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短い、無料、面白い!『Sheepy: A Short Adventure』は絶対に今やるべき!絶対に!
ねぇ、そこの君。「あー、短くて、安い、面白いゲームないかなぁ」なんて思ってない? 思ってるよね? うん、わかるよ。すっごいわかる。そういう人間らしい強欲って素晴らしいと思うよ。そんなあなたに短くて、安い、面白いゲームを紹介しよう。今日は、そんなお話。
📃|『Sheepy: A Short Adventure』は羊のぬいぐるみが主人公
『Sheepy: A Short Adventure』は2024年2月6日にSteamでリリースされた横スクロール2Dアクションゲーム。驚くべきことに、無料で配信をしている。
ストーリーは羊のぬいぐるみ「Sheepy」が命を宿すところから始まる。ゴミ捨て場のような場所から荒廃した世界を旅していき、一部は探索ができるような広いマップがあるが、基本的には一本道でわかりやすい作品。道中で能力を得て強化されていく部分はメトロイドヴァニアのようにも感じる。『Celeste』からも影響を受けていることがよく分かるアクションは、良いところもちゃんと影響を受けているようだった。
良くも悪くも「雰囲気ゲー」という感じで、正直ストーリーはあって無いような感じなので、最終的に「あれはなんだったの?」みたいな疑問は解消しない。なので、ストーリーに期待していると肩透かしを喰らうかもしれない。
開発は個人開発者のThomas Leanと、音楽を紹介するYoutubeチャンネルも運営をしているMrSuicideSheepが共同で行っているとのこと。自分は聞いたことがないチャンネルだったのだが、2024年7月現在では登録者数が1280万人を誇る、「超」がいっぱい付くほど大手のチャンネル。ちなみに、日本を代表するYoutuberの一人・HIKAKINは1890万人。先に貼ったインタビューでも書いてあるが、本作を無料で配信しているのは、Youtubeで無料で公開しているように「コンテンツを無料で提供したい」ということにこだわっていたからだそうだ。
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⭕|非常にかわいらしいピクセルアート
本作の大きな特徴はピクセルアート。いわゆるドット絵だ。これがものすごいクオリティ。動きはポヨポヨと可愛らしく、随所に愛らしさが溢れている。
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グラフィックの良さはキャラクターだけじゃなく、背景や細かいアイテムなど、全てに渡る。どこを切り取っても美しい。プレイしていて、見惚れてしまうほどだ。
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and here are all the frog animations together :)#pixelart #ドット絵 pic.twitter.com/5x0ZwjmGl7
— Thomas Lean (@thomaslean) June 2, 2024
▲制作者のポストでも、ハイクオリティなピクセルアートが見れる
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⭕|お手本のように操作性の良いアクション
もっちりとしたSheepyにぴったりと合った、速すぎず、遅すぎない動き。ぴょんぴょんと飛び跳ねて、着地地点が足場のギリギリのときには端を掴んでくれる。初心者でも比較的遊びやすい操作性だと感じた。
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道中で新しい能力を手にした際にも、直後に試せる場が用意されており、プレイヤーを意識した作りになっていて安心設計。ただ、コントローラーを使っていても画面上にはキーボードが表示されていたり、操作説明が足りていないところも少なくない。
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💬|難易度は比較的簡単だが、ゲーム勘は必要
全体的にアクションの難易度は簡単め。ただ、これは結構ゲーム慣れをしている人の視点かもしれない。例えば「エレベーター」の仕掛け。序盤で「スイッチ」の概念は覚えさせられるのだが、エレベーターでは単純にスイッチを踏んでるだけでは機能しない。
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まず横にあるレバーを操作して電源を入れる。その後にスイッチに乗って、下キーを押してスイッチを踏み続けなければならない。踏むと背景の歯車が動くので、ヒントはあるものの、「踏み続ける」という行為を発見するにはゲームに慣れていないとちょっと難しいのかもしれない。流石にそれは舐めすぎか。でも、後半は様々なアクションを組み合わせながら小さな足場を辿っていかなくてはならないが、結構シビアなところがあって難しめだと思った。事実、Steamのレビューでも「ジャンプのタイミングがシビア」「思ったより難しくて諦めた」という意見がいくつかあった。
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🏆|実績を埋めようとすると、ちょっと大変
