見出し画像

過去から学び、今日のために生き、未来に希望をもとう。 【週刊新陽 #6】

札幌もようやく花盛り。若葉の透き通るような緑がまぶしい季節です。北海道では、冬から春が一気に来るんですね。

連休明けの学校はいきなりアクセル全開でした。

画像1

オンライン授業とテレワーク

5月いっぱい新陽高校は完全オンライン授業です。

連休中に感染リスクが高まることも視野に入れ、生徒たちが校内で「うつらない、うつさない」ことを目的に、連休明けから14日まではオンライン授業が決まっていました。

しかしGW後、札幌市はますます予断を許さない状況となっています。まん延防止等重点措置の発表を受け、5月31日までオンライン授業を延長しました。

さて、学校は、朝のホームルームから始まります。

「おはよう!」担任の先生が声をかけると、みんな画面の前でスタンバイしています。

「〇〇さん」「はい」

「△△さん」「はーい」

「●●さん」「・・・」「●●さん?」「ハイ」「あ、いたいた。よかった。おはよう。」

先生は、一人ひとり名前を呼びながら生徒の様子を見ています。

「▲▲さん」「・・・」「あれ?▲▲さん」「(他の生徒が)▲▲、ネットの状況悪くて入り直すそうです」「おー、そうか分かった。ありがとう。」

なんてこともあるみたいです。生徒の協力あってこそ、なのは対面でもオンラインでも変わりませんね。

画像2

新陽には個性的な先生が多く授業スタイルもさまざま。

今週は先生たちもテレワークを推奨しているので学校に来ている先生は少ないのですが、反転学習にしていたり、個別学習で質問を受け付ける形式をとっていたり、教室で授業している先生だけでも色々なやり方があります。

次回以降の週刊新陽では、授業の中身についてもお伝えしていきたいと思います。

Learn from yesterday, live for today, hope for tomorrow.

「過去から学び、今日のために生き、未来に対して希望をもとう。」私が好きなアインシュタインの言葉です。

学校はまさに、過去から学び、未来に希望を描きながら、今日を過ごすところだなぁと思います。

そして現場では『今』が最優先になります。目の前にいる生徒、今日の授業、いま起きている問題。学校は『予定外が日常』だと、だんだん分かってきました。

コロナで、学校が対処しなければいけない問題は何倍にも膨らんでいます。しかも誰も経験したことのない問題ばかりです。たったひとつの正解のない問題に、みんなで取り組んでいくしかありません。

でも、先行き不透明な中、本当にこれでいいんだろうか、いつまでこんな状態が続くんだろう、、、という不安も頭をよぎります。

来年度に向けて新しいカリキュラムを検討する会議に外部の方に入ってもらっているのですが、その方に「うちの学校の先生たち今バタバタで、新カリを考える余裕がないんですよ・・」と話している先生がいました。

その会議で、目の前の問題ではなく少し未来に向けた議題について話し合った後、そこにいた先生たちの表情が心なしか緩んだ気がしました。

実は、最初のアインシュタインの言葉は、もう一文が続きます。

The important thing is not to stop questioning.(大事なのは、問いを持たない状態に陥らないこと)

答えが出なくても問い続けること。校長として、未来志向で居続けたいと思います。

校長らしくない?校長

アシミレーション(Assimilation)という言葉を聞いたことがありますか?直訳すると『同化』とか『融和』という意味です。

新しいリーダーが着任してしばらく経った時、リーダーとメンバーがお互いに理解を深めるのに有効と言われています。

このアシミレーションの手法を使った「信頼と協働のためのワークショップ」を行い、ファシリテーターは熊平美香さんが引き受けてくださいました。すごい経歴と肩書きをお持ちの美香さんですが、なにより素敵なのがその朗らかさと相手のリフレクションを促す対話力です。

画像3

参加してくれたのは、教頭と各コース長・分掌長というミドルリーダーたち。対面とオンライン参加のハイブリッド型で行いました。

冒頭、ワークについての説明が終わるとすぐ「赤司さんは一旦さよなら(笑)」と言われ、残ったメンバーで校長について何を知っているか、何を知りたいか、変えて欲しいこと・欲しくないこと、などを出し合います。

しばらくすると今度は私が、どんな意見や質問が出たかファシリテーターの美香さんから聞きます。その後みんなのところに戻って私からコメントします。

個人のビジョンや価値観に関することから、好きな食べ物は?といったものまで質問も色々だったり、「変わって欲しいと思うほど赤司さんのことを知らない」という声もあって、私自身もっと知ってもらえるようにしようと思いました。

最後に、「そもそもアシミレーション(校長がいないところでみんなが質問を出す)形式ではなく、そこに居てどんどん答えていくような形でも良かったんじゃない?」という意見が出ました。

今の自分たち(私を含む)の関係性であれば直接聞けるから、ということで、アシミレーションいらなかったね(笑)というオチなのですが、これもアシミレーションしたから分かったこととも言えます。

というわけで、組織で新しくリーダーになった方々におすすめです!

画像4


【編集後記】
地元の銀行の支店長さんとお話ししていたら、「新陽さんに行くと、生徒さんがみんな元気に『こんにちはっ!』と挨拶してくれるんです。すばらしいですね。」と褒めてくださいました。お仕事柄、たくさんの人に会う銀行員の方々は第一印象で大体のこと(経営状態とか組織の活性度とか・・・)が分かってしまうそうですが、新陽高校は活気があって良い雰囲気とのお墨付きをいただきました。
とても嬉しくて誇らしかったです。前任のゆたかさんも言ってたけど、校長って良い仕事だなぁ。生徒のみんな、ありがとう〜。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?