邦楽と人生 intermission(4)
先日『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』(2023)を観た。古参の原作ファンとしては複雑な感想を抱きもしたが概ね納得した(やっかいオタク)。大江健三郎と水木しげるに想いを馳せた。パンフレットにアニメシリーズのアーカイブがあって興味深い。私はモノクロの第1期(1968‐1969)は未見。第2期(1971‐1972)の再放送と第3期(1985‐1988)のリアタイで少年期を過ごした。とはいえ第3期はがっかりし、第2期の第29話「ダイダラボッチ」や第70話「霊障 足跡の怪」を好むオタク小学生だった。そして映研時代は第4期(1996‐1998)で、憂歌団の主題歌起用やねずみ男の黄色肌着など原作のいかがわしさが存分に発揮されたと思う。特にアニメ『悪魔くん』(1989‐1990)やアニメ鬼太郎シリーズではお馴染みのこうもり猫が印象的。
【公式】アニメ『ゲゲゲの鬼太郎(第4期)』OP映像:憂歌団「ゲゲゲの鬼太郎」/GeGeGe no Kitaro - YouTube
私はオタク第一世代(1960年代生まれ)ほどアニメや漫画、特撮の知識はない。往年のオタクカルチャーはほとんどテレビ再放送とレンタルビデオで得たものだ。ウルトラマンシリーズはウルトラセブンと帰ってきたウルトラマンを好んだ。実相寺昭雄演出回や「ノンマルトの使者」「怪獣使いと少年」に実存を見出す良くいるタイプだ。とりわけ東條昭平に注目した。スーパー戦隊シリーズも数多く手がけており少年期の神様だった。
1978年 資生堂CM 口紅「初恋」 (youtube.com)実相寺昭雄演出
帰ってきたウルトラマン第33話ムルチ出現 (youtube.com)東條昭平演出
実相寺昭雄は『ウルトラマンティガ』(1997)『ウルトラマンダイナ』(1998)『ウルトラマンマックス』(2005)の演出もしている。『ティガ』の「花」「夢」は兄の薦めで観て大いに刺激を受けた。
もはや音楽の話はそっちのけだが、漫画の鬼才・水木しげる(1922‐2015)と特撮の父・円谷英二(1901‐1970)は私の基礎を築いたいわば「育ての親」だろう。
水木しげるが即興で描くビートたけし (youtube.com)『たけしの誰でもピカソ』
生誕120年 円谷英二展で特別上映会 (youtube.com)
(つづく)
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