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雪が降っても傘ささない!? ~北海道と東京の違い③~

 先日、僕の住む関東地方にも、雪(らしきもの)が降りました。

 去年まではあんなに苦しめられていた雪ですが、ところ変われば不思議なもので、また「わ~い!雪だぁ!」と密かにはしゃぐ自分がいました。

 そういえば、はるか昔、自分の成人式の日にも、東京には珍しい大雪が降って、テンションが上がって、地元の友人とスーツのまま雪合戦をした記憶があります。関東人にとって、積雪はいくつになっても心躍るものなのです。


◆雪=ゴミ

 とはいえ、北海道に住んでいた頃は、やはり雪は大敵でした。

 近所の空き地は、冬になると「雪捨て場」になります。このワードがけっこうおもしろかったです。雪は捨てるもの。つまり、雪=ゴミなのです。


◆愛車があったはずの場所が雪山に

 クルマを買って、最初に大雪が降った翌朝の衝撃は忘れられません。

 駐車場で目にしたのは、愛車が停まっているはずの空間にある、巨大な雪山でした。

 北海道の大雪は、一晩でクルマを雪山に変えるのです。

 今になって思えば浅はかでしたが、この事態を想定していなかった自分は、雪かきができそうな道具を一切持っていませんでした。仕方ない、近くのホームセンターにスコップを買いに行こう。そう思って気づく、移動手段の無さ。なにせ、クルマは雪に、埋まっているのだから…。

 ちなみに、もちろん自転車も使えません。雪が積もっているのだから。

 けっきょく、泣く泣く徒歩で遠くのホームセンターまで行き、スコップを抱えて徒歩で帰ってきてから、ようやく人生初の雪かきが始まりました。


◆雪が降っても傘をささないのが北海道流

 これも、北海道で暮らして驚いたことのひとつです。道民は、冬に傘を差しません。理由は、おおきくふたつあるそうです。

 まず、転ぶと危ないから。

 子どもじゃないんだから、と思いますが、北海道の冬の生活は、転ぶこと前提です。「今年何回転んだ?」みたいな会話が、職場で普通に飛び交ったりします。「ブラックアイスバーン」という、必殺技みたいな名前の現象も起こるので、大人でも転ぶときは転びます。

 転んだ時に、傘をさしていると確かに危ない。手を付けないし、傘が自分に刺さるかもしれない。だから道民は、傘を差さないそうです。


 ふたつめは、気温が低すぎて、雪がついても濡れないから。

 北海道の雪は、気温が低いためサラサラしており、服についても溶けないので、屋内に入る前に手でサッと払えば、簡単に落とすことができます。

 そのため、道民はみんな、フードをかぶって、雪を頭に積もらせたまま、修行僧のように下を向いて道を歩きます(下を向くのは、足元を確かめながら歩くため)。今思い出すと、ちょっとシュールな光景で面白いです。


◆東京では傘を差しましょう

 というわけで、今回の記事は、「雪」にまつわる、北海道と東京の違いでした!

 北海道の雪は傘は不要ですが、東京の雪は、べちゃべちゃですぐ溶けるので、傘は必須ですね。北海道の雪に慣れた身としては、つい上着のフードだけで外出したくなりますが…!

 まあ、滅多に雪なんて降らないんだけど。

 残念。

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