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アリとキリギリスの話を現代風に解釈してみる

子供の頃に絵本で読んだアリとキリギリスの話です。
ストーリーはなんとなくしか憶えていませんが、アリが夏の暑い中、せっせと冬に備えて食料を集めて働いていた。それに対しキリギリはバイオリンを奏で、優雅に遊んでいた。そして冬が来てキリギリスは食べるものがなく、アリに助けを求めに行き、アリの温情で救われた。
という内容だったと思います。遠い過去の記憶なので色々違うかもしれませんが・・・。
かなりざっくりいうと、将来に備えて一生懸命がんばりなさい。というようなメッセージだろうと思います。

私はどちらかというとアリタイプの人間で、コツコツ地道にやっていく方だと思うのですが、アリにとって、その生活は本当に今を生きているといえるのでしょうか。喜びや楽しみもなく、ただ生きるために働く。それではうつうつとした冬を幸せに生きることは出来ないでしょう。
日照も少なく、寒く、寂しく、耐え凌ぐだけの生活に、音楽という楽しさ、喜び、心の豊かさを与える存在が、キリギリスだったのではないでしょうか。アリもまたキリギリスに救われていたのです。
考えようによっては、キリギリスも夏場に懸命に練習し、誰かに喜んでもらえるように努力していたとも言えます。

立場が違い、その人の役割や使命は違っても、その行動が誰かの役に立つのなら、きっと幸せな世界が創れるのだと思います。

今でもはっきり憶えている絵本の最終ページは、アリとキリギリスが、暖かい家の中で楽しそうにホームパーティーを開いている。そんな絵でした。
時代が変わって内容の解釈が変わっても、私の記憶に残る最後の1ページは変わることがありませんでした。

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