事業の成果と能力開発を同時に行うウェブ解析士講座開催
ウェブ解析士講座開催といっても、私はいつもお世話になっているWEBPLAさんのアシスタントで参加です。
ウェブ解析士講座の内容を知りたい方は、こちらから。ウェブ解析士講座inセブ島。
今回は、事業の成果に直結させることに向かっていくためのワークショップ形式がとても興味深いものでしたので、そこに特化して記事にします。
ウェブ解析士は事業の成果を導く人材であることを認識したうえで、事業の成果を導くために必要な事業の理解とユーザーの理解をフレームワークを使いながら、ワークショップ形式で進めました。
(注:ところどころ私の解釈も入っていますので、ご了承ください)
事業の理解はビジネスモデルキャンバス
では、まずは事業を理解するために、今回使ったフレームワーク、ビジネスモデルキャンバスの作り方です。
1.価値提案・・・自分たちが何を提供して、顧客にとってどのような価値を生み出すのか?
2.顧客セグメント・・・対象となる顧客はどんな属性で、どんなニーズを持っている人なのか?
3.顧客との関係・・・顧客とどんなコミュニケーションをしているのか?
4.チャネル・・・顧客との接点は何か?
5.主要活動・・・商品やサービスは何か?
6.主要リソース・・・商品やサービスを創り出す資源は何か?
7.パートナー・・・協力してくれる人や企業はどこか?
8.コスト構造・・・お金を使っているのは何か?
9.収益に流れ・・・対価は何か?
この9つのボックスを対象事業に当てはめて整理し、「自社の強み」「自社の弱み」を見出します。
今回の対象事業はアクティブユーザーモデルです。例えば、1.価値提案は、「余暇時間を豊かにする」だったり、2.顧客セグメントは、「20代前半の男性」だったり、6.主要リソースは、「地上波」だったり、7.パートナーは、「制作会社」や「演者さん」たちがあげられました。
ユーザーの理解はカスタマージャーニーマップ
カスタマージャーニーマップは、ユーザーの態度変容をステップ化し、ユーザーの心理状況や、自社との接点を整理し、対策へのヒントを導きます。
横軸となるステップは、「認知」、「関心」、「確認(検討)」、「利用」、「継続利用」です。縦軸は、「ユーザーにとってのゴール」、「行動」、「思考・感情」、「接点」、「KPI」、「施策」です。
このワークでもっとも大切なのは、カスタマージャーニーマップに取り組む前にユーザーを特定し、グループメンバーでどんな人なのか共通認識を持つことです。私が参加したグループは、「20代前半の男性」年まっした。その上で、例えば、このユーザーの「通勤している」時、「今日のタスクは何があったかな?、早く終わらせよう」と考えてて、「ツィッター、インスタグラム、ゲームアプリ」などを見ていると想定します。そこで、「ツィッターで広告をしようか」となるわけです。(当日はもっと深い話でしたが、ここでは、触り程度でご容赦ください)
こうして、ユーザーが対象事業のカスタマーになって、利用し続ける態度変容をステップにわけ、より確度のある施策を導きます。
目標達成のために計測すべき指標と施策をロジックツリーでつなげる
ロジックツリーを、目標指標(KGI)と評価指標(KPI)と成功要因(KSF)で作成します。
目標指標(KGI)は、組織やプロジェクトの達成度合いの指標です。
評価指標(KPI)は、順調にKGIに向かっているかをはかる指標です。
成功要因(KSF)は、KGIを達成する上で決定的な影響を与える要因です。
今回のアクティブユーザーモデルでは、目標指標(KGI)をWAUとし、その数字を100万としました。評価指標(KPI)は、インプレッション数、アプリの表示順位、アプリでの表示占有率などがあげられました。
ここで、参加者全員が唸る成功要因(KSF)として「ユーザーが必ず見たいと思うヒット番組の開発」や「空気のようになんとなく見てしまう定番番組の開発」が生まれました。
対象事業に置いての自分の役割として、開発側ではなく、プロモーションよりのマーケティング側でだと、「どんなチャネルで何を伝えようか?」と考えがちです。しかし、事業を理解し、ユーザーを理解した結果、今まで言語化できないことを生まれてきました。
事業の成果と能力開発を同時に行うウェブ解析士講座開催のまとめ
①ウェブ解析士講座が事業の成果と能力開発を同時に叶える
今回の形式は、事業戦略を理解し、ユーザーを理解し、目標を決め、成功要因を見極めつつ、KPIを策定し、施策を考えました。そこには、今回使ってみた3つのフレームワークを知らない方や、知ってても使いこなしていないと感じている方がいらっしゃいました。ここには、「知らない」ことを「知る」、そして、「分かる」という能力開発が生まれています。まさしく、事業の成果と能力開発を同時に叶える形式だと考えました。そして、参加者のみなさんからの声にあったとおり、今回全員で作り上げたこの戦略は、現時点では「種」でありここから実務に持ち帰って、ブラッシュアップし、「花」を咲かせるのでしょう。
②MELSA MODELの具体性や今後の展開が鮮明に
5つのモデルは事業特性を捉えて、ウェブサイトへの展開を考えるためのフレームワークです。
・M (Media Model/メディアモデル)
・E (E Commerce Model/イーコマースモデル)
・L (Lead Generation Model/リードジェネレーションモデル)
・S (Support Model/サポートモデル)
・A (Active User Model/アクティブユーザーモデル)
これまでウェブ解析士講座は、試験合格へのウェイトを高めたため、今回のようにワークショップを入れたり、事業の成果に繋がるオリジナルのKPIを策定できませんでしたが、確実にこのメディアモデルごとにに引き寄せて進めることへの可能性を感じました。
③チームビルディングの一環になる
今回は、3部門横断で、年齢も経験も様々な方々が受講されたようでした。それでも一つの対象事業に対して、「私たちが提供する社会的価値は?」「顧客は誰か?」「価値を提供するためのリソースは?」「顧客の態度変容や思考・感情は?」「目標は?」「目標の進捗を測るための指標は?」といったディスカッションをしながら進みました。
確実に言えるのは、開始時よりも終了時の方がみなさんの表情が輝いていたことです。会話が活発ですし、笑顔があって仲良くなっていました。
この講座をとおして、一つの目標をチームで考え、形にすることでのチームビルディングも得られたと思います。
参加されたみなさん、WEBPLAさん、ありがとうございました。
さいごに、テレビ局と私
今、これから高校に入学する息子と、これから大学に入学する息子がいます。この息子たちが小学校低学年ころは、私が家に帰ると、玄関までバタバタはしゃいで、「パパ、おかえりー」といって玄関に走って迎えてくれていました。
今、高校生、大学生になった息子たちは、完全に親離れし私が仕事から帰ってきても、玄関には迎えに来なくなり、アイフォンでYouTube見たり、ゲームしています。
それでも、イッテQや、しゃべくり007はリビングで一緒に見ながら、笑って、ボケたり、突っ込んだり、クイズ番組は、どちらが先に答えることができるかと、競争してます。
そうか、テレビ局は、社会に娯楽や余暇時間を豊かに過ごすことや家族の絆を提供しているんだ。そんなことを考えさせられた、1日でした。ありがとうございました。