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【後手古代の機械】のすゝめ #全文無料

初めまして、Tと申します。
たまに公認に出ている程度のカジュアルYPです。

今回は私の愛用デッキ【後手特化型古代の機械】について語っていきたいと思います。
大したnoteではありませんが全文無料なので、どうぞ暇つぶし程度の気持ちでお読み下さい。 

1.【古代の機械】って?

元々は2004年の遊戯王アニメGX第一話にてクロノス教諭が《古代の機械巨人》を使用した事が始まりのデッキです。
クロノスは変な語尾とイロモノな見た目とは裏腹に、DA実技担当最高責任者の名に恥じないテクニカルなデュエルや生徒愛溢れる名場面の数々から、遊戯王アニメでもかなりの人気を誇るキャラクターです。

最初は《古代の機械巨人》のみの単発カードでしたが、後に機械巨人の持つ『攻撃宣言時相手は魔法・罠カードを発動出来ない』『このカードは特殊召喚出来ない』という効果がテーマの特色として用いられ正式にカテゴリー化。
ここから【古代の機械】の20年も続く長い歴史が始まりました。

また、このテーマ固有の面白い特徴としては複数人の使用者が存在する点です。
基本的に遊戯王のアニメでは一人の決闘者につき一つのデッキ…というのがお約束なのですが、このデッキは違います。
GXではクロノスの他に神楽坂。
5D'sではハイトマン。
そしてARC-Ⅴでは次元戦争を主導する組織アカデミアの侵略兵器として用いられ、無名のモブ生徒からオベリスク・フォース、デニス、ロジェ、ユーリといったネームドまでアカデミアの持つ基本デッキとして幅広く流通していました。
複数の世代に渡って使用されている事から、長い歴史を持つだけでなくKONAMIから深く愛されているカテゴリーだと言えるでしょう。

余談ですが、この内5D'sのハイトマンが使用した《古代の機械像》は魔改造されアニクロ2024(6/22発売)にてOCG化する事が決定しており、その強力さから3積み必須カードになる事は間違いないと思われます。古代に興味がある方は要チェックです(※効果は下記事参照)

さて、アニメでの古代の解説はこの辺にして、OCGでの性能面に移りたいと思います。

2.古代の機械の強み

①1枚初動が9〜12枚積める

後手型の1枚初動は《古代の機械進軍》《緊急ダイヤ》《古代の機械飛竜》《古代の機械素体》の4枚。
この内、素体は飛竜と召喚権が被る上に手札コストまで要求する重さから0〜3と採用枚数には大きく好みが分かれます(筆者は1枚)
環境の1枚初動デッキと比べると決して多い枚数とは言えませんが、後手を取る選択をする事から初手6枚スタートなので期待値は高いです。
この1枚初動全てからほぼ同じワンキル展開をする事が可能で、この再現性の高さは魅力の一つと言えます。

②自由枠の多さ

自由枠は13〜15枚あります。
特筆して多い数とは言えませんが、誘発を積むスロット、サイド用に十分な枠を割ける点は評価点だと思います。

③《古代の機械要塞》の存在

「一枚初動9に自由枠15…??そんな程度で魅力なんて呼べるの…??」とお思いのあなた、安心して下さい。

本命はこいつです。

このテーマを語る上で欠かせないのがこのパワーカード《古代の機械要塞》。

ジェネリック燦幻荘

①の効果は古代が召喚・特殊召喚したターンに強固な対象&破壊耐性を得られる効果、そして②の効果は古代の効果全てにチェーン封じを付与する効果。
③はオマケ程度ですが、リカバリーや誘発ケアに用いる事が出来ます。
このカードの強さは①と②に凝縮されています。
相手の誘発も制圧もこれ1枚で殆ど沈黙させてしまうので、後攻ワンキルを通す事が容易くなっています。
一見サーチ効果の不在と耐性が弱まっている分【天盃龍】の《盃満ちる燦幻荘》の完全劣化のように映りますが、燦幻荘には無いチェーン封じが優秀です。
天盃龍はうらら・うさぎ・クロウなど場のモンスター自体を直接狙わない誘発は重く受けてしまいがちですが、このカードの場合はそれらもケア出来る点が優秀です。
また、ファントム・オブ・ユベルや暗黒界の龍神王グラファのような効果の書き換えは燦幻荘の耐性をすり抜けて適応されてしまうのですが、要塞はそれもケア出来る点はとても優秀です。
総じて、このテーマを使う意義そのものとも言えるパワーカードだと認識しています。

