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秩父が好きってお話。

衝動だけで旅をしたって話をしました。
その中で私は無心で秩父に向かっていました。感覚的には光に飛んでくる蛾に近いです。あまり理由などなかったのです。

成人して、車でラクラク通えることに気づいてから何度秩父を訪れたか分かりません。とにかく未だに心惹かれます。行けばそれだけで満足できます。
今回はそんな秩父の大雑把な魅力だけ語ることにします。

その前に私が根を張り続け、もはや誇りとも言える埼玉県について少し語りましょう。本当は長野に住みたい。

埼玉は長らくダサイタマと揶揄されてきました。いや、揶揄されてます。終いには翔んで埼玉なんて埼玉をバカにし切った映画までやりました。しかし、埼玉県民は怒るどころか大絶賛。私もかなり面白い映画だったと思っています。
なんでこんなに馬鹿にされているのに怒らないんでしょう。
その理由は語るまでもありません。埼玉県民にとって埼玉は住むところだからです。

住むだけなら住みやすさ以外に魅力はいりません。
「私の家、すっごい魅力的なんですよ!ぜひ一度いらしてください!」って人は少数派です。おしゃれなインテリアも大抵自己満足にすぎません。

埼玉は東京が近いです。東京に行かずとも、商業施設は山ほどあります。高速道路も充実しています。海にも山に向かうにもさほど時間はかかりません。
災害にも強いです。南海トラフだろうが、首都直下だろうが、想定できる範囲内なら壊滅的な被害は免れます。台風もこの前の19号ギリギリ耐えました。
ただ、暑いです。エアコン付けましょう。

住みやすさの他に、土地柄もあります。
まず、海がありません。海産物はもちろん、白い砂浜もありません。海があるというだけで、ある程度県の特色になります。では、ここで他の海無し県を挙げてみます。

海無し県は全国に8つ、埼玉を除けば「群馬・栃木・山梨・長野・岐阜・滋賀・奈良」の7つがあります。

いずれも温泉地、2000〜3000m級の山、または山岳地帯、歴史的価値の高い神社仏閣と思いつく特色は結構あります。逆立ちしても魅力度では勝てません。

ちなみに埼玉県にも2000m級の山がありますが、埼玉県民はそんなこと知る由もありません。
埼玉県で一番高い山ってどこですか?って聞いて答えられる人は人口の2%くらいです。三宝山って答えられたらその人はただの山登ラーです。

このように埼玉県には、誇れるものが特にないのです。渋沢さん?あぁ、深谷の。ほぼ群馬じゃんあそこ。川越?あぁー…まぁ、でも1日いらんないじゃん。

さて、秩父の話です。
秩父は何かの本でも読みましたが、独立国家です。上に挙げた埼玉県の常識が通用しません。

まず、住宅街かゴミゴミしたなんちゃって都会か田畑が大部分を閉める他の地域と違い、砦のように周囲を山が囲んでいます。
所沢や入間からは山を分け入るかのように299号を進まなければなりません。
県央側からは254号を進んで埼玉の大体上の端くらいまで行ってから140号を西に進まなければなりません。難攻不落の自然の要塞です。城無いけど。
雪もまぁ降ったりします。大きな違いです。

観光地がたくさんあります。
芝桜に三峯神社、秩父神社、長瀞川下り…あとはいっぱいあります。すごい。

それから一番重要なのは信仰の場だってことです。
ここが他の埼玉県と明らかに違う箇所と言っても過言ではありません。

道幅ギリギリ!圧巻の離合!

まずは秩父夜祭。有名ですね。武甲山に座す龍神様と秩父神社に座す妙見様が年に一度の邂逅を果たすお祭りです。
傘鉾や屋台が秩父市街を練り歩く迫力のお祭りは一見の価値ありです。

ちなみにこの三つ鳥居も珍しいんです

また、三峯神社を中心に秩父地域には狼信仰が根付いています。かっこいいですね。

四番札所金昌寺の子育て観音

それから秩父三十四箇所巡りというお寺の巡礼も有名です。坂東三十三箇所、西国三十三箇所と合わせて日本百観音になります。こちらは関東圏、近畿地方と広い範囲で回ることになりますが、秩父三十四箇所は、秩父地域だけで事足ります。お手軽です。


揚げたじゃがいもに甘い味噌の味噌ポテト

また、グルメも見どころの一つ。
秩父名物といえば、味噌ポテト、わらじかつ丼、豚味噌丼、しゃくし菜漬けなんかも美味しいです。

さて、大雑把過ぎて中学の宿題みたいな文章になりましたが、ここからは私個人的な秩父の魅力を紹介します。

秩父ってなんか異質だ。

悪口じゃねぇか。ちょっと解説します。
秩父地方、特に奥秩父の山々は河川の侵食によってできました。これがどういう景色を作るかというと

紅葉の名所・中津川渓谷

ぎゅーってしてるんです。

大体山岳地帯の道路って山同士の間隔は広いんですが、奥秩父は急峻な山が迫り来るように両手にそびえます。ちょっとでも日が陰るとすぐ暗くなります。
奥秩父は雁坂トンネル内で山梨県に入りますが、山梨からはかなり景色が変わります。うねるような峠道はまっすぐな坂道に。走りやすさが段違いです。
しかし秩父側の険しい景色がそそるんです。なんかありそうって気分になるんです。

なんか、箱庭っぽくていい…

先に言った通り、東・南は奥武蔵、西は奥秩父、北は西秩父の山に囲まれてちっちゃくまとまってます。
小さな集落なら話は分かりますが、秩父地域と呼ばれる地域一帯が囲まれているってのも珍しい風景です。他の地域の山岳風景って結構雄大!って感じなんですが、秩父はせせこましいです。言葉が悪いですね。かわいいです。

武甲山の見守る秩父市街


そしてこの周囲を山に囲まれた土地の中、秩父の何処からでも見ることができる武甲山の雄々しい山容、河岸段丘を流れるまだまだ綺麗な荒川、秩父神社を中心としたちょっと小粋な町並み、影森以西や吉田周辺のどかな田舎の風景、旧大滝村の渓谷美と自然の風景から町並みまで、いろんな顔があり、飽きを感じさせません。

最近、すごく頑張ってる観光客の集客

ここ数年で、秩父には新しいお店が増えました。
また、従来からあるお土産屋さんもリニューアルしたりしてます。秩父駅の地場産センターとかですね。また、ジオパーク秩父の活動も積極的になってます。ジオパークの看板を設置したり、講演会を行ったりと、秩父の魅力をより深く知ることができます。

ミューズパーク内のmaple baseのパンケーキ


お土産の種類も行く度に増えます。もともと秩父にはグルメや銘菓が豊富ですが、特にお土産にちょうど良いお菓子はどんどん増えてます。名産品である秩父銘仙も様々な形で売られるようになりました。私、インスタグラムで秩父の情報を収集しているのですが、本当に色んなものが増えて、新しくなって、街全体が活気に溢れています。
行くたびに新しい発見が増える。これも私にとって大きな魅力です。

さて、こんなところでしょうか。大雑把ですもの。
次回は私がオススメする秩父のディープスポットについて語りましょう。今度は魅力あるはずですよ。

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