小寺 信良
地方自治体DXは、本当にできる? (5)
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地方自治体DXは、本当にできる? (5)

小寺 信良

地方自治体DXの今と未来について伺う庄司昌彦教授との対談も、今回で最終回である。

市役所なんか年に何回行くか、と思う人も多いと思うが、行政からサービスを受ける年齢になれば、それこそ今のうちからDX化しておかないと、手続きに1カ月かかります、もっと早く来庁していただかないと、みたいに言われることになりかねない。

DX化ということは、デジタル化に留まらず、ネットサービス化することも含まれる。そこで強く行政の透明化とスピード感が求められる一方で、逆に今のネットユーザーがどれぐらい信用できるか、という問題も孕んでいるようにも思える。


小寺:民間企業では、テレワークとかリモート会議でやれるようになってきて、これまで借りてたフロアを半分返しちゃったりとか、出社しても席が半分しかないから全員出社はもともとできない、みたいな体制になりつつあるんですけど。地方DXが進んでいくと、庁舎も見直しが入ることになりますか?

庄司:そう思います。実際、僕、某政令指定都市の庁舎の話の相談に乗ったことがありますけど、人が出勤してこないのもそうですし、業者さんとのWeb会議とか、あるいは国の情報を取りにいくために、それこそ宮崎なんかから東京に出張する方とかけっこういたと思うんですけど、もうWeb説明会とかになってきているので、行かなくてよくなってきたんですね。

ただ、そうなると今度はブースが欲しくなるじゃないですか。そんなふうに、部屋のありかたとかは変わってくると思いますね。あと、市役所には来なくていいけど、公民館レベルの出先にネットワークを充実させて、そこでも働けるようにしよう、とかですね。そういうふうに変わっていくんじゃないかなと思いますね。

小寺:じゃ、中央集権というか、集中主義じゃなくて、いろんなところ、サテライトの出張所みたいなところにどんどん公務を分散していって。

庄司:そういうところであれば、マイナンバーの業務もできるぐらいにはセキュリティをしっかりやって、ですね。自宅からのテレワークじゃないけど、そういう出張所からテレワークぐらいだったらいいんじゃない? とかですね。そういうふうになっていくんじゃないですかね。

小寺:なるほどね。そうすると、役所のデザインも変えていかなきゃいけない、ということですよね。

実は今、宮崎市役所の庁舎が老朽化しているということで、建て直しが検討されてるんですけど。移転先としての候補が、やっぱり便利なほうがいいとして宮崎駅の近くとか、あるいは今まで行き慣れてるから今の場所で建て替えたほうがいいとかっていう2案ぐらいしかなくて。

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小寺 信良
1963年、宮崎県出身。 18年間テレビ番組制作者を務めたのち、文筆家として独立。 専門分野はコンシューマ映像機器、放送機器、映像技術、放送文化、エネルギーー問題、子供とIT、PTAなど。 2019年より故郷の宮崎県へ移住し、執筆活動を続ける。