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「リモート授業」その光と影(第3回)

毎回専門家のゲストをお招きして、旬なネタ、トレンドのお話を伺います。

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大阪工業大学 知的財産学部 准教授の関堂幸輔先生に、リモート授業の実態についてお話を伺う3回目。

本年度4月からの大学の授業は、文科省は基本対面でという方向性を崩していないが、緊急事態宣言が延長されていることもあり、大学の方でもまだまだ対面授業には踏み切れていないところも多いようだ。

ここ宮崎県でも、県独自の緊急事態宣言が5月末まで続いており、地元大学でも対面授業は行われていないという。

筆者と懇意にさせていただいている先生はほとんどが情報系なので、むしろオンライン授業を率先する立場にあるわけだが、すべての先生がITリテラシーが高いわけではない。これは生徒も同様だ。

そうしたITリテラシーの格差が、学びに直結しているというのが今の大学の姿である。(全5回予定)

「リモート授業」その光と影(第3回)

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小寺:ところで、先生は今大学にどのぐらい出勤してるんですか。

関堂:2020年度でいうと、授業がある期間は基本、週に1回にしてました。

小寺:ああー、やっぱりそれぐらいの頻度なんですね。

関堂:後半は対面で授業できるものについて――特に、ゼミですね。ゼミについてはせめて1回は対面でやろう、というのもあったんです。

ただ、それ以外は事前収録した講義を観てもらって、課題を出してチェックする作業とかは、基本的にはもう全部自宅でできちゃってたので。まあ、私はたぶん特殊だと思うんですけどね。他の先生はけっこう大学に見えてたりとかというのもあったと思うんですけれども。

ちょっとお恥ずかしい話ですけど、私自身も既往症があって、痛風持ちなので……あんまりコロナに感染したくないな、というのがあるので。そんなのもあって、ちょっと控えてる、というのがありましたね。

あとは、これは事務的な要因ですけども、うちも2020年度までは出勤簿にハンコを押さなきゃいけない、という(苦笑)。

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・大阪工業大学 知的財産学部 准教授の関堂幸輔先生

小寺:おお、それは大変(苦笑)。

関堂:これが、最低でも月1回は行っておかないと(苦笑)。それがまあ、あれですね。

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