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買い叩かれてピンハネされる労働

以前は半ば趣味として、売り出されてる中古住宅を熱心に見てた。
買う家が決まった今、検索してるのは求人だ。

求人サイトによっても傾向は変わるが、フルタイムだと介護、営業、IT、アルバイトだと販売、清掃が多い。
謎なのが「派遣」だ。ハローワークにも結構ある。直接雇用じゃないんだ。ピンハネされるんだ。

まあ、わかるよ。一度採用すると解雇しにくい労働関連の法令があるからね。忙しい時だけ、余分に払ってでも期限付きでフルタイム労働者を雇いたい、という事情。繁忙期じゃなくても、様子見とか休業者分の補充とかもあるし。
10年以上前だけど、具体的な派遣先が無いのに派遣登録目的でハローワークに求人を出しちゃダメ、という厚労省の通知もあったようで、今は少しは改善されているのだろうか。

ハローワークはわからないが、求人広告を見て連絡すると転職エージェントにつながることも多いらしい。転職エージェントに成果報酬を出すのは求人企業だが、そのコストは回り回ってその企業で働く人の賃金減少につながりかねず、派遣業と同様にピンハネだなあ、と思う。

あと、固定残業代というのも謎な制度。管理職や裁量労働制の「定額使い放題」とはちょっと違うようだけど、固定残業代がある勤務先はだいたいブラックという噂も聞く。固定残業代が想定する残業時間では全然仕事が終わらないとか、固定残業代分の時間を超過してもさらなる残業代はでないとか。

人手不足で売り手市場、と言われるほどには、求人から見える労働環境はそれほど良くなってはいないように見える。少し月収が良さそうな求人は固定残業代込みだったり、歩合部分があったり。

それでも就労する人がいるから、労働条件はなかなか改善しない。

収入の壁や第3号被保険者という時代遅れな制度も強力に「安い労働」を後押ししているが、官製ワーキングプアも労働力の市場水準を低め安定にしている。
壁を取っ払い、第3号被保険者をやめて、その分がまともに影響する低所得者に段階的に低減する補助金を支給しながら、官公庁の求人で時給を2割増し。このくらいのテコ入れをしないと、大企業にお願いするだけでは、賃金アップは難しいと思う。