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翔る風(混声四部合唱)小江戸・川越を舞台とした合唱曲

翔る風(混声四部合唱)

佐々木信綱 作詩・作曲
2010年の作品
歌/埼玉県立芸術総合高等学校(2018年演奏)                     

この曲は2010年に作曲した小江戸川越を舞台とした混声四部合唱曲です。
古き良き街並みを残す川越市(埼玉)は関東の中でも人気の観光スポットで連日の賑わいです。
また川越は、わらべうた『とおりゃんせ』発祥の地とも言われておりこの曲の中にも随所にとおりゃんせのフレーズを取り入れてみました。
以下、詩の中に登場する内容をご紹介いたします。曲を聴きながらでも読んでいただけたら幸いです。

翔る風

ここは蔵の街 十万石の故郷
武蔵の地に 時代(とき)は流れて
風は歴史を翔る

鐘は時を告げ 河は人を結ぶ
古(いにしえ)の童唄(うた) くちずさんだら
熱い想いになれる
きっと 熱くなれる

響け 響け 囃子の音色
君の心の中に
届け 届け 時空を超えて
あの鐘のように
響け!

ここは蔵の街 瓦屋根 建ち並ぶ
情緒溢れる 横丁抜けて
風は歴史を翔る

子ども達が舞い 笑う声に和めば
鐘の音が夕日に溶けて
熱い想いになれる
きっと熱くなれる

響け 響け 囃子の音色
明日の夢を紡いで
届け 届け 未来の君へ
今 つばさ広げ

響け 響け 囃子の音色
君の心の中に
届け 届け 時空を超えて
あの鐘のように
響け! 

歌詩解説  

・とおりゃんせ
川越はわらべ唄『とおりゃんせ』発祥の地とされています。

・蔵の街
大きな鬼瓦の屋根に黒しっくいの壁と分厚い観音開きの扉…。まるでタイムスリップしてしまったかの様な感覚になる蔵造りの趣豊かな建物が立ち並ぶ町並み-「一番街」。

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・鐘
情緒あふれる蔵造りの町並みにひときわ高くそびえる川越のシンボル「時の鐘」。蔵造りの町並み「一番街」と同様に、城下の頃の面影を残す建造物で、江戸時代初頭から城下の町に時を告げ、庶民に親しまれてきた鐘つき堂である。

・河(新河岸川)
江戸時代、川越藩主松平信綱が、当時「外川」と呼ばれていた荒川に対し、「内川」と呼ばれた「本川」に、「九十九曲り」と言われる多数の屈曲を持たせることによって流量を安定化させる改修工事を実施し、江戸と川越を結ぶ舟運ルートとした。これ以降、本川沿岸には新たに川越五河岸をはじめとした河岸場が作られ、川の名も「新河岸川」と呼ばれるようになった。舟運は特に江戸時代末期から明治時代初めにかけて隆盛した。

客を乗せる早舟は、川越夜舟とも呼ばれ、川越城下を午後3時に発って一晩かかって翌朝8時に千住、昼前には花川戸へ着いた。物資の輸送としては並舟と飛切(とびきり)があった。並舟は川越ー江戸の往復を7〜8日で行った不定期船。飛切は今日下って翌日上るという特急であった。船は喫水が浅い平田舟で、明治・大正期にはニブネと呼ばれていた。積載量は70石から80石、長さ15メートルくらいのものが多かった。

明治時代に川越鉄道(現在の西武新宿線)や川越馬車鉄道(のちの西武大宮線、廃止)、大正時代にはほぼルートを同じくする東上鉄道(現在の東武東上本線)が開業した結果、舟運は衰退していった。

現在は春になると大勢の観光客が訪れる桜の名所となっている。

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・囃子の音色
「川越まつり」山車どうしのすれ違いや辻での出会いのときに舞台を向かい合わせ、激しいテンポで囃子の掛け合いが始まるこのまつりの一番の見所は「ひっかわせ」。夜にはちょうちんの明かりに絢爛豪華な山車が浮かび、まつりは最高潮に達する。

・横丁
色とりどりのガラスが散りばめられた石畳の道に、20軒程度の菓子屋などがひしめく川越の有名なスポット「菓子屋横丁」。

素朴で昔懐かしい味を今に伝える菓子作りの店が立ち並び、一歩足を踏み入れると、誰もが子供に返ったような気分になってしまう。醤油の焼ける香ばしい香り、ニッキやハッカ飴、駄菓子やだんごなど、昔ながらの手法で作られる飴菓子・カルメ焼きなど、思わず「あっこれ!」と言ってしまう駄菓子の数々…。

百円玉を握りしめ、あれにしようかこれにしようかと頭をひねった幼い頃を思い出す大人も、駄菓子をあまり知らない子供も世代を超えて、誰もがワクワクしてしまうような場所である。

・つばさ
『つばさ』は川越を舞台とし、2009年3月30日から9月26日まで放送された80作目の「連続テレビ小説」である。『つばさ』は川越を舞台とし、2009年3月30日から9月26日まで放送された80作目の「連続テレビ小説」である。

埼玉県が連続テレビ小説の主な舞台になるのは本作が初めてであり、また、これをもって連続テレビ小説では全都道府県が舞台になったことになる。

NHKが1969年にFM本放送を170の放送局・中継局で始めて40周年となることから、ドラマ開始前にはそれを記念した様々な特集が編成された。これに関連して、多部もコミュニティFM局の従業員となる設定であったため、関連番組やキャンペーンに起用された。また、埼玉県が舞台となっているため、地元のさいたま局も積極的に宣伝を行った。

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最後までご視聴ありがとうございました!演奏は埼玉県立総合高等学校のみなさんでした。

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楽譜の購入

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