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小寺の論壇:いまさら「テレビ離れ」? 若者生活の実態
5月20日に朝日新聞らが報じた、「若者のテレビ離れ」の記事。元はNHK放送文化研究所が20日に発表した、国民生活時間調査である。メディア側ではこれを「衝撃」と受け止めているが、ネットでは「いまさら何を」的な反応であった。
・10~20代の約半数、ほぼテレビ見ず「衝撃的データ」
https://www.asahi.com/articles/ASP5N6FM8P5NUCVL032.html
メディアが世間とズレている、と一刀両断してしまえば話は簡単なのだが、そこにはなかなか簡単には行かない話がある。まず、こうしたニュースを拾って積極的に自分の意見を発信するネットユーザーは、毎日なんらかの形でSNSと関わっている人たちで、そういう人たちは多いとはいっても、まだ「それが平均」とまでは行かない。
メディアでは後追いで、若者のテレビ離れについて様々な分析記事を掲載しているが、どうも別の有識者に聴くというものばかりで、元データにあたったものが少ないように見える。元データを分析すれば、そこに答えは載っているのではないか。そう考えて、元データを引っ張り出して検討してみることにした。
■なぜ「衝撃」なのか
「若者のテレビ離れ」記事の元になったデータは、これである。
・年層別 インターネット・テレビの行為者率
元となった調査は、テレビに関する時間の使い方だけでなく、生活における時間の使い方を幅広く調査したものだ。
・2020年 国民生活時間調査概要
https://www.nhk.or.jp/bunken/research/yoron/pdf/20210521_1.pdf
これは、1日のうちに接触したかの調査であり、19歳以下の若者層でのテレビ接触率はほぼ50%という事になっている。この調査は5年に1度しか行われておらず、2015年の調査では、減少傾向は加速していたが、まだ5割を切るまでには至っていなかった。
・2015年 国民生活時間調査報告書
https://www.nhk.or.jp/bunken/research/yoron/pdf/20160217_1.pdf
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