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良くも悪くも、PTA再生が避けられない理由

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すでに多くの学校では卒業式や終業式を終え、今年度が終わりつつある。PTAも来年度に向けての準備に入っているところだ。

PTAの役員選出時期は、学校によって色々違いがある。1年生保護者に対しては、全員集まるのが入学式ぐらいしか期待できないので、入学式終了後にクラス役員選出を行なうところもある。

とはいえ、初めて入る学校でどんな活動をするのかもわからないのに、率先して手を上げる人は少ない。多くはその場で抽選となる。一方それ以上の学年に関しては、入学式には保護者は来ないので、5月のGW開けの授業参観のあとで役員選出を行なうというパターンが多い。

学校におけるPTA組織は、単位PTAと言う。この組織が不要とする論はそれほど強くないが、上部組織を脱退するというPTAが増えている。

PTAの全国組織は、義務教育である小中学校で構成される日本PTA全国協議会と、高校で構成される全国高等学校PTA連合会の2つがある。高P連のほうはあまり脱会などの動きを聞かないが、それは加入期間が3年しかなく、高校ともなればPTA活動も少なくなるからだろう。問題は日本PTA全国協議会のほうだ。

ここからの話は日本PTA全国協議会の縦組織の構造を理解していないと見えないと思うので、日本PTAの組織図を貼っておく。

日本PTAの組織図

この図によれば、単位PTAが集まって市町村PTAを作り、それが集まって都道府県および政令指定都市PTAとなり、それが直接日本PTAを構成している。だが実際には都道府県と日本PTAの間にブロックPTA協議会が差し込まれる。

共同通信が3月に報じたところによれば、千葉市PTA連絡協議会が、全国組織である日本PTA全国協議会から退会する方向で手続きを進めているという。

すでに退会している東京都小学校PTA連絡協議会につづく動きだ。なお千葉市は政令指定都市なので、都道府県PTAと同じレベルである。

一方埼玉県では、埼玉県PTA連合会を脱会する市町PTA連が相次いでいる。来年度会員組織率が13.7%まで下落し、市町村割合も1/4になるという。

なおさいたま市も政令指定都市なので、埼玉県PTA連には含まれない。埼玉県PTA連に加入していたのは、さいたま市以外の小中学校である。

さらにさいたま市では、さいたま市PTA協議会に1000万円超の使途不明金が見つかり、大問題になっている。今後さいたま市PTA連から脱退するさいたま市内の小中学校は増えるだろう。

都道府県PTAから脱会すれば、必然的にその上の日本PTAからも脱会することになる。市町村PTAの中には、都道府県PTAをすっ飛ばして直接日本PTAに所属しているところもあるようだが、詳細は明かされていない。

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