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NYコレクション参加しました

2023年2月、
2回目のNYコレクションに出展しました。

出演するにあたっての想い

NYは私がネイリストとして海外を目指すきっかけになった街です。

無名時代、英語力ゼロで行ったNYブロードウェイで俳優に自作のネイルチップをプレゼントしたところ、トニー賞女優に感動され縁が紡がれ、一夜にして観客から注目を集める奇跡の経験をしました。

そこから、「ここにネイリストとして来たい」「一流の人たちと肩を並べて働きたい」という夢を持ちました。
私の勇気を受け入れてくれる特別な場所だと感じています。

そんな思い入れのあるNYコレクション出展は、いつも私の挑戦の場です。
毎回、挑戦するときは前よりも進んだ自分で行きたいと思っています。

あの時、旅行で来るのさえも夢のようだったNYに、ネイルデザイナーとしてコレクションに参加する自分になって来れることに心が震え、感謝の気持ちでいっぱいになります。そして、まだこの先の未来があるのなら挑戦したいと強く熱く思うのです。

パリコレ、単独ランウェイと続く非常にタイトなスケジュールでしたが、どうしても作品を発表したく、参加しました。


ショーに出展して

やはり熱くエネルギーをあげてくれる街でした。
今回出展した作品は、NYで発表することに大きな意味がありました。

出展作品
「雪解け 〜Drop of thaw〜」


『山深み春とも知らぬ松の戸にたえだえかかる雪の玉水』

一滴一滴おちてくる雪解けのしずくで春の訪れを知る。太陽の愛で、必ず雪は解け、春が来る。

厳しい世の中であっても、少しずつでも心をとかしていきたい。
太陽は自分の愛の深さに気づき、雪の下の種たちはひたむきに根を伸ばす。
自分達の力を信じて。大丈夫。必ず春は来る。
(新古今和歌集より)


和歌雪解けの雫から春を想う心を感じる、静かな作品です。
美しく弧を描くアーチから微かに、でも確かに滴る一滴一滴を表現しました。シルバーの微粒子の中には実は、2粒の水晶が眠っています。
見えないところを想像させる和の心を込ました。

この無色の透き通るクリアな雫は、人々が行き交うNYの色とりどりの喧騒の中で、よりその一滴の尊さを感じました。


多種多様なアイデンティティを合理的に動かすBig Ctiy。

その中でも、やっぱり大切なものは人々が必ず持つ“愛”の一滴である、そして私はこれを伝えにきたのだと確信しました。




これからの展望

一人ではできないことをやっていきたいです。

長い間、サロンワークで一対一のお客様のネイルをして、たくさんの人の気持ちを変えてきました。
ネイルをすると、顔も声も明るくなり、足取りが軽くなる。つけた人の1ヶ月が変わる。
そこから生活も変わることもある。
ネイルにはその力がある。
次は、目の前の人だけでなく、その範囲を大きくしていきたいと考えています。

「一人の夢を、公の夢に。」

小さな爪の上だけの世界を飛び出して、表現していきたい。
音を奏でるような、物語が見えるようなネイルを。その指先から始まる、音も光、その場所と時間全てを表現するような場を創りたい。

そして、それは自分一人ではできないことで、同じ気持ちの人と繋がって創っていけたら…と想像が膨らんでいます。

あの時、NYで観たミュージカルの赤い世界が忘れられないでいます。
降ってきた赤い紙吹雪を今も大切に持っています。

それは私の人生を変えました。
社会だって変えてしまうかもしれない。

それを今やろうとしています。


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