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のぼ〜る広報のイチオシ〜北海道日本ハムファイターズ投手編〜

 本記事の筆者・のぼ〜る広報が、各チームのイチオシ投手と野手を1人ずつ紹介シリーズ、題して「のぼ〜る広報のイチオシ」。曜日は具体的に決めていませんが、随時更新していくシリーズものとなりますので、投稿した際は気にかけてくださると幸いです。第21回は、アンダースロー転向から飛躍を期す鈴木健矢選手です。

鈴木選手ってどんな人?(成績)

 1997年12月11日に千葉県袖ケ浦市で生まれた鈴木選手は、身長176センチ体重78キロとプロ野球投手の平均に比べると小柄な体格をしています。
 千葉県の強豪・木更津総合に所属すると、右の変則サイドハンドから130キロ中盤ほどのストレートで押すピッチングで、エースとして迎えた3年春にはセンバツ出場を果たしました。しかし、3年夏は県大会準決勝で敗れ、甲子園出場はなりませんでした。
 高校卒業後は社会人野球の強豪チームであるJX-ENEOSに入社。一時期はメンタル面での弱さが露呈しベンチ落ちも経験しましたが、次第に回復し侍ジャパン社会人代表にも選出されるほどに。しかし、そこまでの実績がありながら社会人3年目にはまさかの指名漏れ。この経験をバネに、4年目には体重を増やし球速をさらに上げました。サイドから140キロ近いストレートを投げるポイントが評価され、2019年に日本ハムがドラフト4位で指名。社会人4年目にしてついにプロの世界に足を踏み入れることになりました。
 しかし一軍では打ち込まれることも多く、ルーキーイヤーは11試合の登板で防御率7.94、2年目の21年は21試合で防御率4.19となかなか結果を出せずにいました。その中で、22年に転機が訪れます。
 栗山監督が退任し、新しく"BIGBOSS"新庄剛志監督を迎えてスタートした北海道日本ハムファイターズ。その中で、鈴木選手も大きく変化した選手の1人でした。22年のキャンプイン時にはサイドスローだった鈴木選手でしたが、ある日の練習中に

前クールの練習中、サイドスローで投げていた鈴木健はビッグボスから突然「(打者から)見やすくなっているから、ちょっと見づらくしない?」とアンダースローを勧められた。
full-Count 2022年2月20日の記事より一部抜粋

 というやりとりがあり、これに対して鈴木選手は

指揮官の言葉に「今かなと思って。変えるのは凄く勇気がいる。1つの引き出しとしてやってみました」と挑戦することを選んだ。元ロッテ・渡辺俊介氏の映像を見て研究も行った。
full-Count 2月20日の記事より一部抜粋

 と意欲的に転向を進めていました。すると、22年は19試合と少し登板機会を減らしながらも防御率は2.84。元々変則的な投げ方だったこともあり、打者にタイミングを取らせない投げ方でプロ初勝利もマーク。新庄監督の言う通り、「打者から見づらいフォームになった」ということでしょう。23年は紅白戦では先発でなげているので、ローテ定着に期待がかかります。

鈴木選手ってどんな人?(エピソード)

 小学校2年生の頃から野球を始めたという鈴木選手。きっかけは、鈴木選手のお兄さんだそうです。

当時の私はやんちゃな性格で、兄にいつもくっついて遊んでいたので、兄が野球を始めると聞いた時、「お兄ちゃんずるい!俺も野球やりたい!」と言って、ついて行ったのがきっかけでした。でも正直、その時は「野球」というものが何か全く知りませんでした(笑)。
マイ広報誌 2023年1月1日千葉県袖ケ浦市の記事より一部抜粋

 と、きっかけはとても子供らしいものでした。その後、両親に野球の試合に連れて行ってもらったことで、プロ野球に興味を持ち始めたようで、好きなことにはとことんのめり込むタイプだという鈴木選手はこの時から「プロ野球選手になりたい」という願いがあったようです。初めは「お兄ちゃんがやっていたから」野球をやっていたものの、徐々に「自分がプロ野球選手になりたいから」誰よりも練習した鈴木選手には、是非ともプロの舞台で輝いてほしいです。

鈴木選手のここがイチオシ!

 筆者の鈴木選手の推している部分は、

ぶっつけ本番のフォーム変更でも変わらない対応力

 です。1番大きな代表例は、22年2月19日に行われたロッテとの練習試合です。新庄監督の提案によりフォーム変更をしてからわずか数日の間でぶっつけ登板し、1イニングを3者凡退に抑えてみせました。打者相手に投げたのがこの日が初めてながら、先頭打者だった池田来翔選手を見逃し三振に打ち取りました。
 一般人であれば、フォームを変えてからしっかりと投げられるようになるまでかなりの期間がかかります。筆者も、オーバースローからサイドスローに変えたことがありますが、遊びでやっていたとはいえ慣れるのには1ヶ月ほどかかりました。ですが、鈴木選手は
・対面での投球なし
・変えてから1週間足らずで実践登板
 したのにも関わらず、ヒットを打たれることなく投げ切りました。アンダースローが元から合っていたのかもしれませんが、それでもこの対応力は鈴木選手ならではの持ち味だと思います。

 以上が鈴木選手の説明でした。23年の日本ハムは熾烈な競争が進んでおり、誰にでも一軍のチャンスはありますが、裏を返せば、少しでもミスが出ればすぐに周りと差が開いてしまいます。しかし、鈴木選手にはそれくらいのミスは関係なしに実力を信じて思いっきり投げ込んでほしいと思います。
 最後までお読みいただきありがとうございました。

出典

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