見出し画像

青雀旗決勝卓反省会場②

自戒の青雀旗決勝2戦目の反省になります。何を反省しているかは↑の画像でお察しかと思いますが、しばしの間お付き合いを...。

東一局

打6s

上側の3色を見る場合は索子を雀頭と順子で2ブロック持となるが、索子の上側がやや安いため速度を取るなら辺7p塔子を払うのが良さそうだ。ここから三色まで持っていくには6pかあるいは一盃口が崩れる9mが必要になるため、進むにはやや細い道のように思える。瞬間678の可能性を残しつつ場に安い索子をキャッチし4対子も維持する9pか9sが良さそうだが、ちょっとよく分からない。ただ6sだけはなんだか違う気がしてきた。

東二局

白をツモぎり

平和ドラ1高め一通の147p二度受けの形から打白。1pが2枚切れとなったところ。1pが2枚切れでなければ打3mとしそうだが、タンピン234三色まで見ての3m残しとした。正直どっちでも良さそう。

東三局一本場

打發

ちょっと微妙な選択。ここで2sを残した。主な狙いは縦引きタンピン変化と7sを引いた時の3s受けだが、3s先引きは振り聴になるのが少し渋いか。しかしそれよりも2段目に入ろうという局面で現状平和のみの三向聴、親の河が遅そうであるとはいえ安全牌の發は残すべきだったか。

上家の宮下さんから立直がかかりこの手牌

形はかなり良くなったがドラの所在が一切分からない。完全トップ取りだったらギリギリ押せるのか?あえて押す理由を作るのであれば、現状、安全そうな牌が現物の5sと筋の7p2枚だが7pも明確に安全とは言いがたいので、上手くいけば一盃口もつくことも加味して押すのも肯定されることがあったりするのだろうか?しかし、麻雀の押し引きは自分の手が一番信頼できる基準であるという基本に立ち戻ればやはりこの局面は降りで問題なさそうだ。

東四局四本場

3pツモぎり

これは明確に良くない打牌だった。嵌6mが入った時だけ平和がつくが、そんなことよりも断么九にしようよ。うまくいけばタンピン三色まで伸びる大事な3pだ。数巡後聴牌形になっても流石に聴牌は外したが、だったらなおさら初打1sとすべきだった。しかし5%くらいの確率で立直って言っちゃってる自分がいることを反省した。

しかし、これまでの謎打牌は序の口に過ぎない。
ついに触れるのも憚られる痛恨のミスを起こしてしまった。

南三局

見返すこともできない打白立直

最短残り2局でトップ目まで23500点差。満ツモ→満ツモでは22000点差しか変わらないので、片方は跳満ツモまで育てたい。さらに言えば1000-2000→跳満ツモも23000点差しか変わらないので、この立直はトップを狙う上で打ってはいけない立直だった。焦って計算を間違えたどころではない。2局条件戦の経験の浅さが露呈した、というか単純に足し算ができないことがばれてしまったわけだが、瑞原さんのフォトエッセイの副題にも切った牌は戻らないと書いてあるので、これからのことを考えなければいけない。

さてこの立直宣言牌を打牌した瞬間に点差が23000以上あるじゃんということに気づいたので、対面にツモ番が回ったあたりで一発直撃を倒すかどうか考えていたのだが、次局を満貫ツモ条件にするなら5200直撃は倒せない。言うまでもなく焦っていたので実際には一発直撃は倒していたと思うが…。当然一発で3sは現れずしばらくツモぎりが続いたが、中盤に親の平林さんに仕掛けが入り、下家の橋本さんも押し返してきていた。
そして大きな分岐点に到達する。

