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自己注射を乗り越える[1日目〜8日目]

トレーニングを受けて以来、湯船に浸かりながらもうすぐ始まる自己注射の手順のイメージトレーニングを繰り返した。「私が感じている注射に対する恐怖心は妄想で、そこまで怖いものではない」といった自己暗示もかけるようにした。

自己注射開始の前日、クリニックにて最初の4日分の注射器などの道具と薬液を受け取る。注射は毎日午前中に行うことにした。

1日目〜4日目
卵巣刺激のホルモン剤 2本

自己注射初日の朝。まずはクリニックで教えてもらった通り薬液を作り注射器の準備をする。トレーニングの日に経験したあの痛みのことはあまり考えないように、でも一応の心づもりはした。

深呼吸をして針を刺す。やっぱり痛くない。そして次の吐く息と共に薬液を注入する。(あれ?もしかして痛くない?)

あのトレーニングの日の激痛が嘘のように痛みがなく終わった。ホッと一息、この勢いで2本目の注射器を準備する。

2本目はペン型の注射器で薬液が予め準備されているタイプ。注射器のダイヤルを回して薬液の量をセットするだけ。針も1センチあるかないか、そしてとても細い。皮膚に刺し薬液を注入する。全く痛くない。

イメージトレーニングが効いたのか初日の自己注射はあっけなく終わり、そのまま4日目までの連日注射も無事に終わった。

そして4日目の午後。クリニックで卵子の状態を確認し、5日目以降の必要な道具と薬液を受け取る。

5日目〜8日目
卵巣刺激のホルモン剤 2本
早期排卵防止剤 1本

注射は3本に増えたが、これまでの経験でだいぶ心に余裕ができていた。

5日目の朝。いつも通り1本目と2本目のホルモン剤の注射を行う。そしてこの日から追加された3本目の新しい注射。こちらは注射器型で薬液が予め用意されている。難点は針が少し太いせいか皮膚に刺さりにくい。

針を刺す際に少しチクっとした痛みはあったが、薬液を注入しホッと一息。だがそれも束の間、3本目に刺した個所が赤くなり少しかゆみも出てきた。その日は祝日ということもあり、クリニックへ電話はせずに様子をみることに。夜になっても赤みと軽いかゆみはあったが、翌朝には引いていた。

6日目の朝。昨日の赤みの件をクリニックへ報告。今日の分の注射でも赤みが出て午後までに引かないようであれば、診察を受けるよう指示を受けた。注射後、昨日同様に3本目の箇所が赤くなる。だがこの日はすぐに治ったので受診は見送った。

その後も3本目の注射後の赤みと軽いかゆみは現れたが、数時間〜遅くとも翌朝までには治っていた。そんな調子で8日目までの注射もなんとか無事に終え、卵子の状態を確認するために再びクリニックを訪れた。


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