見出し画像

え、そのピーナッツ何に使うの!? ~北海道と東京の違い②~


 今年の節分は盛り上がりましたね。なんてったって、124年ぶりに2月2日の節分でした。近所のスーパーでも、鬼のお面やら、恵方巻やら、豆まき用の「大豆」やら、たくさん並べられていましたよ。

 というわけで、北海道と東京の違いシリーズ:パート2! 行ってみましょう!!


◆え、そのピーナッツ何に使うの?

 正確に言えば「落花生」ですが、お正月が過ぎると、急にスーパーに並び始めます。ボランティア先の施設でも、落花生が準備されていることがありました。

 道民は落花生好きなんだなあ。でもわざわざ殻付きの落花生買うより、ミックスナッツやバタピーでよくない? てかそれより、もうすぐ節分だし、豆まき用の大豆買っておこうよ。

 ……残念ながら、節分コーナーに大豆は売っていないのです。代わりに並んでいるのは、色々なメーカーの落花生と、何故か個包装チョコレート

 そう、北海道では、節分の豆まきと言えば、大豆ではなく落花生だそうです。

 えええ!?あの、節分の時期にだけ食べられる、おいしい煎り大豆食べられないの!? 上にポーイって放って口でキャッチする、あのお行儀悪いけどどうしてもやりたくなっちゃうイベントできないの!?


◆実は合理的なその理由

 落花生は、殻に入った状態のピーナッツのこと。食べる時は、当然、殻をむきます。そのため、全集中しながら「邪気払いの呼吸:壱の型! 鬼は~そとっ!!!」と地面に投げた落花生も、拾って殻をむいたら衛生的に食べられるのです。

 なんと合理的な!!食品の無駄廃棄も防止できて素晴らしい!!

 ちなみに、個包装チョコが売られているのも同じ理由で、投げた後に回収して中身のチョコが食べれるからだそうです。

 調べてみると、北海道から東北地方に根付く文化とのこと。いわく、寒冷地の冬は特に食べ物が貴重だったため、食物を無駄にしない工夫が生まれたそうです(諸説あり)。

 節分だけに、豆知識でした!!


◆6年ぶりの煎り大豆

 そんな北海道で暮らして5年。落花生文化にまみれてフードロス対策の工夫を学んで5年。今年は関東で、実に6年ぶりの大豆豆まきが叶いました!

 やっぱり、豆まき用の煎り大豆は最高です! 少し高価な、糖かけタイプの大豆もおいしいです! でもなんだろう、捨てること前提で、玄関先に向かっておいしい大豆をばらまくこの罪悪感は……!?

 誉れ高き北国の人々の、フードロスに対する謙虚な姿勢(?)を学んでから、気楽に大豆まきを楽しめなくなってしまいました。

 けっきょく、1粒の大豆を大事に使って、何度も撒いては回収しを繰り返して、ケチケチした豆まきを行いました。

 こんなんで鬼退治ができるのか…? 

 やっぱり、本当に鬼を倒すなら、鬼殺隊に入ったほうが良いのかも知れないですね。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?