日記(8)

2019年11月21日

 昨日、今日と消耗品の購入や旅の準備などのために外出した。そのついでにカミュ『ペスト』(新潮文庫)を買うつもりでいたが、けっきょく『雪の女王 アンデルセン童話集』(角川文庫・山室静訳)にした(この名作復刊シリーズにカフカ『ある流刑地の話』本野亨一訳もある)。休憩場でホットココアを飲み、持参した『キャプテンサンダーボルト』(上巻・文春文庫)に取りかかろうとするもまったく読めず。いまだ50頁くらいで足踏み状態である。昨晩は後藤明生コレクション(国書刊行会)収録の「無名中尉の息子」を読んでいたのはTwitterに記したとおりだ。これも2章の途中までである。読書は相変わらず精彩を欠く。それでも昨日は毎日新聞の村上春樹「オウム13人死刑執行」(2018年7月29日付)を通読し、泣きそうになった。林泰男の裁判傍聴の記述がとくに感動的だった。
 さて、自分の体たらくぶりはもう置いておき、希望のある話を。来夏発行予定の批評誌に、このnoteにおいてもブログを掲載中である、幸村燕(キュアロランバルト)さんとTakuさんの参加が決まった。お二人とも若手の方で、僕はTwitterを通してしか知り得ていないのだが、とてもユニークかつ清新な着眼点を有しているとお見受けしており、矢も盾もたまらず依頼した次第だ。進行中の批評誌がほんとうに順調に発行されるかは未知数な部分も多い。自分が主催していた読書会も企画倒れになったケースは一度や二度ではないからだ。なにぶん大所帯にもなるので出来るだけ誠実に取り組んで参りたい。

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