東大寺の兜跋毘沙門天
前にKindle読み放題で読む「見物記」のすごさにはまっていると書いたことがあるけどその「マイブーム」はずっと続いていた。
その中で引用した
「寺ってこれが恐ろしいよね。来るたびに見えてくるもんが別なんだよ。〝おのれを見せてやるぞ〟ってことなのかな?」(『見仏記4 親孝行篇 (角川文庫)』(いとう せいこう, みうら じゅん 著)より)
この言葉を噛み締める時がまたやってきた。私がファンクラブに入っている東大寺、それも大仏殿の前にある「東大寺中門」!
東大寺の南大門を入ってから最初に見える紅い門で大仏殿へ入るにはこの中門の横の入り口から入るのでちょっと見落としがちな場所になるんだけど、その門の中には兜跋毘沙門天・持国天が祀られている。東大寺は南大門の仁王もそうだけど、門の外側に向かって立っているのではなく門の内側を向いて立っている。入る人を威嚇!しているのだ。
で、この中門、持国天と
兜跋(とばつ)毘沙門天がおられる。
ここのお二人は南大門の運慶快慶の仁王と違って青年ぽくて可愛らしさも残ってる感じなんだけど、この兜跋毘沙門天の柵の下を見てみてびっくり!
餓鬼の代わりに女の人を踏みつけている!!!驚いて帰って調べてみると、この兜跋毘沙門天は毘沙門天の中でもすごい珍しい仏らしい。これはあの大きな兜跋毘沙門天を天女が支えているんやって。天女様の手の平に!乗っているらしい。。。他に邪鬼も二匹もいる。これは覗き込まないと見られないのでぜひ大仏殿に行った時は大仏を見る前に中門もじっくり見てみてください!
そう言えばこの前の奈良博三昧でも兜跋毘沙門天を見ていた。
これは東寺の写しだったような。ちゃんと天女が支えていて餓鬼が二匹いる。この時は見えてなかったんやなあ。。。
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