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【蓮ノ空感想文】「伝統」と「変化」

※この記事では、活動記録最新話についての内容に言及しています。未読の方はご注意ください。




今月(2024年4月)公開の活動記録最新話では、新入生との出会いに加え、主に花帆と吟子を中心としてスクールアイドルクラブの「伝統」について言及されました。

この活動記録の中で、吟子が好きだった「逆さまの歌」が「Reflection in the mirror」へと姿を変えていること、そしてそれはこれまでのスクールアイドルクラブたちの積み重なった想いによるものであることが語られました。

『未来への歌』PART18より

過去のものをそのまま受け継いでいくだけではなく、自分たちの手を加えてより良いものへと「変化」させていく、そうすることで積み重なった"想い"そのものが「伝統」を形作っていく……そんな想いを感じ取ることができました。

そして個人的には、このストーリーを新入生加入と同じタイミングで展開してきたのは上手いなと思いました。

楽曲同様、ユニット自体も蓮ノ空伝統のものです。しかし、当然ながらユニットの構成メンバーは毎年のように変化していきます。「スリーズブーケ」というユニット名こそ伝統のものですが、去年は花帆と梢、その前は梢と沙知、さらにその前は……というように構成メンバーは変わっていきます。
私たちは「花帆と梢」のスリーズブーケにこの1年慣れ親しんできており、そこに新たなメンバーが加わることに抵抗を覚えた人も少なからずいると思います(もちろん、DOLLCHESTRAとみらくらぱーく!も同様)。しかし、そもそも「花帆と梢」という構成も、それまで変化してきたうちの1つにしか過ぎないのです。たまたま私たちが103期というタイミングで蓮ノ空のことを知っただけなのです。だから、受け入れられるかは別として、メンバーが変化していくのは当然のこととして受け止めるべきなのではないかと思います。

そして今月のFes×LIVEでは、伝統の衣装をアレンジし、楽曲も大幅にアレンジを加えて披露されました。103期でも披露された伝統曲をアレンジすることで、「伝統」がスクールアイドルたちの想いを乗せて「変化」しながら受け継がれていく、という活動記録のストーリーが体現されたライブだったと思います。

このライブで披露された伝統曲のアレンジについてもメンバーの話と同じことが言えて、私たちが103期のライブで聴いてきた伝統曲たちがそもそも最初に作られた時とは大きく異なっている(可能性が高い)ものであり、今回の変化によってまた1つ”想い”が積み重なったんだ、と捉えるべきだと思います。(それはそれとして「前の方が好みだったなあ」という想いを抱いたならそれは大事に持っていて全然良いと思います。)


最後になりますが、私はこの「伝統と変化」が、「ラブライブ!シリーズ」そのものにも当てはまるのではないか、と考えています。

「サンシャイン‼」では「9人」や「廃校阻止を目指す」などの要素を無印から受け継ぐ一方、「東京ではない田舎が舞台」「結局廃校阻止に失敗する」という変化がもたらされています。
「ニジガク」では、「9人」という要素はそのままに、「グループではなくソロをメインに活動」「途中で新メンバーが加入する」「そもそもラブライブ!に出場しない」などの変化がもたらされました。
「スーパースター‼」では、「新メンバーが加入」という要素をニジガクから受け継いだ上で、「新設校が舞台」「学年が上がる」といった変化がありました。

そして蓮ノ空は、「バーチャルスクールアイドル」という過去最大級に大きな変化がありました。しかしその一方で、過去のコンテンツから受け継いできた要素もあります。キャラたちの学年が上がるのはスーパースター‼と同様ですし、グループではなくユニットがメインというのはソロメインのニジガクに近いものがあります。東京ではない金沢が舞台で、実在の施設が多く登場する点は沼津が舞台のサンシャイン‼に通じるものがありますし、「伝統ある高校」という点は無印と共通しています。


 先代コンテンツから受け継いだ数々の「伝統」を踏まえ、これからどんな「変化」を見せてくれるのか、蓮ノ空のこと好き好きクラブの一員としてとても楽しみにしています。

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