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ジェットダイスケ氏に聞く、”How to Second Life” (3)

毎月専門家のゲストをお招きして、旬なネタ、トレンドのお話を伺います。


ジェットダイスケ氏に伺うセカンドライフの3回目。

ジェット氏が元祖と言われている「ジェットカット」だが、今となってはジェット氏本人のことを知らなくても、1つの編集手法として普通に使われるようになった。

いわゆる「言葉の編集」は、AI技術が加わる事で大きく手法が変わろうとしている。現段階ではまだ不自然だが、どこをどう繋いでも違和感がなくなれば、動画による証拠性といったことが消滅してしまう危険性も孕んでいる。


小寺:えっとね、その事でジェットさんにお伝えし損なってたことがあって。ジェットカットの特徴である、言葉と言葉のあいだの間を詰めていく手法。

僕ね、テレビマンの現役だった時代、1986年とか87年ぐらいに、日本テレビでタモリの『今夜は最高!』というテレビ番組があったんですよ。僕、それの編集アシスタントをしてたことがあるんです。あの番組の中ではいろんなパロディをやるわけですけど、昔のカルト映画のパロディで、ジェットカットのような手法で言葉の間を詰め詰めでやる、という編集をやったんですよね。

ジェット:へー!

小寺:多分、1960年代か70年代ぐらいの映画で、その映画を僕は知らないんですよ。未だにわからないんです。多分、ヨーロッパの映画だと思うんですけど。企画したディレクターはその映画のことを知ってるし、僕の先輩の編集マンも知ってたんですよね。僕はアシスタントについてて「こんな手法があるんだ」というのにそこで初めて気付いたっていうのが、ジェットカットというものを理解する上で、すごく参考になった例があるんですよね。

ジェット:なるほどねえ。

小寺:ちょっと、その映画ね、もう今となっては、検索しても出てこないんですけど、AIに聞いて、わかったら連絡をします。

ジェット:はい(笑)。

小寺:あともう1つの考え方として、「同ポジ」を隠さないっていう編集を公共の電波でいちばん最初にやったのは、多分『水曜どうでしょう』だと思うんですよね。

ジェット:あー、はいはいはい。

小寺:あれは比較的新しくて、多分最初は2000年よりちょっと前ぐらいですかね。「地上波でスタンダードにやった」という最初があれかなという気はしてます。ま、それ以上遡ればあるのかもしれないですけど。

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