「7SEEDS」
田村由美さんのマンガです。
結構な長編でしたがあっという間に読み終わりました。
物語の舞台は未来の日本。
隕石の衝突により来るであろう氷河期に備え、
健康な若者を冷凍し、地殻や気温が安定した頃に解凍して人類滅亡を避ける、
と言うのが7SEEDSプロジェクト。
健康なのは言うまでもなく、名前に季語がはいっているのも条件の一つ。
春、夏、秋、冬、そしてもうひとつの夏チーム。
面白かったです。
グイグイ引き込まれました。
目が覚めたら未来。
昨日まで同居していた家族はいなくなり、
初対面のチームメイト、謎の動植物、食糧難。
他のチームとの遭遇と争いや確執、事件の発生。
プロジェクトの他、いくつか建設されていたシェルターでのドラマ。
7SEEDSプロジェクト中でも、夏チームだけは別格で、
チームメイトの選別がありました。
それはもう悲惨なもので、読んでいて心が抉られる箇所がいくつもあって。
夏チームみんなには幸せになってほしいと思わずにいられない。
許されない罪を犯していても、いつか救われる日が来てほしいです。
「もし」、あの過酷な選別テストがなく、
先生やグループの他のメンバーに祝福されていたら。
いろんな事がもっと変わっていたかもしれません。ああ。
冬組もそう。
孤独な新巻さんの15年を思うと胸が痛い。
吹雪や美鶴さんとたくましく北の大地で生きるところをもっと見ていたかった。
この先、誰と誰が仲良くなるのか想像するのも楽しい。
願わくば、安吾と思い思われる相手が世界のどこかに存在していてほしい。
ゾンビものやパニックものの話を見て思うこと。
意外に話の序盤で、あっという間に死んだ方が幸せなんじゃないだろうか。
未来に絶望したり食べるものがなくて飢えたり、
そんな苦労するならひとおもいに死んだ方が楽なんじゃないか。
そんな風に思うようになってきたのは、
自分が年をとったせいなのかもしれない。
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