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日本、宿敵・韓国との一戦を1点差で制し、決勝進出決定!

 アジアプロ野球チャンピオンシップは初戦を終え、若きサムライは宿敵・韓国との試合に臨みました。
 今回は、日本対韓国の試合を振り返っていきます。
※以下一部敬称略、外国人選手の選手名表記はスポナビ野球速報を参考、韓国は韓と表記することがあります。

日本対韓国戦

東京ドーム

19:00プレイボール

スコア 日2-1韓

スタメン
日本      韓国
1 中 岡林  1 二 キム・ヘソン
2 遊 小園海 2 三 キム・ドヨン
3 左 森下翔 3 右 ユン・ドンヒ
4 一 牧   4 一 ノ・シファン
5 三 佐藤輝 5 指 ムン・ヒョンビン
6 右 万波  6 捕 キム・ヒョンジュン
7 捕 坂倉  7 遊 キム・ジュウォン
8 二 門脇  8 左 パク・スンギュ
9 指 野村佑 9 中 チェ・ジフン
  投 隅田    投 イ・ウィリ

 日本は西武期待の左腕・隅田、韓国は東京オリンピックとWBCにも選出された脅威の21歳サウスポー、イ・ウィリが先発します。

1回

 初めのマウンドに登板した隅田は、2番、キム・ドヨンから空振り三振を奪うなど三者凡退に抑える立ち上がり。7球といいテンポで投げました。
 対して日本打線は、韓国先発のイ・ウィリ相手に盗塁を1つ決められなかったものの、三者連続ヒットで一死満塁のチャンスを作ります。先制の好機でしたが、佐藤輝は空振り三振、万波はセンターフライに倒れ、得点とはなりませんでした。

2回

 2回の隅田は、先頭のノ・シファンをチェンジアップで空振り三振に仕留めると、ムン・ヒョンビン、キム・ヒョンジュンも連続で打ち取り、この回も三者凡退の好投を見せました。
 7番から始まった日本の攻撃は、坂倉、門脇、野村佑と倒れこちらも三者凡退。イ・ウィリの緩急をつけたピッチングにやられます。

3回

 3回の隅田は、落ちる球が冴えていました。先頭のキム・ジュウォンをストレートでセカンドライナーに打ち取ると、続くパク・スンギュはチェンジアップで空振り三振、チェ・ジフンに対してはスプリットで空振り三振を奪い、三者凡退。打順1回り目はパーフェクトに抑えました。
 そして、1番に還ってきた日本打線がらしさを見せます。先頭の岡林が四球を選ぶと、小園海もヒットで繋ぎ、森下翔も歩いて一気に無死満塁に。ここで牧が打席に入ると、5球目をスイング。打球はショートへの併殺打となりますが、その間に三塁ランナーが生還し得点。日本が1点の先制に成功します。

牧の併殺の間に先制のホームを踏んだ日本・岡林(画像左から3人目)。

4回

 4回、ここまでパーフェクトピッチングを続けていた隅田は先頭のキム・ヘソンに内野安打を許すと、ノ・シファンにもヒットを打たれ、二死一、二塁のピンチを招きます。しかし、同点のピンチにも隅田は動じることなく、ムン・ヒョンビンをピッチャーゴロに打ち取り、ピンチを脱します。
 抑えきった直後でした。この回の先頭打者である万波が打席に入ると、その2球目でした。甘く入ったストレートを強く強く弾き返すと、打球は炸裂音と共にバックスリーンに飛び込む先制ソロホームランに。試合前には、円陣で

 「サインの確認、しっかりお願いします。ドームなので空の確認、大丈夫です。今日勝ったら決勝進出決定と言うことで、大事な試合になると思うので、ピッと試合して勝ちましょう。さあいこう!」

日刊スポーツ 2023年11月17日 19:30配信の記事より一部抜粋。

 と声出しをした万波。自らのバットでチームを決勝に導こうとしています。

追加点となる強烈なホームランを放った日本・万波。

5回

 万波の後は三者凡退に終わった日本、5回表はキム・ジュウォンに死球を与えるなどすこし流れが逆向きに変わって来たような雰囲気がありましたが、二死一塁からチェ・ジフンをファーストゴロに打ち取り、無失点で切り抜けました。
 日本は5回裏に小園海のヒットで得点機を生み出しましたが、二死から盗塁に失敗しスリーアウト。追加点とはなりませんでした。

