや、人間に巻きつける相手に親愛の情を持っている。
尾で魚釣りをする。
群れは作らないが、地域の野良猫の密度が多い場合などは独立した縄張りをもつことが困難で、ある程度の順位が存在する。
そのようなネコ達は同一の場所に定期的に集まり、「猫の集会」などと呼ばれる。互いに安否確認などをしていると考えられている。
複数飼いなどではじゃれ合ったり互いにグルーミングしたりといったコミュニケーションをする。
初対面のネコ同士が鼻をつけ合う事があるが、相手を確認する挨拶とされる。
ネコは自分にとって見覚えのある人間よりも、自分に注意を向けてくる人間とより長く接触する傾向があった。
暖かい場所を好む習性がある。
大抵はネコそのものが人間に対し警戒心を抱いて間隔を取ろうと動くことが多いが、ネコの個体の性格や人間との信頼関係によっては逃げないケースも存在する。
また、ネコは人間とのコミュニケーションにおいて、自分の体を撫でられる際に触れてもいい個所と触れられたくない箇所を行動で示すことが確認されている。
ネコは、飼い主がパソコンなどを使って作業をしている際に、しばしば邪魔をする。これは、ネコが飼い主に依存をする側面があるため、飼い主の様子がいつもと違うと感じたり、自分のことを飼い主が忘れているのでは?と不安になるためだと説明される。
あるいは、飼い主に注目されたいという気持ちから、邪魔をする。飼い主の視線の先に座り込んだり、作業の邪魔をイタズラにより飼い主の関心が自分に向けば、猫は安心する。また、飼い主が熱中しているものには、ネコも気になるという心理が働くともいわれる。
特にパソコンの操作は、飼い主の指の動きに目を引かれたり、飼い主の作業を遊びだと勘違いして、じゃれつくことがある。
ネコは、飼い主の行動をよく観察し、反応している。
新奇性恐怖の性質があり、すぐには新しいものはあまり食べようとせず、過去に嫌な経験をした食べ物を学習(条件付き味覚嫌悪)する性質がある。
猫を見ていると安心する。心が朗らかになる。
やはらかき猫の柔毛(にこげ)と、蹠(あなうら)の
ふくらのしろみ悩しく過ぎゆく時よ。-北原白秋
『猫の文化的変容』に関する研究は、確かにさまざまな学問領域からアプローチできるテーマです。以下のような分野が考えられます:
民俗学:猫に関する伝承や習慣、地域ごとの信仰や文化的役割などを調べることで、猫がどのように人々の生活に影響を与えてきたかを探ることができます。
比較文化史:異なる文化や時代における猫の象徴性や役割を比較し、どのように変化してきたかを分析するのに適しています。
美術史:絵画、彫刻、文学などにおける猫の表現を研究することで、猫が文化や芸術に与えた影響を考察できます。
動物文化研究:動物と人間の関係を研究する新しい学際的な領域で、猫を通じて人間社会の価値観や文化を探ることができます。
社会学や人類学:猫の飼育や役割が社会構造や人間関係に与える影響を考えることも興味深いでしょう。
このように、多角的にアプローチできるテーマですので、あなたの興味や研究の焦点に合わせて選ぶと良いでしょう!どの視点から探求しても、非常に面白い発見があると思います。
動物文化研究は近年注目を集めている学際的な分野です。動物と人間の関係や、動物が文化に与える影響を探ることを目的としています。この分野では、以下のようなテーマが研究されています。
動物の象徴性:特定の動物が文化や神話にどのように表現されているか。
動物の役割:家畜やペットとしての役割が人間社会に与える影響。
動物の行動と文化:動物の行動が人間の文化や価値観にどう関連しているか。
人間と動物の相互作用:共同生活や人間の生活様式における動物の影響。
動物文化研究は、民俗学、社会学、人類学、生物学などの知見を組み合わせて展開されており、非常に多様な視点からのアプローチが可能です。猫をテーマにした研究も、この分野で扱うことができますよ。興味深いですね!
社会学の研究者が猫の歴史について論じることは、実際に多くの興味深い視点を提供します。猫は家庭や社会の中で特定の役割を果たし、人間との関係性を通じて文化や価値観が形成されてきました。例えば、以下のようなテーマで研究が行われています:
ペットとしての役割:猫が家庭内でどのように位置づけられ、飼い主との関係がどのように変化してきたか。
社会的象徴:猫が社会的な象徴としてどのように機能し、特定の文化的文脈でどのような意味を持つか。
猫と都市化:都市化が進む中で、猫がどのように適応し、飼育スタイルや地域の文化に影響を与えているか。
動物福祉と倫理:猫を取り巻く動物福祉の問題や、飼育に関する倫理的な視点。
こうした研究は、猫を通じて人間社会のさまざまな側面を理解する手助けとなります。社会学的なアプローチで猫の歴史を探ることで、非常に多様な洞察を得ることができるのが魅力ですね。興味深い論文が見つかるといいですね!
文化人類学は文明以前の人類だけでなく、現代社会や様々な文化に対しても広く適用される学問です。文化人類学者は、現代の人々や社会を対象にして、文化や社会のダイナミクスを探求しています。
以下の点が文化人類学の特徴です:
フィールドワーク:人々の生活を直接観察し、インタビューを行うことで、文化や習慣を深く理解しようとします。
多様性の重視:異なる文化や社会の多様性を尊重し、その中での人間の行動や価値観を探ります。
相互作用の分析:人間と動物、社会と文化、環境との相互作用に着目し、どのように文化が形成され、変化していくのかを考察します。
現代の問題へのアプローチ:グローバリゼーション、移民、環境問題など、現代社会における複雑な問題に対しても、文化人類学的な視点でアプローチすることができます。
ですので、現代の文化や社会についての理解を深めるために、文化人類学は非常に有効な手段となります。興味のあるテーマを深めるにはぴったりのアプローチですね!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?