食レポの「あ~新しい~」は不味い。

食レポか食リポか知らないが、よくコメントの一言目で

「新しい~」とか
「食感が新しい~」

という言葉を聞く。

私は、この「新しい」というコメントの時は、
食べている料理が全て不味いのではないかと思っている。

そもそも料理において「新しい」というのは誉め言葉ではない気がする。

料理の一番の誉め言葉は「おいしい」だ。

食リポの際はまずおいしいかどうかを教えて欲しい。

しかし、お店を紹介する以上、「不味い」というわけにはいかない。

そんな時に革命がおこる。

「例え」である。

石塚さんや彦摩呂さんは「例える」という最大の逃げ技を発明した。
例えは、「味をわかりやすくする」という面においても食リポ界を震撼させたが、「不味いと言わない」という面においても震撼させた。

ただ最近は逃げきれていないような気がする。

「味のIT革命や~」
「チームワークの宝石箱や~」

もう意味がわからない。
後のやつに関しては野球の強豪校に向かって言っているようにしか聞こえない。

例え以外の逃げ方には、他にも

「好きな人にはたまらないですね~」

あたりまえである。好きなんだから。
好きじゃない人がどれくらい好きになるかを聞きたいのである。
そこが料理人の腕の見せどころなのである。

ハンバーグが好きな人はコンビニのハンバーグでもたまらない。

それに、料理はどちらかというと、前衛的な要素より、懐かしさや慣れ親しんだ味の要素の方が必要な気がする。

何かにつけて、「おふくろの味」というと、人はみな感動する。

もちろん前衛的な味の料理を目指しておられる方もたくさんいると思うが、最初に「おいしい」がこずに「新しい」が来るのは、味を評価していないということのように感じる。

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