4人目の男 職人シリーズ

さて、本日は急遽稽古が休みとなった為
作業日に全力を当てようと思う。





んはっっ…


完全に落ちていた⇦(ただのお昼寝)
時刻は15:00。

お陰様でお客様のチケット予約も増えてきている。誠にありがとうございます。

…前置きが長くなった。

さて、いよいよ本題。

職人シリーズも早四人目。
本日は

1番左に注目
船戸敦雄氏
のご紹介を。

船戸氏は実に愉快な人だ。
周りを良く見定めるゆえ中々口を開かないが中々考えることは愉快である。
そして、今回の職人の中で最も職人たるルックスなのだ。
「キャスティングに理由あり」
と行ったものだが、愚直かつ「嘘だろそれ」
を劇中でやる行動に「彼」がピッタリなのだ。
彼が起こす行動は、一見地味だが今回の職人メンバーに必要不可欠な要素である。
まだ、稽古は4回だがここからエンジンがかかるのがものすごく楽しみだ。

ここからは彼とのエピソード


僕は現場で彼を気軽に「あっちゃん」と、呼ぶ。

だが、人生の先輩である歳上を気軽にあだ名で呼べるのは理由があるのだ。
彼と僕が出会ったのはもう16年前に遡る。

この円の研究所で同期だったのだ。
僕がお芝居を初めて習った場所であり
右も左も知らぬ中で僕に俳優として沢山の宝物をくれた場所でもある。

今回はそこであっちゃんに助けられた話。

劇団の養成所という場所は年に数本の発表会でカリキュラムがある。
その一つの作品で僕はあっちゃんと同じチームに抜擢された。
演目は「空中ブランコ乗りのキキ」

台本は大した長さではない。
役20分ほどのステージを組み合わせられた俳優6人で作るというものだった。
登場人物もメンバーで工夫し自由にやって良いと。
カリキュラムが始まりそれぞれの班は一斉に配役や演出の話し合いを始める。
例に漏れる事なくうちの班も話し合いを始めた。
まずはキャスト決め。
僕は主役であるキキをやりたがった。
他のメンバーもキキをやりたがる。
キャストオーディションなど学芸会以外でやった僕はまぁそれは緊張した。
一人ずつ台本を片手に読んでいき
僕の番になる。
ところが、他のみんなが話すととても面白いのに僕が読むとキキのイメージが違うんだよなと
ダメ出しが、再トライするものの、また違う。
結果として即座に僕がキキをやる選択肢は座組みから消えた。
結局、キキを石原由宇が演じることになり
http://www.enkikaku.jp/men'sprofile/ishihara-prof.html

他のメンバーも順当に配役がきまる。
そして、僕はというと
役が決まらなかった。
当時の事などで記憶は定かではないが
不器用な僕に出来ない理由があったのだろう。
ただ、手段を知らぬ僕は落ち込むばかりだ。

そんな帰り道。

普段はあまり話さない寡黙なあっちゃんが
隣にきた。

「いや、俺はウメ(当時の僕のあだ名)の芝居悪くないと思ったけどな。」

ふと、思い出すとみんなが配役に関してユウがいいんじゃない?とほぼ満場一致の中あっちゃんは黙っていた。

見ていてくれる人がいた嬉しさに不覚にも涙が溢れた。

「まぁさ、ウメにはウメのポジションがあると思うし、なければ作ればいいと思うよ。」
翌日、そんな提案も持ち上がり
うちの班には少年Aと言う原作にはない役が誕生する事になる。
そして、今回の夏夜にはそんな少年Aに似た役が登場する。
さて、どんな演出になるのやら乞うご期待だ。

中々他の俳優とは異なった紹介となってしまった。
そんな彼が演じるのはスターブリング。
原作から大きく職業を変更した職業だ。
登場から劇中劇まで是非、魚屋の彼に注目してほしい。
きっと理由がわかるはずだ。

昨今の時代ながら逆行して
配信などを一切行わない今作品。
是非劇場へお越しいただきたい。


あっちゃんへ
いつも、呑み付き合ってくれて
色々な話題を提供してくれてありがとう!
久しぶりの舞台と思うけど存分に暴れてくださいな。宜しくね。

No day but today in act
主宰 小森谷朋基









この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?