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〜イタリア人に学ぶONとOFの切り替え方〜

「どうせ死ぬんだから人生思い切り楽しまなくちゃね!」
これは、僕がイタリアにいる時に何度も聞いたセリフで、多分イタリア人はほとんどの人がこう思ってるに違いない。笑
けど、これはすごく素晴らしい事で、年齢を重ねても、レストランでナンパしてるおじさんがいたりと、何歳になっても楽しむ事を忘れない粋な国民性をもってるイタリア人。
今回はそんなイタリア人から学んだONとOFFの切り替え方を書こうと思う。

モスクワでの奇跡的な出会い

8月8日スウェーデンのストックホルムから、日本の成田空港までのフライトのトランジットがモスクワだった。
予定では待ち時間が2時間だったので、荷物の検査をゆっくり済ませてから、軽食を取る場所を探していた。
しかし、なにやら空港のインフォメーションデスクが騒がしく、近くにたまたまいたイタリア人グループが飛行機の遅延について話していたので、どれが遅れてるのか尋ねると、成田行きの便が9時間遅れとの事で、「チケットをカウンターに持っていくと26ユーロ分の件貰えるからそれでご飯とか食べるといいぞ!」
と教えてくれ、とりあえず一旦別れた。
チケットをもらい9時間もの時間をどう潰そうかと、空港を散策していると、さっきのイタリア人グループの1人が、「これからなにするの?もし、よかったら私達と一緒にご飯どう。」
と誘ってくれたので、もちろんふたつ返事で「もちろん!」と答えて合流した。
そこで、全員と挨拶のハグ、自己紹介をしたところ(ラテン系の人々は人との距離が近いので、初対面でもハグは当たり前。笑)
グループだと思ってた6人組は実は3つのカップルでそれぞれ初対面だったのだ。笑
それでも飛行機が遅れて最悪だとか、航空会社がクソだとか、あーでもないこーでもないと騒げるイタリア人のコミュニケーション能力は凄まじい。笑
空港に1人で暇してる見知らぬ日本人を誘いご飯を一緒に食べるなんてフレンドリーすぎる笑
そこから出身地の話しになり僕に質問が
「お前なに人???」
日本人だよ!笑
だから東京にかえるの!と言うと。
「お父さんかお母さんがイタリア人なの?」
といつもイタリア人に聞かれるこの流れ。
彼らからするとイタリア以外の国(モスクワ)でイタリア語を話す日本人がいる事がミラクルらしい。きっと僕たちからすると、”中国にいったら何故か日本語ペラペラなアメリカ人と知り合う”みたいな感覚に近いんじゃないか。
ストックホルムの友達に会いに行ってなかったら、モスクワ乗り換えじゃなかっから、飛行機が9時間遅れてなかったら、イタリア語が話せなかったらこの出会いがないと思うと、本当にびっくりするマンガみたいな出来事だった。

何処の誰とでも普通の会話を楽しめて冗談を言い合えるイタリア人。

9時間の待ち時間はというと、ずーーーっと話していた笑
飼っている犬がどうとか、俺は猫派だ!とか、ミラノのピザは美味くないとか、ボローニャは全部がうまいとか、ロシアの女性は背が高いとか、今年はユヴェントスの優勝で決まりだ!とか。あとは、お互いにいじりあったり、お互いの出身地に関するジョークで盛り上がったり。それで9時間があっという間に過ぎた。多分あんなに早く感じた9時間は人生で初めてだった。
それで9時間話せるだろうか?
しかも、初対面の人と。笑
イタリアでは当たり前の光景だけど、もし、自分がイタリアに住んだ経験がなかったらびっくりしている事だろう。最初の1時間が過ぎると、もう友達。フェイスブックや、WhatsApp (海外で使われているLINEのようなもの)の交換が始まる。
そしてある事に気付いた。

誰も仕事についての話しを一切口にしない。

一番最初のお互いを知るための質問として、どんな仕事をしているのかお互い聞いたりしていたが、その後は一切なし。
仕事を聞くときも、何の仕事しているの?ではなく、”あなたは普段何に時間を費やしているの?”と聞いていた。
基本的に嫌なことはやらないイタリア人は自分で選んでやっているという感覚が強く、それに自分の時間を使うという意識で生きている。
仕事は仕事。遊びは遊び。という感じでしっかり使い分けるのがイタリア人だ。
9時間ノーストップで雑談を繰り広げられるイタリア人には圧巻だった。笑
目の前の相手と、今、この瞬間を最大限にたのしむ能力があれば、きっと人生楽しいに違いない。

OFFの時にはとことんOFFのイタリア人

ここでは、中でも一番仲良くなった、フェデリカ、ロベルトのカップルのロベルトについて書こうと思う。

こちらがロベルト。
ロベルトとはとても仲良くなり、成田空港到着ご別れてからも連絡を取り先日、横浜、鎌倉を案内した。
そこで、バカンスの話しになりイタリア人のバカンスについて聞いてみると、
夏は最低2週間連続のバカンス、場合によっては3週間の人もいるとのこと。
これはヨーロッパでは当たり前で、国が法律として定めている。
そして彼が一言。
「3週間のバカンス中は仕事用の電話の電源は切る!」と。
素晴らしい。
素晴らしすぎる。
もし、なんかあったらどうするの?と聞くと、
「俺はバカンス中で仕事中じゃないから俺には関係ない。」と一言。
仕事は自分を豊かにするためにやるもので、自分を犠牲にしてまでやることじゃない。俺は仕事するためじゃなくて、人生を楽しむために生きていて、決して仕事をするためにいきているんじゃないという考え方だ。
「普段も仕事中以外は仕事用携帯の電源オフだけどね笑」とつけたして一言。
強い。笑
強すぎる。笑
言われた事に対しても、できない、もしくは嫌ならノーと言える強さ。
これで、会社の営業責任者なので、おそらく仕事はめちゃくちゃできるのであろう。
僕たち日本人も嫌なら言う。いやならやめる。まず自分、自分の周りを優先する。
これくらい強くあっても良いんじゃないか。
そして、その話しの後からは一切仕事の話しになる事はなく、夜までそのカップルとの時間を楽しんだ。
休みをしっかりとって、ちゃんと遊ぶから新たな事が経験できて、話題もできて、誰とでも今この瞬間を楽しめるんだろう。
自分ももっと遊ばなくては。
と思わせてくれる最高に粋なイタリア人である。Grazie mille caro😉
もっと遊びましょう!


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