成功を遠ざける小さなプライド
昭和時代の少年誌には大抵パターンがあって
主人公の前には次々とライバルや敵が表れ
窮地に追い詰めようとします
はじめのうちは人並み外れた力で
敵を粉砕していくのですが
連載が続くにつれレベルが次々と上がり
それまでの力では倒すことが難しくなっていきます
そうなるとなぜか前回の敵が味方になったり
得体のしれない老人から新たな力を授かったりして
強い敵にも何とか勝利を収めていきます
間違っても敵前逃亡を図ったり
誰かの背後に隠れることなど考えはしません
少年誌の主人公は自らの力で現状を打破することが
唯一の正義だと読者である子供たちに教えていました
手を借りることは恥ずかしい?
私の生まれ育った家は貧しかったせいもあり
近所から施しを受けることが多々ありました
子供の私は親がそれらを受け取る姿を見て
なんとなく惨めな思いを抱いていました
特に同級生の家から何かを頂いたりすれば
その同級生に負けたような気がして
口惜しさが胸いっぱいに広がり
悲しいとさえ思っていました
そのため割と最近まで
人から何かをしてもらうことに対し
どうしても抵抗感があり
ありがたいとは思うものの心の底から
嬉しいと感じることができないでいました
さらに目の前に困難な状況が迫っていても
助けを求めるどころか弱音を吐くことさえ
いけないことだと思い込んでいました
もちろんすべての困難を克服することなど
できるはずもなく最悪の場合
事態をより悪化させてしまうこともありました
この考えが間違いであることに気づかせてくれたのは
メンターである「松田 豊さん」です
松田さんからは様々なメッセージを提示いただいています
その中の一つに「助けを求めるのは弱さではない」
というものがあり
成功者は助けを求めるのがうまい
といった内容が記されていました
しかも成功者は助けを呼んだり
実際に助けられることに対して
悪びれることがないというのです
それどころか
自分は助けられるのが当然
自分を助けないほうが悪い
心底そのように思っているのだそうです
成功者は助けを求める天才でビジネスを行う際に
必要不可欠なスキルであるということも述べています
確かに自分が窮地に陥っているときに
何をしたらよいかわからずただ手をこまねいて
ストレスを抱え込んでしまうくらいなら
助けを求めたほうが時間を無駄にすることがありません
このメッセージを受け取ったときに
自分の中でそれまでの拘りがはじけていました
家が貧しかったからというのは
自分の中のちっぽけなプライドを正当化するための
言い訳に過ぎなかったのです
両の手に何もないことを素直に認めることは
弱さだと勘違いしていたのです
心を強くして自分を赦そう
人に助けてもらうということは
自らが助けられる身であると
自覚することになります
助けられるというのは何かが不足しているとか
どこかしらに弱い部分があるということで
これを素直に認めることは容易なことではないです
特に昭和生まれの男性は
弱さイコール悪と洗脳されてきました
私は子供のころから明るい色を好み
特に赤系の色が好きで持ち物の色は
それで統一していました
さらにサンリオのキャラクターに魅了されていて
かわいいキャラクターが描かれていたバッグを
ランドセルの代わりにしていたほどでした
当時の小学校ではまだ男の子の色と女の子の色があって
私の好みはそれとは真逆だったのです
明るい暖色系は華やかではあるけれど
どこかふわっとしたイメージがあり
質実剛健といった四文字には結び付きません
何人もの教師がもっと男の子らしい色を選んだら?
と眉をしかめて忠告してきました
このようにおとこは華やかさよりも
力強いこと逞しいことを常に求められます
おとこのくせに人前で亡くなと
涙さえ許してはもらえません
さらに結婚すれば一家の大黒柱に祭り上げられ
強さの象徴であり続けることを求められます
このプレッシャーによって
内にある弱さを吐露することができなくなり
だんだんと精神的に追い詰められ
最後にはうつ病を発症することになります
本当に自分のことを大切に思うのなら
自分には弱い部分も強い部分もあることを
素直な心で受け入れて
そのままの自分で良いのだと赦すことが大切です
ありのままの自分を知っているのは
ほかでもない自分自身ですが
ありのままを認めたくないのもまた自分自身です
けれどもそこを乗り越えることができれば
少年誌の主人公の下に以前の敵が
味方となって現れた時と同じように
自分の助けとなる見方を引き寄せるはずです
中高年男性がはるか昔に置き忘れてしまったもの
「素直さ」
もう一度心の中に芽生えさせてみませんか
ここまでお読みいただき
ありがとうございます
あなたのもとに 素晴らしいことが
たくさん たくさん
降り注ぎますように
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