④ワンキル性能の高さとそのバリエーション

ルートは後述しますが先に挙げた1枚初動から、様々なパターンのキルルートへと繋がります。
究極巨人、混沌巨人、ラビオンヌメロンなど多数のフィニッシャーを状況に合わせて召喚出来ます。
要塞で大半の誘発を素通り出来る他、ニビルに対しても召喚回数を抑えるor競闘で耐性付与する事でケアが可能であり、誘発耐性においては天盃龍に迫るものがあります。
更には融合召喚だけでなく、エクシーズ召喚、モンスターが一体しか存在し続けないルート、リンク召喚しか行わないキルルートもある為、《次元障壁》や《カイザーコロシアム》に耐性を持つのは大きな利点です。

⑤先攻展開も可能

後手デッキでありながら、サイチェン前の素の構築の時点で先攻制圧する事も出来ます。
しかし2妨害、上振れてようやく3妨害が限度。
しかもモンスターだけに妨害が寄る都合、簡単に一滴で瓦解してしまうので決して強い展開とはとても言えませんが、それでも後攻一辺倒とならず先を取る拓を取れるのは強みと言えます。

3.古代の機械の弱み

①事故率の高さ

1枚初動があるデッキとはいえ、その枚数には不安が残る為2枚初動で動き出す事も多いです。
その為、残念ながら環境デッキほどの安定感は出せません。
更に最も重大な欠陥として、素引きが弱いカードをなんと4枚も採用しなければなりません。
巨人、暗黒巨人(2枚)、箱の計4枚がそれに当たります。
手札から捌ける手段は存在するのですが、この内3枚は最上級モンスター、更に自己特殊召喚効果を持たないので重さは否めません。
更に巨人に至ってはあろう事か特殊召喚出来ない誓約まで抱える始末なので、最早引くだけでセルフハンデスレベル。
これらのカードの素引きを遠ざける為、今回のサンプルレシピでは42枚構築にしていますが、それでも引く時は引きます…orz

②除去手段の乏しさ

このデッキは戦闘一辺倒の脳筋フィニッシャーしかおらず、更にカテゴリ内に除去手段を殆ど持ちません。
その為、厄介な置物などに遭遇した場合汎用カードに頼らざるを得ません。

③ユベルが天敵

はい、説明しなくてもお分かり頂けると思います…。
環境デッキとしてバリバリ名を馳せる【ユベル】ですが、その戦闘破壊耐性とダメージ反射はとても痛いです。
都合良く一滴を引けたり、相手が大事故でも起こさない限り勝ち目は極めて乏しいと言えます。
環境デッキの一角に明確な不利を取るというのは致命的です。

④カードをセット出来ない

展開の核となる《古代の進軍》のデメリットとして、"発動するターン"カードをセット出来ないという誓約が存在します。
"発動するターンカードをセット出来ない"とはつまり、発動する前も後も一切のセットが不可能という事です。
暗黒巨人や飛竜は"発動したターン"だったので発動前に伏せる逃げ道があったのですが、このカードにはそれすらありません。
これにより罠も速攻魔法も相性が最悪であり、先攻用のサイドカードとして障壁や魔封じなどを採用する事が困難になっています。
指名者や泡影も伏せる事が出来ないという事であり、先攻展開で余ったこれらは伏せられず手札で無駄に浮いてしまいます。
これは構築上相当大きなデメリットです。

⑤フリチェ割り物に弱い

永続魔法やフィールド魔法を展開の核とする為、コズミック・サイクロンや醒めない悪夢は天敵に当たります。
どちらもサイド採用率が非常に高く、注意が必要です。

さて、続いて個別のカード解説に移りましょう。

4.採用カードの解説

採用カードを必須枠に絞って解説しようと思います。
あくまで私個人の構築における必須枠というだけであって、古代の機械使い皆の共通認識ではない事はご理解下さい。

①メインデッキ(必須枠27)

《古代の機械巨人》×1

司令のコストになる為だけのカード。
頼むからデッキで眠っててくれ…😭

《古代の機械暗黒巨人》×2

【古代の機械】の歴史を変えた革命児。
元祖巨人の召喚制限を克服したばかりか、場に出ただけで2枚のサーチを行う事が出来る文句無しのパワーカード。
ランク8を狙う展開で2枚必須だったり、緊急ダイヤとの兼ね合いで2枚採用。

