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一番身近なのに気付きにくい相手とは


ご近所付き合いをしている家に

小学校一年生の男の子がいます




ある日のこと車から降りる私を見つけた

男の子が私の下に近寄ってきました



そしていきなりなぞなぞを始めます

「ねえねえ アリが十匹これなーんだ」




この古典ともいえるようななぞなぞが

令和の時代でも聞くことができるなんて

それだけで感動してしまいそうでしたが




素直に答えても面白くないと

いたずら心に火が付いた私は

「この度のご厚情に対し厚く御礼申し上げます」と

男の子の目を見ながら答えました




「えー何それ!」

困惑した顔で私を見上げる男の子




「大人はありがとうをこう言うんだよ」

なおも真面目な顔をして伝えます




「えー お母さんはそんなこと言わないよ」

言い終わる瞬間男の子が気が付きます




「あ、なんだやっぱり知っていたの?」




そのあと男の子には

からかったお詫びとして

13匹、14匹、17匹バージョンを教えてあげました





スピリチュアルの世界では

「ありがとう」の言葉は

有り得ないことが

自分の身に降りてきたときに




感謝を神様に伝えるための

言葉だといいます


ありがとうを何度も言っていると

実際にそう言いたくなる場面を

引き寄せて来るのだそうです


ありがとうの気持ちになれない時もある


何があっても否定的な言葉や

波動の低い言葉遣いをしてはいけない




心が平静な時であれば

こうしたことに注意を払うことはできますが




社会の中で生活をしていると

様々な軋轢に押しつぶされそうになり

前向きな気持ちを保てない時もあります





勤めていた会社の業績が悪化してしまい

リストラの対象となってしまったり

会社そのものが倒産してしまうことも



長い年月を共に歩んできたパートナーから

ある日突然別れを言い渡されてしまったり

事故によって二度と会えなくなることも






そんな心が張り裂けてしまいそうな

過酷な状況に置かれてしまったら

感謝の「か」の字も浮かんでは来ません





今まで信頼してきたものが

ガラガラと音を立てて崩れ去り

目の前は空虚な世界だけになってしまいます





自分の味方なんて誰もいない

所詮人間は一人ぼっちで孤独なのだ

明日を夢見るなんて絵空事

いっそこのまま消えて無くなりたい






心はどんどん深い深い淵へ向かっていきます





ところがそんな時でもあなたのために

休まず働いてくれる身近な存在がいます


生かしてもらえている


どんなに心が張り裂けそうになっていても

心臓は張り裂けることなく動き続けます



何もする気になれなくても

鼻と口は呼吸して酸素を取り込みます



血液は体中を巡り

必要な栄養を体の隅々に届けます



一晩中泣きはらし充血した目にも

血管の修復力によって

次第に腫れが引いてきます





「朝が来て目が覚める」

私はこれを感謝しています




窓を開け新鮮な空気を肺の中に送り込み

健康であることを嬉しく思う

そう思うと自然に「ありがたい」と思えます




本当にありがとうと言うべき相手は

自分自身の体ではないかと考えています





生きていることへの感謝を忘れてしまうと

神様はそれを思い起こさせようと

様々な現象として私たちに与えます





目が覚めて顔を洗って朝ご飯を食べることが

どんなに貴重であったかを

思い知らされるような災難が降ってきます






それでも最後の最後に体の組織だけは

私のためだけに黙って動き続けてくれます





一番身近なところで頑張っているのに

なかなか気付いてやれない自分の体




横で寝ている妻だけでなく





たまには内蔵に「愛しているよ」と

優しく声をかけてあげたいものです





ここまでお読みいただき
ありがとうございます

あなたのもとに 素晴らしいことが

たくさん たくさん

降り注ぎますように

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