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週末のBloombergより

◆利上げに換算するといくらかという定量化は極めて難しいものの、金融環境のタイト化の引き締め影響は(大手行は引き締めなくても)中小銀行発で今後必ず出る。過去の利上げの累積効果もまだこれから出る。追加利上げはあったとしても5月+25bpが最後でその後異変が起こるまでホールドというのが現時点でのbest guess。

◆市場が織り込んでいる年後半50bpの利下げは、銀行不安がくすぶり続ける+インフレが落ち着く+景気指標が弱い、という3つが揃う必要があるのでハードルは低くない。但し、ここ数週間の動きで状況がいつでも急変しうることは証明済みで、否定もしきれない。

◆このような状況下では金利のピークアウトは確実。質への逃避で金利が下がり過ぎた部分(25bp程度?)がこれから修正されるかもしれないが、金利上昇を最後の買いチャンスとして待っている人は相当いそう。

◆米地銀はもうつぶれたりはしないかもしれないが、今後膨大な資金調達が必要になり、サプライが増えるので地銀債は避けた方が無難。イールド5%超の非金融ハイクオリティ投資適格債はいくらでもある。


◆銀行は資本/流動性/預金確保と規制強化への対応の必要に迫られるので、その分金融環境は確実に引き締まる。その際真っ先にストレスがかかる商業用不動産市場に要注目。

◆プライベートクレジットなどのシャドーバンキングでは、債務サイドが粘着的で資産の投げ売りを強いられないので、bank run に晒されるような弱い銀行よりはるかに安全。

◆金利ピークアウトが確実視される中、5%超の投資適格債でデュレーションを買うのが最も魅力的。

◆政府介入の規模はどんどん大きくなり、その結果ゾンビ企業が大量に生き残り(米では80年代2%⇒現在20%)、自由経済のダイナミズムが失われ、どんどん非効率になっている(米では昔2%あった生産性⇒現在0.5%)。

◆SVB破綻は、情報は十分入手可能なのに、監督当局も格付会社もアナリストも予見できなかった。ひとえにデジタル時代の預金の stickiness 読み間違い(過大評価)が原因。

◆政府による預金全額保護はコストが高すぎてサステナブルでない。ナローバンク化などによってシステミックリスクなく失敗した銀行を自己責任で潰せるようにするしかないかも。


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