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【人間観察】いい仕事してますねェ~

先日のこと。

「しまった!」気づけば、夕刻5時を10分過ぎていた!
出しそびれた郵便物を、車で本局まで持ち込むハメになった!

ところが、窓口の人の列に気持ちは萎えた。
ソーシャルディスタンスとやらで、通常の倍ほどの列に感じる。

「しかたない!ここまで来たんだから・・・」と諦めながら、<やまのぼ>得意の「人間観察」で楽しむことにした。

子ども連れの若い母親は、愚図る子供たちを激しい言葉で叱りつけているし、外人のアベックは、流暢な日本語でスムーズに用足しをしている。

「次の方!お待たせしました!」やっと「やまのぼ」の番になった。

三番の窓口に進もうとした矢先、後方で「ガシャン!」と金属音がした瞬間、それを待っていたかのように間髪入れずに、窓口の女性職員の発した言葉に「やまのぼ」は感心した。

「お怪我はありませんか?」

長蛇の列の人の目は、鉄棒を抱えてひっくり返っている女の子に集中した。「やまのぼ」は、徐々に状況を把握した。帯状の紐で列の方向を制御する、金属のポールで遊んでいた女の子が、そのポールもろとも床にひっくり返ったようだ。

「アンタが悪いんでしょ!」

その女の子の母親は、子どもをより大きな声で叱責するばかりだ。女性職員は、さらに追い打ちをかける。

「申し訳ございません!私どものためにご迷惑をおかけしました!」

そんな言葉を聞きながら、「やまのぼ」は、プロの客扱いの極意を学習した。

真っ先に発したあの「お怪我はありませんか?」のひとことが、事の収拾の速さを決めたのだ。何事もなかったように、整列は乱れることなく、それぞれの順番を待っていた。

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