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【七峰】20240313 とびっきりの近況報告

 米子マンガミュージアムのフロントで『ドラゴンボールスーパーカードゲーム フュージョンワールド』のスタートデッキとオフィシャルスリーブが売っていて、「そういう商売に手を出すのもわかるけど売れてなさそうだな」なんて思っていた自分が、先の訃報に触れて買わずにいられなくなるとはわからないものだ。

 自分の月収でTCGに手を出しちゃいけないなんて百も承知なのだが、ドラゴンボール(Z)とは浅からぬえにしでつながっている。

ベジータ様はきまぐれ

 最初の相棒にスタートデッキ ベジータを選んだのは、大まかに言えば僕が『Sparking!』シリーズで愛用していたSSJ3悟空のバニラ(効果なし)カードが封入されていたのと、すっかりお気に入りになったカプセルコーポレーション柄のオフィシャルスリーブに一番似合うからだ。

 このデッキは、高い攻撃力かつダブルストライク(相手ライフへの攻撃が2点の固有スキル)で切り込んでいける5コストベジータを出すことを目標に、展開の速さと平均的に高い攻撃力で相手に先んじる「アグロ」タイプだ。

 とはいえ5ターンくらいでは相手もコンボパーツや妨害キャラクター等を場に揃えられるため、デッキバウンスカード「ファイナルフラッシュ」が勝利の糸口となる。相手のいかにも強力そうなバトルカードやここ一番のブロッカー(攻撃のターゲットを集中させる妨害カード)にこれを使うと「してやったり」という気分になる。

 もっとも、あくまで第一弾環境のお試しデッキという趣が強く今の主流は緑属性の悟飯とかブロリーで、エナジー(コスト)肥やしに加えて除去効果を絡めた強いカードパワーのデッキとは相応の苦戦を強いられる。そもそも5ターンまでに相手ライフを2まで削ってなお5コスベジータが来なければ勝ちは見込めない。

 なぜかというと、このゲームでは「コンボパワー」というのが最後に鍵を握る。

 アタック中のカードにこのパワーがついたバトルカードを消費することで攻撃力を底上げし、防御側はそれを受けるか防御のためにコンボパワーを増やすかの選択を求められる。ドラゴンボールらしく言えば「3倍界王拳だ〜!」みたいなイメージか。だがコンボパワーを決めた後から相手の防御力を見て「4倍だ〜!」とはいかない。

 ベジータデッキは手札7枚以下で攻撃力の素点を上げるスキルのカードが多く、手札をたんまり握って攻撃にも防衛にも回れるデッキとは相性が悪い。いちおう序盤に役割を果たしたアクティブ(いわばアンタップ)になっているバトルカードをコンボパワーに使えないこともないが、本当に最後のダメ押しに使うといった感じだ。

 まあ、ある意味「グミ撃ち」のベジータらしいっちゃ、らしい。

 また半端に遊戯王OCGで育った僕は「同じパワーの場合攻撃側勝利」のルールを忘れプレイングミスしがちで(言い訳がましいがデジタル版の計算表示もちょっと分かりづらい……)、これに関しては「+10000の法則」と名付けた覚え方で対策を取っている。

こちらのチャンネル動画で学んだ

 だいたいのバトルカードにおけるコンボパワーは+10000で、これで相手のパワーを上回った場合、相手は必ず+15000か+20000、つまりどうやってもバトルカード2枚を消費しなければ防御できない。

 デッキに4枚までしか入れられないが防御時のみ+20000扱いになる「スーパーコンボ」というスキルのカードがあって都合一枚で済む場合もあるが、こういう風にして最終的には何枚コンボパワーを消費して直接攻撃を通すか、また防ぎきれるか、そうして手札を使い切った後でもう一ターン継戦できるかという駆け引きに、僕はデジタル版の対人一戦目で夢中になってしまった。友達はマンガミュージアムで売ってなかったもんでなぁ……

 今のところデジタル版はあくまで実カードのおまけという風情で、あまり無償ジェムも手に入らないのでデッキに同封されていたシリアルコードで現実と同じベジータ二箱デッキを作って回している。

 改めてすごいことだと感じるが、いつものアニメの声が聞こえてくるのも満足度が高いポイントだ。

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キャラメイクにこだわりすぎて見た目だけは課金勢だが、上位ランカーは初期キャラのままのジェムづかいがストイックな人が多く見受けられる

 すでに初弾からカードパワーのインフレはニオってきているのでいつかは補助輪を外したいところだが、現実の商品もなかなか手に入らないみたいだし、また潤沢に課金できるわけでもないので最初はこんなものかなと思う。

ギニュー特戦隊のデッキを使いたい

 YouTubeでフュージョンワールドの動画をザッピングしていると「黄ギニューデッキ」というのを見つけた。

 ギニュー特戦隊をメインに据えたコンセプトデッキのひとつで、展開力とリーダースキルを活かしてアグロっぽい動きができるほか、平均してレアリティが低くまた環境の中ではTier下位のため比較的シングルカード通販で安く手に入れやすいのも魅力的だ。

 ギニュー隊長というか、ボディチェンジにはTSFクラスタとして何かとお世話になった時期もあった。その必殺技(?)もエクストラカード(いわば魔法カード)になっている。

 しかしながらこのデッキではあまり採用率は高くなく、強力なバトルカードで連続攻撃したい場合のコンボパーツに採用するという意外な使い道がある。

行動できる弱いカードが次々に隣の強者と身体を入れ替える(アクティブとレストを交替)なんとも言えない光景がそこに……

 そういったストーリー性を感じるカードには、悟飯デッキでコンボを発揮するブロッカーの未来トランクスもテキストに心動かされるものがあった。


 DBZとの記憶は、中学時代における逆風のさなかに見た友情という名の花として今も覚えている。

 PS2で対戦ゲームをよく遊ばせてもらった、クラスでいちばん熱いDBZファン。ベジータごっこがなかなか様になっていたサッカー少年。修学旅行の宿で夜通しDBZネタでふざけあった悪友。(GTの曲だが)「DAN DAN 心魅かれてく」の英語部分にがんばって読みがなを振ったあの時。

 すべては遠き想い出話に変わった。それでも鳥山先生の画業とその模倣子たちの光は、なおも輝く。この宇宙をワクワクするもので満たしていく。

 さみしいけれど、僕はだこの道を往く。

(終)

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