具体例で学ぶルーターのルーティング設定
この記事では、あるネットワーク構成にて、ルーターのルーティング設定を具体的にどうすれば良いのかを学んでいこうと思います。
検証環境は下記の図のようになります。
LAN上のパソコンから、図のNTTホームゲートウェイの設定画面を表示させたい時に各ルーターにどんなルーティング設定が必要なのかを考えていきます。
図のRTX830には、WANポート(LAN2)には、NTTホームゲートウェイのLAN側IPアドレスと同じネットワークの192.168.111.200が設定されているとします。ちなみに設定コマンドは
ip lan2 address 192.168.111.200/24
です。
パソコンは、IX2105からDHCPでIPアドレスを割り振られていて、デフォルトゲートウェイはIX2105のLAN側IPアドレス192.168.1.254になっていることとします。
パソコンから、NTTホームゲートウェイへ通信するためには、まず
デフォルトゲートウェイであるIX2105へ向かいます。(図の①)
IX2105からNTTホームゲートウェイへ通信するためには、そのゲートウェイがRTX830のLAN側IPアドレス 192.168.1.250であることを知っている必要があります。(図の②)これが、IX2105に必要とされるルーティング情報ということになります。
RTX830からNTTホームゲートウェイへの通信は、RTX830のWAN側が、ホームゲートウェイと同一ネットワークであるため、特にRTX830には、追加でルーティング情報は必要ありません。(図の③)
NTTホームゲートウェイから、パソコンへの戻りの通信が発生しますが、
NTTホームゲートウェイは、パソコンのIPアドレス192.168.1.xがどこにあるのかわかりません。そのため、192.168.1.0/24のネットワークがRTX830の先にあることを教えなくてはなりません。NTTホームゲートウェイに必要なルーティング設定です。(図の④)
後はRTX830が、LAN側の同一ネットワークのパソコンへ通信をするだけです。(図の⑤)したがって特にルーティング設定の追加は不要です。
つまり必要なルーティング設定は、図の②の通信のための
IX2105に設定するルーティング設定
ip route 192.168.111.0/24 192.168.1.250
そして、図の④の通信のための
NTTホームゲートウェイに設定するルーティング設定
ということになります。
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