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チーム分けでパーを出したら怒られる!? ~北海道と東京の違い①~

 北海道に約5年間住んでいたので、もはや第二の故郷感がすごいです。地域住民の生活に密着した仕事をしていましたし、ボランティアで子どもともたくさんコミュニケーションを取りました。友達もたくさんできました。そうしていると、北海道の文化というのはかなり身に染みてくるものです。生まれ育ってきた東京とは、全然異なる文化もたくさんあって、それらに触れることが、とても楽しかったです。

 関東に戻って約1年。いまだに忘れられない(もはや自分の一部になりつつある)北海道の文化を、東京のそれとの違いの観点から、書き残してみようと思いました。「北海道と東京の違い」シリーズで、4~5本書こうかなと思っています。

 ※もちろんKacotamマガジン化はしません


◆チーム分けといえばもちろん「グーパー」!

 小学生の頃、放課後になると毎日、みんなでドッヂボールで遊んだものです。チーム分けの方法はもちろん、「グーパーじゃんけん」

 普通のじゃんけんと異なり、参加者はグーかパーしか出してはいけません。勝ち負けではなく、チーム分けのための儀式だからです。同じ手を出したもの同士が、同じチームになるのです。

 ときどき、グーパーなのにチョキを出すヒネクレモノがいたりします。そうなると、うまく2チームに分けられません。迷惑な奴です。「おいオマエふざけんなよ!」とみんなから大バッシングを浴びて、2回目からはおとなしくグーかパーを出します。

 だったら最初からチョキなんか出すなよ!

 僕の生まれ育った地域(東京都多摩地区)では、そんな光景が当たり前だったのですが…。


◆パーを出したら怒られた…!?

 北海道で最初に組み分けをやった時の衝撃は忘れられません。

 まず、掛け声が良くわからない。「グッチ~グッチ~ウンタラカンタラ~」と聞こえます。なんかまあでもみんな握りこぶし揃えているから、普通に「グーパーじゃんけん」の北海道版なんだろうと思って、素直にパーを出したのですが…。

 みんなが出したのは、グーかチョキ。そして僕に向けられる白い目。

 え!?

 どうやら、北海道ではグーとチョキで分かれるのが一般的だそうです。パーを出す奴は、空気の読めないヒネクレモノのようです。

 まさかこの歳で、例のヒネクレモノに自分がなるとは思いませんでした。

 ただ、どうもしばらく慣れることができず、チーム分けのたびにパーを出しては白い目を向けられるということが、何度か続きました。許しておくれよ、オイラはグーかパーで分かれるのが身体に染みついてるんだよぅ…!

(掛け声が…「グーとチョキで分かれましょっ!」とかなら分かりやすいのに! と、どうしようもならないところに不満をぶつけておく。)


◆そして東京に戻ってチョキを出す愚か者

 しばらくはグーパーの習慣から逃れられなかった自分も、次第に馴染んでいき、ついにはちゃんとグーとチョキを出せるようになりました。

 「チーム分けでチョキを出せるようになったら立派な道民」と、地元の友達に偉そうに嘯いたこともありました。

 そんな「自称:立派な道民」は、そのうち異動によって東京に戻ったわけですが、そこで待ち受けていたのは、再びの「グーパー」文化なのでした…。

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