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「ひらがな/カタカナ/足し算/引き算を2週間でマスターさせる」教え方の知育教材をKindleで出版してみた3-コーチングの重要性

前回からの続きです。前回ご覧になっていない方はまずはこちらをお読みいただければと思います。

第一回 科学根拠の必要性
第二回 脳特性の理解/戦略の重要性

引き続き、ボク(A)から筆者のボク(NO-CHI)への質問形式のインタビューで著書に込められた想いを語りたいと思います。

コーチングの重要性

ーー本書の「基礎原則編」の内容としては、「脳特性の理解」「戦略の重要性」を教える親が理解する必要があることは説明いただきました。次に「コーチング」についてご説明お願いします。

NO-CHI(以下"NC"):なぜ「コーチングが重要」であるかですが、それは、幼児に未知の分野の学習を教えるからです。幼児は幼いのでまだ自分ひとりで参考書も読めないわけです。そもそも”ひらがな”を教えようとしているわけですからね。そうすると、「教える」という行為が必ず必要になるわけです。

ボクは学生時代、塾のアルバイトで幼児から高校生に勉強を教えていました。その理由は「教えるのがうまかった」わけではなく、早大生というだけの理由です。受験勉強ができるからといって、「教える」のが上手いわけではないのにです。

確かに高校生に勉強を教えるためには、その内容を理解していないと行けません。そのため、難関大学に合格するための知識は必要でしょう。でも、今回の場合は、”ひらなが”や”足し算”です。誰でも、どんな親御さんでも、その知識は持ち合わせています。

では、誰でも教えられるでしょうか?

”教える”ことは自体は誰でもできるでしょう。しかし、楽しく、効率的に、短時間で教えることは出来るでしょうか?

断言します。
”教える”という行為について知識がないと無理です。また”どういうプロセスで教えれば、短期間に理解させられるか”という知識も必要です。

後者については、前回、前々回で触れた、科学的根拠の基づく脳科学の知識やアプローチ方法で説明しています。そして前者について、つまり、”教える”という行為の知識をつけていただくことを、本書では”コーチング”として表現しています。

ーーなるほど、”教えるための知識”を”コーチング”と表現したのですね。では、幼児に勉強を教える際に注意すべき点などが書かれているのでしょうか?

NC:はい、注意というか、「幼児ならではの特性を理解し、正しくコーチングのアプローチを使って教える方法」を説明しています。

幼児ならでは特性とは、「論理的な理解力や集中力も大人に比べると劣っている」ことです。そもそも論理的思考段階に達していない場合もあるわけですからね。なので繰り返しになりますが、最初は暗記中心の学習になります。その際に、どうやって幼児の集中力を維持させるか、その方法を理解する必要があります。

ちょっとだけ、答えをお教えすると、覚えたいというモチベーションを刺激し、覚えたことを忘れにくい方法(右脳を刺激する方法)で、指導することを他の学年以上に心がける点ことが必要です。本書では具体例を交えながら、どうやってモチベーションを刺激するか丁寧に書かせていただいています。

先程「幼児が一人で勉強するのは基本無理」なので、必ず親御さんと一緒に勉強しないといけない、と書きました。でも、”ひらがな”が読めるようになったり、”足し算”ができるようになったりすると、一人で”勉強”できるようになります。

「その一人で勉強できるようになった際に、どうやってその好奇心を伸ばしてあげられるか、また集中力が切れてイヤにならなくできるか」も、考えておかなければならないポイントです。

自発的に勉強ができる段階になるためには、複数の要因が必要です。
・『問題パターン』および『解答パターン』の理解
・勉強に対する抵抗感のなさ
・パズルを解くような面白さ(遊びの一種!?)
・親が驚き、褒めてくれることを予想出来るワクワク感
これらの要因をうまくバランスをとりながら、コントロールしてあげないとダメなんです。

ーーそれを実現するのが、”コーチング”の知識とスキルということなんですね。教育現場において、”コーチング”は一般化しつつあります。幼児に勉強を教える際には意識するポイントはありますか?

NC:ここは是非多くの親御さんに知ってもらいたいポイントだったので、情報教材として販売している際には熱を込めて書きました。それを抜粋させて下さい。

子供の進歩を素直に喜ぶ
子供自身の好奇心もあるでしょうが、親が喜ぶことが子供の原動力になるということが結構あります。お父さんやお母さんが、「○○ちゃん、ひらがな書けるようになったんだ~、すごいね~。これからは、○○ちゃんとお手紙書こうかな~(喜)」などと言ったら、子供がどんなに喜ぶかは想像に難くないでしょう。

子供と一緒にやる
塾の講師のときは気付かなかったのですが、娘に勉強を教えているとやたらと「じゃ~、今度、パパやってみて」と、僕にも問題をやらせようとします。最初のうちはなぜこのようなリクエストをするか理解できなかったのですが(できるに決まっているのに)、そのうち、その心理を理解できました。子供は完全な師弟関係というより、一緒に走ってくれるマラソンランナーとコーチのような関係を求めているようです。

ペースメーカ
子供の集中力は短いです。その短い集中できる時間に、新しいことを効率的なやり方で習得させる必要があります。問題が解けて嬉しくて、集中力の限界以上に勉強をしてしまうと、問題も若干難しくなり、集中力が欠けてしまい、結局解けないということにもなりかねません。

短い期間に勉強を習得しようとする場合、継続が非常に重要なキーになります。しかし、「解けない⇒面白くない⇒もうやりたくない」というスパイラルに陥り、次の日にやらないなどということになったら、短期習得どころか、習得すらおぼつかなくなってしまいます。

したがって、子供の集中度合いを見計らい、「今日はすごいできたね~。また、明日もやろうね~」などといって、勉強が面白いと思っている心理状態のときに上手くやめさせるペース管理が非常に重要になります。

コーチングの基本、モチベーション管理
褒めることは、加速学習(短期で物事を習得)に非常に有効に作用します。小さな成長を褒めることにより、そのことが子供の自信につながります。その貯金の連続により子供は、小さな成功を繰り返し、少しずつのストロークかもしれませんが、確実に成長することができます。

ーーありがとうございます。確かに、コーチングの知識は幼児に”ひらがな”や”足し算”を教える際には必須のスキルのようですね。参考になります。次回は「実践編」の中身について教えて下さい。

次回につづく
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