感想フォームへの返信(2021-12)

＞2021/12/25 15:44
Fate/EXISTEDとてつもなく面白かったです。読み終えた後の余韻がものすごく、何度も読み返していました。一回戦目が逃げ続けるジナコとの不戦勝であったり、二回戦目のラヴィルとの青臭さと大人らしさが混ざり合ったような話も三回戦目の蕾との分かり合えなさもどれも作品らしさが出ていて大好きなのですが、特に4回戦目の話の構造がとても美しくて大好きです。
（後略）

うお～～～2000字弱も感想をありがとうございます！！！！！！！！！！　軽く大学のレポート並みじゃないですか⁉　何度も読み返してもらえるほどのものを書けてよかったです。伏線回収できてるか自分でもよくわかっていないので、ここってどういう意味だよ……という疑問があったらまた投書してください（？）

くるみの「恋」はCCCで示された「恋とは夢見るもの」という定義と共通させつつ、岸波と桜の間に生まれた恋とは異なる感情にしたいと思って書いていました。書けば書くほどこれで伝わるかなあという不安が強まりましたが、頂いた感想を読んでマジで杞憂だったな……と安心しています。永遠信仰のフォロワーがこの帰結を認めてくれることほど嬉しいこと、なし。わたしは永遠信仰のくせに最後の最後でいつも物語に負けて永遠を手放してしまうので……（音無は死ぬことで別の意味での永遠を手に入れているものの）。

劇場版少女☆歌劇レヴュースタァライトがこの作品に影響を及ぼしていることは散々言っているかと思うのですが、やっぱりこの話を書く前と後で変わったことって、岸波に対してわたしが「勝ちたい」と思うようになったことなんですよね。既に初めから音無が4回戦で岸波に敗れ死ぬ結末は決定していましたしそれが書きたくてこの話を書いていたのですが、結末に対する自分の気持ちの質が変わりました。最初は岸波の短い人生を形作る欠片の一つになりたい！　と思ってたのに、書けば書くほど岸波に負けたくなくなっていったというか（もちろん聖杯はいらない／痛覚なく死にたいという気持ちはそのままなのですが）。
やっぱり岸波はわたしの自殺を止めるだろうし、ヒロイン（今回はラニ）の命を救えた実績がある以上絶対わたしのことも同じようにして救おうとしてくると思ったので、それを思い通りにはさせたくありませんでした。それはわたしの「人間は人間を救わない」「わたしは誰にも救われたくない」思想に反するし、（この時点で音無は知らないけど）月の聖杯戦争を勝ち抜いた岸波白野は最終的に消滅することが確定しているぶん、何で死にたい人間が生きてて死にたくないまま戦ってた人間が死ぬんだよ！！と大暴れしてしまうと思ったから……。そういう意味で、セロトニンの構造式が完成したあの最後の一画の令呪で彼女の救いを拒絶できて本当によかったです。令呪デザインしてくれたフォロワー、本当に天才。TRUMPのイニシアチブバトルみたいなノリの令呪バトルはしたいな～と思ってたけど、こんな多層的な対決になったのはフォロワーのおかげです。

遊び紙の意図も気づいてもらえて嬉しいです！！前の遊び紙は白い羊のふりをする音無、後ろの遊び紙は黒い羊としての本質を曝け出した音無のイメージで選んだのですが、ただ真っ黒な紙ではなく様々な色のラメが浮かんだ特殊紙にすることで、星空を見上げている音無の瞳（精神）を想像してもらえたらいいなと思っていました。WEB連載中はとにかく書かなければ……という強迫観念めいた心でいっぱいでこの辺のこだわりとか考えるけど考えてて楽しい～！みたいな気持ちに浸れなかったのでやっぱ同人誌っていいな　自分の納得できる同人誌の形に完成させることでやっと落ち着いて浸れています……。イメソンのプレイリストも作った甲斐ありました！！曲聞いたときに少しでもキャラクター達のこと思い出してもらえたら嬉しいです。夢本は自己投影の有無に拘わらず今後も出したいなあ……と思っているので（まだ出せてないカーミラの本もあるし）ぜひとも見守っていただけたらと思います。重ね重ね、嬉しいご感想をありがとうございました。