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ニューブレイカー2024〜富田蓮〜

 今シーズン新たに殻を破った選手を紹介する企画、「ニューブレイカー2024」。第二回は、中継ぎで花開いた阪神の快速サウスポーです。

名前:富田蓮(とみだれん)

 こちらが富田蓮選手です。富田選手は2001年9月6日生まれの22歳で、なんと明日で23歳の誕生日を迎えます。めでたいですね。
 岐阜県立大垣商業高校、三菱自動車岡崎から2022年ドラフト6位で入団した高卒社会人の富田選手は昨季9試合に登板、初勝利を挙げるなどの活躍を見せましたが、今季は9月4日時点でそれを上回る25試合に登板し、防御率も0.68とかなりの安定感を見せています。

強み:クロスファイヤーの威力

 二段モーションからスリークォーター気味に腕を振る富田選手の強みは、なんといっても対角線に決まるストレートの威力の高さ。左打者であればアウトロー、右打者であればインローに決まるこのストレートはなかなか打ち崩すことができません。
 実際にコース別被打率を見てみても、ストライクゾーンを9分割した際の先述したコースの被打率は、右打者2打数0安打1奪三振、左打者7打数1安打1奪三振とよく抑えています。また、右左に関わらず真ん中高め、真ん中低めは被打率が低く、ストレートの勢いで押せている印象を与えられます。

課題:追い込んでからの投球

 一方で、今後の課題となってくるのは2ストライクを取ってからのピッチング。ストレートを主体にカットボール、スライダー、ナックルカーブなど多彩な球種を投げ込む富田選手ですが、2ストライク後の被打率が高くなっています
 ボールカウントに関係なく2ストライクからの被打率を計算すると.200。特に2ボール2ストライクからの被打率は.273となっており、1人のランナーを出すのも命取りである中継ぎ投手としてはこの数字をもっと良くしていきたいですね。

得意打者

巨人・吉川尚輝選手中日・岡林勇希選手とはどちらも3打席対戦して3打数無安打に抑えるなど好相性を見せています。
 また、巨人・丸佳浩選手やヤクルト・J.オスナ選手などには四死球を与えながらも2打数無安打と押さえ込んでいます。

苦手打者

 ヤクルト・村上宗隆選手とは3打席の対戦で3打数2安打1本塁打と打ち込まれていますが、2安打以上を打たれたのはこの村上選手のみ。
 これといって相性が悪いという打者はこの他にはいません。

富田選手のプレー動画

 鞭のように腕を振るうため、右打者にとってはストレートが差し込んでくるイメージ、左打者にとっては変化球が逃げていくイメージが強く残りそうなフォームです。また、二段モーションのため足を上げるタイミングを変えるなどして、打者のタイミング合わせをズラす投球もできますね。

一口情報:ドーピング検査

 先述した通り三菱自動車岡崎という社会人野球の名門チームから入団した富田選手は社会人時代日本代表にも選ばれており、ドラフト会議当日にもU-23の世界大会で先発。なんと、自身が指名された瞬間はドーピング検査をしている途中だったそうなんです。なかなかすごいタイミングですよね(笑)。
 ちなみに、その試合は対オーストラリア戦、先発した富田選手は6回1失点8奪三振の好投だったそうです。

まとめ

 今回は富田選手を紹介しました。高卒社会人ということで完成度、伸びしろ共に高いものを持っており、現在は阪神の中継ぎとして起用されているものの、球種の豊富さや右左どちらも苦にしないピッチングをしているので、将来的には阪神の先発ローテを任されるような存在になっていってほしいですね。
 最後までお読みいただきありがとうございました。

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