3s「無視されたんだけど\\\٩(๑`^´๑)۶////」

かくして3sは河に不法投棄された。
ツモ裏の満貫ツモ(確率にして約30%)にかけるという選択もあったが、70%弱で一局勝負の跳満直撃or倍満ツモ条件になる。一方トップ目の宮下さんはベタオリ模様だったので、流局すれば本場も増えて、満ツモ→満ツモがOKの22400点差以内に入る可能性が濃厚となった。この瞬間に限って言えば3sツモぎりは正解だったと言って良いだろう。しかし裏返して言えば、誰がどう見ても倒せない点数状況なのだから、立直は絶対にしてはいけなかったということになる。白を縦置きして、ツモ裏で跳満となる立直+3役(断么九ドラ2/断么九平和ドラ1etc)への手代わりを待ち、3sをツモったら14mの振り聴立直が妥当な選択だっただろう。最悪1300-2600→跳満ツモの勝ち筋が残る。全ての赤ドラを受け入れられるし、567への変化もある。タンピン形にはこの順目ならかなりの確率で持っていける。結局この局は追いかける三人の聴牌で流局し、最悪の結末だけは回避した。

南三局一本場

打1m

さて、満貫ツモ→満貫ツモがOKになった次局、現状ドラを使える余地がない愚形の多い遅そうな手。もう開き直って門前純チャン系の手にして、最終局の条件を限界まで軽くするのが良かっただろう。一応赤ドラ&一通も睨んで打西とするのが正着だったか。

ここから打5p

色々あってトップ目の親と26900点差。倍満ツモは25600点しか変わらないので、倍満直撃または3倍満ツモが条件となっている。6種からの国士無双はちょっと厳しいが見切れないし、四暗刻もギリギリまで引っ張りたい。そして実戦では無理じゃね?と最初から諦めていたが、立直・ツモ・三暗刻・三色同刻・ドラ3で9飜見える。字牌しか残らないので必要ないかもしれないが、残り2飜を工面しないといけないので縦重なりの枚数と赤5pをキャッチできるように初打は3pをぶっ放すべきだった。

ここで打4p

上記の理由のため、ここは打3sにした方が良かっただろう。釣り糸より細い道だがやるしかないのだ。

とまぁ、こんなところだろうか。正直南三局がしょうもなさ過ぎて、それ以外はどうでも良いレベルだったが、あの和了拒否によってなかなかお目にかかれない熱い展開が生まれたことだけが唯一の救いに……はなってはいないか。マッチポンプも良いところではあるが、同卓者へのリスペクトとともに最終局面の写真を載せておこう。

平林さん、聴牌を取りきってつないだ親番でメンピンツモ裏3

最終ツモ番でツモるのはアツすぎるよ、ばやしさん。この和了により平林さんの最終局の条件はかなり現実的なものとなっていた。あなたのような人こそ漢と呼ぶに相応しい。

倍ツモ条件の橋本さん、西対子落としから1sを重ねて魂の純チャン三色立直

手組に迷いのない様子が配信を見ていても分かるだろう。所作も無駄がなく非常に美しいお手本のようだ。先輩方も言っていたが、橋本さんの雀力は決勝戦の選手の中でも頭一つ抜けているといって差し支えないだろう。実は準決勝でも橋本さんとは同卓したのだが、一緒に打ってても勝てないなぁと思わされた打ち手だった。こんな素晴らしい打ち手と決勝という舞台で戦えたことは私にとって貴重な財産となるだろう。

そして、これらの追撃をすべて躱しきってしゃみせんを優勝に導いた宮下さんのオーラスの立ち回りも私には真似できない素晴らしいものだった。最終戦、リスクを背負って勝負に挑み、そして勝ち続けた戦いぶりはトラウマになるくらい私の記憶に刻み込まれた。あの戦いぶりに膝を屈するほかなかった自分が情けない。いつかリベンジの機会に恵まれたら、必ず雪辱を果たしたい。

さて、2戦の反省を書き連ねるだけでもこんなに長くなってしまった。相方の児玉先輩の活躍があっても、片割れがこれでは負けるべくして負けたということを認めないわけにはいかない。あまりに足りないものが多すぎると痛感した青雀旗決勝であった。学雀連大会の出場機会には限りがあるのだからまた今度頑張ろうと言っても遅いかもしれない。目の前の選択の一つ一つに丁寧に向き合い、できることをやり落とさない姿勢を身に着けることから始めなければいけないと心もちを新たにしたい。

次回は青雀旗予選から決勝に至るまでの思い出か、あるいはこれとはまったく関係のないことになるかは未定だがもうしばらく何かを書き続けるつもりだ。
それではまた…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?