短編の作品ながらも、実績もしっかりと実装されている。ちょっとした隠し要素や、しっかりとマップを探索しないと取れないものまで、歯ごたえのあるものになっている。特に「30分以内にクリア」と「死なずにクリア」は結構ヘヴィ。
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「30分以内にクリア」はゲーム内にタイマーがないため、クリアするまで結果がわからない。そのため、自分はスタートと同時にスマホでストップウォッチを起動して、ある程度の時間がわかるようにしてプレイしていた。できるだけ急ぎながら、無駄なく進んで25分くらいだったので、あまりミスができないくらいの時間設定だ。
「死なずにクリア」は説明の通り、最初から最後まで死なないでクリアするというもの。チャプター5くらいから死にそうな場面が増えてくるので、急いでクリアしようとするとミスしがち。3周して、「そこまで苦戦しないだろう」と思ったらそこから5~6回はやり直してやっと実績解除できた。ミスって落ちても、死ぬ前にメニュー開いてタイトル画面に戻れば、たぶん死んだという判定にはならないと思うけど、確証はない。
どちらもエンディングのスタッフロールが始まる瞬間に実績解除されるので、スタッフロールが流れているのに実績解除の通知が出なかったらダメだと思ったほうが良い。
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⭕|BGMや効果音が良すぎる
タイトル画面からめちゃくちゃに雰囲気が良いのだが、本編が始まってすぐのSheepyに命が吹き込まれるシーンから「こりゃ間違いない」と確信に変わる。伊達に音楽系のYoutubeチャンネルをやっていない。BGMはもちろんのこと、効果音にも非常に気を配っているのもよく伝わる。最初のシーンで、ジャンプしてピアノを越えようとした時にピアノの音がしっかり鳴ったり、道中にある調べられるオブジェクトに重なったときの効果音など、全てが配慮に満ちていて細かい演出として素晴らしい。
どれも雰囲気に合っててかなり良いんだけど、個人的に好きなのは『A Journey's Pace』。ゲーム中で流れるタイミング的にもめちゃくちゃ爽快感と気持ちよさがあるシーンで、何周しても最高にテンションの上がる場面だった。
※Youtubeにもサントラは上がっているので、そっちでも聴いてみてもいい
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❌|不満点を無理やり羅列する
かなり完成度が高い作品ではあるけど、不満点は少なからずある。なので、無理やり書く。
日本語が未対応
そこまで難しい内容ではないのだが、英語が得意じゃないので文字を見ただけですんなりと理解することは難しかった。かろうじてGoogleレンズで翻訳することができたので、ある程度はわかったが、音声で流れてくるメッセージを理解するのは結構厳しかった。良い作品なので、自分の脳内で翻訳するストレスは無くしてプレイしたい。
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チャプターセレクトがない
本作はちょっとした収集要素もあったりするのだが、途中で取り逃した場合は最初からやり直すしか無い。短いゲームだし、そこまで困るわけじゃないけど、「あったら良かったなぁ」くらい。
たまーにバグっぽいのに遭う
これも発生頻度はそこまで高くは無さそうだけど、ボス戦で死んだと思ったら敵は動かないし、イベントは進まないしで何もできなくなる現象に遭遇した。タイトルに戻ってコンティニューしたら直前から始まって問題なく進んだけど、せっかくの雰囲気が台無しになるので残念だった。一番最後も、急に十字キーが効かなくなって3回やり直したけど、コントローラーのスティックだけ効くようになっていた。仕様なのかわからんけどバグなんじゃないかって思ってる。不評レビューの中では、私が遭遇していないバグが原因で不評になってたりもするので、環境によってはゲーム進行が難しくなるのかもしれない。
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⭐|2Dアクション好きなら絶対にやったほうが良い、「超」が何個もつくほどの傑作!
友達が「1時間くらいでできるよ」という言葉と共に、絶賛しながらおすすめしてたので軽い気持ちで始めたのだけど、本当にその通りで最高の作品だった。無料で遊ぶのが申し訳なくなるほどの完成度。「無料」なのに『「最」も「高」い』とは、困ったものだ。ちなみに、「Ko-fi」というサービスではメッセージと少額だが寄付をすることができるぞ。
ラストの展開はめちゃくちゃ好きな展開で、状況を理解した時に「これ好きなやつ!」とめっちゃテンションが上がった。個人的に特に良かったのはチャプター4の終盤。スピード感のある展開にEDMのようなBGMが最高にマッチングしていて、本当に思わず「おもしれー!」って声に出してしまうレベルだった。同じ制作陣での新作があったら絶対にプレイするので、どうかお願いします。
有志の手で日本語に翻訳したプレイ動画がアップロードされているので、クリアしたらこっちも観てみると良いかも。
それでは。
おわり。
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