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「キチガイ」「狂犬」と呼ばれた青春時代。今はチマチマ生きている

FacebookにHONZ代表の成毛さんの投稿が流れてきた。

90年代によく遊んでいた同年輩の友人が亡くなったのでお通夜に伺った。懐かしいIT業界の人々にお目にかかったのだが、話すことはほとんどなかった。本当に本当に本当に申し訳ないのだが、たとえ1年前のことでも思い出話には子供のころからまったく興味が...

Posted by 成毛 眞 on Saturday, February 10, 2024

【ざっくり要約】
80,90年代はIT、00年代は金融、10年代は作家を経験。
多くの人がいう「転職」は転社でしかない。思い切ってやらないとホント一生後悔するよ。やらなかったことに対する後悔は何万倍も大きい。人生一回きり。同じ業種で何回転職しようがそれは転社。人生ね、もっと面白いことある。チマチマ生きるんじゃねーよ!

2024年2月11日のFB投稿

この投稿がグサリと刺さった人も多いのではないかな。僕もその一人です。

「お前も落ち着いたな」は褒め言葉?

この週末、地元の岡山に戻った。2ヶ月前に親友が亡くなり、仲良かった旧友たちと岡山駅前で飲んでいた。
(上記の成毛さんが言うところの、思い出話に耽っていた)

「ほんとノブトウは落ち着いたねー」、地元にもどると毎回言われる言葉。

家族がいて、犬を飼い、組織に属し、ローンで持ち家を買い、週末は家族で車で出かける。年に数回は家族旅行に行く。

30代以降の僕と知り合った人は、まさか学生時代の僕のあだ名は「キチガイ」「狂犬」だったとは思わないでしょう。

今なら「サイコパス」と呼ばれるような人間。

自分から手を出したことはないけど、喧嘩となるとすべて買ったし、手段を選ばない人間だったので、武器を使うことも不意打ちすることも抵抗がなかった。目突き、金的に罪悪感もなく、「先に手を出したんだから、何をされても文句は言えないよね?」と思っていた。

学校になじめず、就職も考えたこともない。共感力がなく、仕事も私事も強引に推し進める。Win-Loseでも利益が出ればよし。根本の思想が反社会的で、手段は選ばない。敵対する人間・組織は徹底的にやっつける。恐怖心がないため、ヤクザ絡みの案件でも怯まない。直情的に自分を通す。

当時は学習機会がなく、自分のやり方はまずいと全く疑っていなかった。

生まれつきの気質なので根っこの部分は今も変わらないけれど、20代になり加齢や経営を通じて、いつの間にか折り合いをつける術を身につけ始めた。

と言っても、20代後半はまた一人の生活に戻る。中東の紛争地での長期生活、海外のスラムを渡り歩くことにもおびえがなかったので、ほんと生来の気質は変わりにくい。

その後東京に出てきて「まとも」になれた。自分を「まとも」と形容できるのは、各場面における立ち振る舞いをイチから定量的に回しながら学び直したからだ。ビジネス、人間関係、友人の作り方などにも至る。

うまく社会に紛れ込めている自信はある。なので「落ち着いたね」と言われても、そのようにモディファイしたのだから当然だよねと思うだけ。

社会に対して思うことはないけれど

これが正解なのか? についてはいまだにわからない。

死んだ親友との最後のやりとりがこんな内容だった。

この10日後に彼は亡くなった

この会話の前後関係は省略するが、「都会派になりやがって」というのは都会(社会)に染まってきやがったなという意味である。「で、今の生活がおもしろいのか?」みたいな質問をよく受けていた。

彼は僕と気質が似ていて、社会に対して背を向けていた。一度も就職せず、バイトすらせず、社会の「ニッチ」を見つけては生きながらえていた。

あるいは僕の変化に対して「どうせお前の同じ穴のムジナさ。まともに生きていけるわけないだろ」とおもしろおかしく観察していた節もある。

好きに生きたらいいんじゃない?

昔は社会に対して不満を持ち、それなりに反抗心を持っていたけど、それは期待や希望の裏返しとも言える。今は不満はない。

というか、思ったほど悪い社会でもないでもないことは世界中を旅してわかった。

別に社会を変えなくても批判されることもない。社会というのは自分のことだけ考えている人間を中心に成り立っているんだから。

ということで、人に恨みを買わない程度に好きにさせてもらいますよというスタンスを取っている。当たり前というか、一周まわって多くの人と同じ考えになれたというか。

とはいえ、たまに無性に「何かを遺さないといけない」という衝動が生まれる。皆さんにも同じようなことありませんか?

成毛さんの投稿をもう一度

90年代によく遊んでいた同年輩の友人が亡くなったのでお通夜に伺った。懐かしいIT業界の人々にお目にかかったのだが、話すことはほとんどなかった。本当に本当に本当に申し訳ないのだが、たとえ1年前のことでも思い出話には子供のころからまったく興味が...

Posted by 成毛 眞 on Saturday, February 10, 2024

こういう文章に触れると「うわ!このままではダメだ」となります。僕みたいに常時平熱人間でもグワっと熱くなる。

これはおそらく人間の本能なんでしょう。たいていそういうことを思った日は殊勝なことを考えたりするもんですが、それも長くて1日程度で、またいつもの生活に戻ります。みんなそうじゃないかな?

チマチマ生きることは決して悪いことではない。社会全体から見ると、個々人が成功しようが失敗しようが大した意味は持たないからです。

自分がどうありたいのか? これに尽きる。

「俺は大きなことがしたい」という人はやはりそれにがんばるしかない。結局努力というのはチマチマしてるもんなんです。1日1日の進捗なんて大したことがない。でも気づいたら結構遠くまで進めているという。

僕は今のところマイペースにチマチマやってます。計画もある。時間はあまりありませんが、少しずつ進んでいる。

足りないのは周りを巻き込む「共感」を得る術だけです。いつも「メリット」を提示して相手を動かすみたいなタイプなので。

僕が次に学ぶのはここかなと思っています。

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