恋愛中毒【読書】

この前、山本文緒さんの「自転しながら公転する」を読んで、
他にどんな小説書いてるのかなと思って読んでみました。

「恋愛中毒」著：山本文緒

前半は、女好きの金持ちと愛人たち、
それぞれ割り切って関係性を続けてるけど、
主人公:水無月は最終的には独占したい気持ちが強いのかな
この気持ちから解放されるまでの過去の思い出が
描かれてるのかなと感じて読んでました。

ただ、これも、後半にかけて明らかになった
水無月の過去が衝撃でした。
陽子さんの「懲役」という発言から、
私の頭の中で、え‥？ってなって
そこから水無月の過去の罪が明らかになりました。

前半はそこまで重い気持ちで読んでいなかったのに、
その事実を知ってから、
犯罪行為となるほどに狂った恋愛感覚に
水無月が一気に怖くなりました。

「自転しながら公転する」を読んでいたときもそうでしたが、
こういう人もいるよなぁ、と思って見ていた登場人物が
法に触れるような行為をした事実を知ったところで
私は一気にぞっとしてしまいました。
いつも人間の表側しか見えてなくて、
ただのルール違反は見過ごすことができても
それが犯罪となると、
そこまでする人じゃないと思ってたのに、と
裏切られた気持ちが生まれる気がします。

その過去も知りながらも
断つことなく関係を続けてくれる人もいることには
優しさを感じました。

最後までまだ危うさがある水無月には
不安も残る終わりでした。

◆寝る前に読みきったので、ちょっと怖い夢を見ました‥笑