鶏皮のから揚げは美味しいもの。ただ、やり過ぎなければ

「さて、コイツをどうするかな？」

腕を組ながら、俺は目の前にある惣菜パックに入った鶏皮のから揚げの処分について思考を巡らせる。

「サラダにするか、ご飯に入れて混ぜご飯にでもするか……ペッパーライスにしたら美味しいかな？あぁ～～思い付かない」

そもそもなぜ、たった一つの鶏皮のから揚げについてこんなにも頭を悩ませているかというと、この鶏皮のから揚げ。

鶏皮のから揚げと言う名の脂の塊なのだ。

前に、俺が食べた鶏皮のから揚げはサクッとしつつも中の鶏皮の歯応えが良く、何度も噛みたくなるほどクセになる歯応えがあった。
だが、これはクセになる歯応えもなく、少しサクッとしてはいるが中にあるのは鶏皮が溶けて脂と化した汁のみ。

一口噛むだけで脂が口内に広がった時は思わず顔を顰めた。

ただ鶏皮をカラッカラッに揚げたから揚げは明らかに体に悪い。

けっして食べれないほど脂っぽくはないが、体に悪影響がある物をそのまま食べるのは避けたいのだ。

だから、少しでもそれを緩和する為に色々と考えてはいるが、この食材を生かせる料理が思い付かない。

このまま無駄に時間を労使するよりなら、一度、全て試した方が良いかも知れないな。

「はぁ……全て少しづつ試してみるか」