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イナバ物置録〜絨毯編〜

絶賛ダメなフェーズに入っている。鬱のときはとにかく作れと叩き込まれているので色鉛筆か毛糸を出そうと創作棚を開いたところで力尽きて絨毯から動けなくなりました。体の筋肉さん達が総員動く気ゼロなので右手さんにだけ頑張ってもらい「文章」を作ることにした。

7月、なんかわちゃわちゃイナバ物置とかしてたあたりで突然全てが限界を超えた。キャパオーバーってこういうことをいうのか!と若干興奮した。何もしたくない。仕事したくない人と会いたくない趣味もしたくない衣食住どうでもいい、寝たい。何きっかけでこうなったかは覚えていないが今限界超えたな、という瞬間は覚えている。あ、無理だわ。それだけだった。突然それは来たのだ。というわけで7〜8月中旬まで仕事もプライベートもほぼすべての予定をキャンセルしずっと寝ていた。20分以上起きていられないという驚異の睡眠人だった。なんか知らないけどその間彼氏が1人できた。なんか知らないけど気付いたら彼氏になっていた。なんか知らないけど私のことが大好きで頭のてっぺんから爪の先まで観察し大切に扱い不備があれば心配してくれてなんか知らないけど一生面倒見ようとしてくれている。出会ったときからすでにこの状態だったのでわけがわからなすぎるが、これにて私のイナバ物置はだいぶ落ち着き、というか彼氏の勢いがよすぎて他の人員のこと忘れてたので必然的になんか普通に普通の恋愛してる人みたいな構図になった。100人乗っても大丈夫なイナバ物置が1人の男により重量オーバーしたのだ。そんなこんなでイナバ物置の原因なる寂しいとか承認欲求とか諸々が満たされ始め、徐々にキャパオーバー状態から通常営業に戻り始めて、仕事も一応行けるようになった。

だが本日ソイツは来た。職場で担当する子供がギャン泣き地団駄で「帰りたい〜!!」と叫びだした瞬間、私も帰りたくなってしまったのだ。この現象の名前は分からない。多分共感でもないしキャパオーバーでもない何かだ。これまでの2年ほどこの仕事をしていてこういう事態の対応は他の人より得意な方だと思っていたし実際イレギュラー対応人員だった。だがそんなものはちょっとしたことで揺らぐ愚かな思い込みだったことに気付かされた。大体人の感情や精神と向き合うのに得意も不得意もあるんだろうか。できるのはただ向き合うことだけだ。向き合った結果、私も帰りたい〜となってしまったのだから仕方ない。一緒に帰る?とか言いながらギャン泣きの子供と話していたら子供は帰らずに頑張ることを選んだ。でもキャパオーバーなんじゃないかなぁと泣き方を見ていて思った。全てに限界なんじゃなかろうか。果たしてこの子に私は何ができるのか思うところは色々あるがとりあえず一緒にいようと思う。

彼氏に300万近い借金があることが判明した。完済したら私と結婚するらしい。

とりあえずスリーコインズの指輪をおねだりした。誰かに何かをおねだりするのはこれが初めてだ。

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