願い
神様、お願いです。
どうか、私の手から腕から彼を奪わないでください。
お願いです。
お願いです。
わたしから、奪わないで・・・。
わたしは彼を愛しています。
彼をわたしから離さないでください。
わたしは彼といるだけで仕合せなんです。
お願い。それ以外は何もいらないから、私から彼を離さないで。
お願いします。
お願いします。
なんでもしますから。
彼から私を、離さないで。
お願いします。
お願いします。
私を壊していいから、彼を離さないで。
何をしてもいいから、お願いだから。
彼を私から離さないで。
小さな少女が老人の足元の裾をギュッと掴む。
目には大きな涙の粒を浮かべ、彼の目に必死に訴えかける。
そんな場面が何度も何度も頭によぎる。
絶対叶わない。
そう言われているように聞こえる。
私の仕合せは、一体何なのだろうか。
私は仕合せになりたいと思っている一方で
同時にそれを選択すると、今思っている完璧な計画をみすみす手放すことになるような予感がしている。
幸せになるための完璧な計画。
ずっと呼ばれている。
呼ばれているのはわかるけれども
私はこれを手放したくない。
怖くてしょうがない。
彼との人生が欲しくてほしくてしょうがない。
私はしあわせになりたいだけなんだよ…。
どうして、これはだめなの?
どうしてだめなの?
私はこんなに大好きなのに。
どうしてどうして。
どうして私の仕合せだと思っていることと私の計画が一致しないの?
ねえ、どうして。
どうして、どうして。
理屈で言われても理解できない。
涙が止まらない。
鼻水も止まらない。
わたしの人生、時間のすべてになっていた。
2年間。
離れるなんて、すごく嫌だ。
絶対嫌だ。
自分が悪魔になっていくような気さえする。
たぶん、なっていっていると思う。
でも、やっぱり世界で一番好き。
大好きだよ、よしあきさん。
大好き。
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