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1.22横浜アリーナ「彰俊的徒然草」note プロレスリング・ノア 齋藤彰俊

1.22横浜アリーナの見どころだが、各試合カードが魅力のある戦いである事は言うまでもないであろう。

選手として、毎回全力で己と「闘い」相手と「戦う」事に集中しているが、このnoteや解説をさせて頂いていることで、自分自身も観ることの楽しさの再発見をしています。

個人的にではあるが、この横浜アリーナ大会は、素晴らしい原子が結成する「非晶質」のような大会なのではないかと・・・

大会を作り上げる物質に例え、「固体」としての観点からしてみると、今大会は通常のNOAHという結晶とは異なり不規則に並んだ固体、強く靭性があり大型の物質を作ることが出来る、まさしく非晶質的な魅力があるのである。

そして、熱の伝わり方や光の通りやすさの違いを感じてみるのも面白いのではないだろうか。
この一大会だけにフォーカスすると、イレギュラーではあるものの、全体の流れを見ていくと、NOAHが今年の干支の様に大きくジャンプする糧になることは間違いないであろう。
この大会が通常と一線を画すところは、武藤さんの引退ロードビッグマッチは元より、第一試合からメインに向けて一ラインではなく起爆剤がいくつもあることであり、とてつもない花火のような魅力的な感情的爆発が起こりそうな予感がするのだ。

・小峠選手吉岡選手VS大原選手HI69選手
ベルトを巻いて出て来ても違和感のない両チームのどちらが主役へと高く飛び跳ねのか、最後にシーソーで上位にいるのはどちらのチームなのか?
リングに上がった時の顔の表情から各選手の挑む心理を見て頂きたい。
・安納サオリ選手ジャングル叫女選手VS夏すみれ選手雪妃真矢選手
ここで女子選手の試合が組まれた事、そしてここで選手は何を伝えたいのか。
それは女子レスラーの試合の凄さと魅力なのではないだろうか。
勝敗のみならずかなりの決意を感じる試合となるだろうし、良い意味で起爆剤で相乗効果の出るカードとなりそうだ。
一つの分岐点となり得るこの刺激がNOAH勢にどう影響が出るのかも楽しみである。

・ティモシー・サッチャー選手VS望月選手
赤と青の炎が燃え盛り、その炎の中で幾度か一瞬刃物のような閃光が走る一戦。
「火」ではなく「炎」なのは気体が燃えることで生じる火だからなのだ。
会場の空気をも熱く燃えさせるだろう。
どちらの温度が高く、何色に燃え盛るのか?何度目の閃光で勝負が決まるのか。

・小川選手Eita選手NOSAWA論外選手VS宮脇選手アレハンドロ選手矢野選手
一流シェフと極上素材の戦い。
極上素材を三つ星一流シェフはどの様に調理するのか?それとも素材の良さが全面に主張し、調理すら必要としないのか?
そのような見方をしてしまう一戦。
あなたの前にリング上から出された一品はどの様な料理となっているのか。

・ジェイク・リー選手ジャックモリス選手アンソニー・グリーン選手VSマサ北宮選手稲葉選手稲村選手
構図的にはっきりしているところも魅力のカード。
超刺激的大型の外敵は、NOAHの未来にどう作用するのか?
哺乳類時代における恐竜同士の戦いは、本来プロレスとはという問いかけの答えに導いてくれるであろう。
テクニックもさることながら、物理的なプロレスという迫力を存分に味わって頂きたい。

・GHC Martial Arts Rules
桜庭和志選手 VS 鈴木秀樹選手
空を見上げた後に思わず頷いてしまったカード。
この試合をじっくりと見れる・・・
指先の動き、脚の動き、目線、体の重心、見えない間合い、肘が動くのが先か手先なのか、膝が先か足が先か。
常に押し引きしているパーソナルスペースはどちらが有利に進出するのか、どこを狙い始め最後はどこを決めるのか?
そんなところまで見て欲しいITと熟練した職人の戦い。

・AMAKUSA選手 ウルティモ・ドラゴン選手ニンジャ・マック選手VSYO-HEY選手Kzy選手ダンテ・レオン選手
「世界に一つだけの花」という歌があるけれど、これだけ個性のある各花が店先に並ぶことはないであろう。
各コーナー組んではいるものの、その咲き誇る花の中で満開となれる選手はひとりだとすれば、チームの勝敗もあるだろうが、果たして咲き乱れる花束の中でひと際輝くのはどの選手なのかが気になってしまう。

・清宮選手イホ・デ・ドクトル・ワグナーJr選手杉浦選手小島選手VS拳王選手中嶋選手船木選手征矢選手
結果を掴み取っている者が集まったチャンピオンチーム。
各シングルとタッグのチャンピオンで同コーナーを占領しても良いのだろうかと思ってしまう程、死角のない最強チーム。
対するは金剛。
前日の21日を通過する事での金剛は如何に。
21日の試合自体を目にしなくとも、NOAHの試合だけ観ていても、21日という日付変更線を超えた金剛の変化に注目だ。
対するGHCという最高峰を腰に巻き称号を得たチャンピオンの帝王戦術にも注目である。

・グレート・ムタ選手スティング選手ダービー・アリン選手VS白使選手AKIRA選手丸藤選手
一番語らなくてはならないこのカードにおいて、果たして見どころを語ることが必要なのだろうかと自問自答してしまうような超ビッグカード。
語らなくとも皆さんが一番知っているのではないのか?
グレート・ムタは当然ながら、誰と誰が接触しても貴重な一瞬となる。
「接触」「一瞬」と言ったのは、例え味方であっても、合体技やタッチしただけでファンタスティックな瞬間となるからなのだ。
その瞬間は、間違いなく今後見ることもその場で体感する事も出来ない最後の瞬間となるのだ。
リアルライブではこの日この時この会場でしか観れない貴重な瞬間である。
ムタと抗争を繰り広げたスティングが同じコーナーに立つ・・・
武藤さんの同期であり、自分と同じ平成維震軍で戦っていた野上さんがAKIRAとしてこのカードに立っているのも感慨深い。
ここで余談となってしまい大変申し訳ないのだが、このカードをHPで見た時にどうしても気になることが・・・
対戦カードの宣材写真で、ペイントしてないのは丸藤選手だけ・・・どうしても気になってしまった・・・
個人的エピソードは、1996年4月29日の東京ドームにて、ムタVS白使の歴史に残る死闘と、白使が持ち込んだ卒塔婆にムタが血で「死」と書いたシーン。
ムタの父親であるカブキ師匠との対戦で額から飛び流れる血を見つめているムタのシーン。
この両シーンを自分は間近で見ていて鮮明に覚えている。
このお二人もメインに・・・
二度と開くことがない魔界の扉が閉じる瞬間まで、目に、脳裏に、そして心に是非焼き付けて頂きたい。

by彰俊

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