《古代の機械飛竜》×3

ストラクRの時代からデッキを支え続けてくれた古代の機械エアーマン。
今は進軍の登場で一枚初動にパワーアップしており、現在の古代デッキでは間違いなく召喚権を最も行使するカードである。
文句無しの3積み。

《古代の機械素体》×1

こちらも飛竜には劣るものの進軍にアクセス出来る1枚。

《古代の機械戦車兵》×1

懐かしき《古代の機械兵士》のリメイクカード。
本家とは桁違いのカードパワーを持ち、手札からだけでなく墓地からも召喚条件を無視して展開する事が出来る。
オマケのような②の効果も実は優秀で、歯車街を自壊させて展開出来る他、全体パンプでワンキル打点の水増しも可能。
サーチが容易な為ピン採用。

《古代の機械司令》×1

巨人の存在意義。
召喚権を増やす効果だけではなく、巨人の召喚に反応してもう一体巨人を呼び出せる効果から大量展開の要となっている。
②効果は後述する《古代の機械競闘》を使う為に必要な効果となる。
こちらもサーチが容易な為ピン採用。

《古代の機械箱》×1

デッキで眠ってて欲しいカードランキング堂々の第2位(1位は巨人くん)
箱→司令と連続サーチで手札を増やして展開に貢献する為に採用している。

《古代の機械進軍》×3

古代の革命児2号。当然3積みィ!
射出機をサーチしつつその破壊対象に出来るので一枚初動となる。
②は場を開けるついでにドロー出来るだけの効果と思われがちですが、巨人・暗黒巨人のリリースを不要にする事で素引き事故を軽減しつつ展開を伸ばしたりも出来ます。
ただし"するターン"、てめーはダメだ。

《歯車街》×3

古代を知らない人でも何故か知ってる歯車街。
実は現在の古代では3積み必須カードというわけではなく、1〜2の構築も普通にあります。
それでも筆者が3積みしている理由は2枚初動(大嵐や戦車兵など)のパターンを増やし事故率を軽減する他、上振れを狙い貫通力を高める為です。
便宜上必須枠とありますが、ここを減らして自由枠を更に増やす構築も全然アリだと思っています。

《古代の機械射出機》×3

進軍とのコンボで展開する必須カードです。
墓地効果も役に立ちます。
こちらも1〜2でも問題なく構築可能なのですが、歯車街と同様の理由でフル投入しています。

《古代の機械要塞》×3

説明は以上です。

《古代の機械融合》×1

混沌巨人の召喚に用います。

《古代の機械共闘》×1

こちらは司令の効果で手札から張り、3回攻撃を付与した究極巨人を召喚する為のカードです。
①の耐性付与はニビルケアに用いる事も出来ます。

《緊急ダイヤ》×3

召喚権を用いず弩士→歯車街→暗黒巨人と繋げられるパワーの高い1枚初動。

②EXデッキ(必須枠8)

《古代の機械混沌巨人》×1

魔法罠への完全耐性、バトル中のモンスター効果の禁止、そして全体攻撃+貫通と文句なしのフィニッシャー。
デッキ融合で出しましょう。

《古代の機械究極巨人》×1

登場時期の違いから純粋なカードパワーは混沌巨人に大きく劣る為、競闘とのコンボで輝きます。
攻撃力4400の3回攻撃+貫通は強烈で、相手モンスターが2体以下の場合混沌よりこちらの方がダメージを稼げます。

《古代の機械魔神》×1

このカードの主な用途は2つ。
一つ目は先攻でお茶を濁す壁役。
二つ目は後述する展開ルートでカイザーコロシアムをケアしつつワンキルする為の必須カードになります。

《古代の機械弩士》×2

歯車街のサーチと破壊をこなす大事な初動。
先攻用と先攻2ターン目用で2枚採用。

《No.97 龍影神ドラッグラビオン》
《No.100 ヌメロン・ドラゴン》
《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》

ご存知ラビオンヌメロンセット。
障壁ケアで使います。

③サンプルレシピ

メイン自由枠15、EX自由枠7、サイド15を埋めた状態がこちら。
これはあくまで一例となります。

5.展開ルート

デッキ解説の最後に展開パターンを最も簡素な進軍1枚初動に絞って解説しようと思います。

①後攻編

②先攻編

6.おわりに

ここまで駄文にお付き合い頂きありがとうございました!
自分のnoteを機に古代の機械というテーマに興味を持ってくださる方が一人でも増えれば幸いです。

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