6回

 6回のマウンドに上がった隅田は一死かはキム・ドヨンにヒットを許したものの、続くユン・ドンヒの打球を佐藤輝が好捕し、二死二塁に。そして最後はノ・シファンをショートゴロに引っ掛けさせ、隅田はガッツポーズ。失点のピンチを0点で終えました。
 6回裏の日本は、牧、佐藤輝、万波と倒れ三者凡退。11球で攻撃を終えます。

7回

 ここまで無失点の好投を続けていた隅田は、7回のマウンドにも登板。一死から内野安打に近い当たりをセカンド・門脇のエラーでランナーを塁に出してしまいますが、キム・ジュウォンの強烈なサードライナーを佐藤輝が捕球すると、飛び出していた代走、キム・ソンユンを封殺してダブルプレーに。5-3の併殺で、この回も隅田は無失点に抑えました。

 「優勝しか許されない。気持ちで負けないようにしたい」。

西スポWEB 2023年11月17日 21:18配信の記事より一部抜粋。

 と、試合前にコメントしていた隅田でしたが、その言葉通り、7回7奪三振無失点の力投を見せました。
 7回の攻撃では、門脇がセンターへのヒットで出塁したものの、二死一塁から岡林がキャッチャーへのファールフライでスリーアウト。試合は日本の2点リードのまま進んでいきます。

7回77球無失点の力投を見せた日本先発の隅田。

8回

 ここまで力投を見せた隅田に代わって、8回はロッテの剛腕サイド・横山陸がマウンドに上がります。横山陸は先頭のパク・スンギュを釣り球のストレートで空振り三振に斬ると、四球とヒットで一死一、二塁のピンチを招きます。一発出れば逆転というシーンでしたが、キム・ドヨンを空振り三振に仕留めると、ユン・ドンヒはセカンドゴロに押し切ってスリーアウト。ガッツポーズも出たリリーフで韓国を8回完封します。
 8回裏の日本は、森下翔、佐藤輝の阪神勢にヒットが出てチャンスを作りましたが、万波がインコースに詰まらされセカンドゴロに。試合は2-0まま9回へ進みます。

8回を無失点に抑え、胸を撫で下ろす日本・横山陸。

9回

 2点リードで迎えた9回のマウンドには、日本の守護神・田口が登板します。あと3人抑えれば宿敵との勝負に勝利。その一心の中ノ・シファンとムン・ヒョンビンを抑え、これでツーアウト。追い詰められた韓国は、途中出場のソン・ソンビンに代打・キム・フィジプを送ります。すると、田口の5球目を捉えた打球は、レフトスタンド中段に飛び込む反撃のソロホームランに。打った韓国は"あと1点差"、打たれた日本は"もう1点差"という空気が漂い始めました。
 しかし、そんな空気にも動じることなく、田口はキム・ジュウォンを2ボール2ストライクに追い込むと、得意のフォークで空振り三振に仕留め、ゲームセット。日本が2-1の接戦で宿敵・韓国を下しました。

9回に登板するも、1点を失った日本・田口。

勝利投手 隅田知一郎(1勝)
敗戦投手 イ・ウィリ(1敗)
セーブ 田口麗斗(1S)
本塁打
韓国:キム・フィジプ1号ソロ
日本:万波中正1号ソロ

まとめ

 日本と韓国、宿命の一戦は日本が2-1で制し、アジアプロ野球チャンピオンシップ決勝進出を決めました。今回の韓国は、先発投手が国際大会経験豊富なイ・ウィリ選手であり、日本打線も序盤は苦しむことが多い印象でしたが、徐々に制球の粗さにつけ込み、繋ぎのバッティングを見せるなど随所に"日本らしさ"を感じることができた試合でした。先制点は牧選手の併殺打でしたが、あれが無ければ同点で9回裏へ進んでいたことになるので、後々に効いてきた感じとなりましたね。
 明日のオーストラリア戦を終えれば、いよいよ決勝戦が明後日に控えています。オーストラリアも勢いのままに打ち崩し、決勝に進んでほしいですね。
 最後までお読みいただきありがとうございました。

出典・画像引用元

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