0.性を知らない時代

みるくは、超平凡なごくごく一般家庭の
一人娘。

両親は共に高卒。
父親は普通の会社員。
母親はパート。
小学生の頃から飼い始めたワンコ。

ごくごく一般だけど、あまり不自由なく暮らしてきました。
何だかんだ言って私のワガママを聞いてくれる両親のお陰ですね。

幼い頃の みるくは、
泣き虫で、負けず嫌いで、活発で、プリキュアが大好きな それはそれは普っ通の女の子でした。

小学生になると、超活発少女に成長しました。
学校の発表は毎回1番に手を挙げる、
外で遊ぶのが大好き、友達と話すのが大好き。
毎日が光り輝いていました。

そんな毎日に変化が訪れたのが小学3年生の頃。
バレーボールを始めた頃のお話。

私たちのチームには、
いわゆる“スクールカースト”の頂上に君臨する
子が居ました。
その子の気分でチームメイトの誰かを標的にして嫌がらせが行われていました。

わざと聞こえるように悪口を言う
ハイタッチをわざと避ける
集団からハブる
無視
など…

様々な嫌がらせが行われていました。
私はその何度かその標的になりました。

輝いていた毎日が徐々に曇り始めました。
何もしていないのに嫌がらせを受ける日々がとにかく苦痛でした。

バレーボールに行った日は、
家に帰ってから毎日のように泣きました。

親に苦しんでいるというSOSを発信しても
「心が弱いから」
の一言で片付けられる。

誰も助けてくれない、誰も気づいてくれない。

日に日に嫌がらせと関係の無い女子とも会話を交わすことが怖くなり、
一時期は女子に話しかけられただけで半泣きになりながら敬語で対応していたため、
担任から母に電話がいっていたそうです。

「なんで、普通の子みたいに みんなと仲良く出来ないの?」

母に言われたその言葉で
“私は普通じゃないんだ”と知りました。

そんなことを母に言われたところで
嫌がらせが止まることもなく、
女子への恐怖心は留まることを知りません。

女子と仲良くできない みるくはどうなったか。

男子と凄く仲良くなりました。

ネチネチと陰湿な嫌がらせをしたがる
小学校中学年の女子とは違い、
ただひたすらに遊びに夢中になる純粋な男子といる方が心地よかったのです。

当時の男子は、まだ性が芽生えてる子が少なく
女子のみるくにも分け隔てなく接してくれました。

毎日、休み時間は男子と外で遊んでいました。
その時だけは女子から嫌がらせを受けていたことを忘れられました。

しかし、そんな楽しい日々にも暗い影が。

私が男子と仲良くしているのが面白くなかったのでしょうか。
というか、まぁ、傍から見ればそう見えるのも納得はいきますが…

「みるくは超男好き」

「みるくは○○くんのことが好きだから、いつも一緒に遊びに入ってる」

…などなど、ま〜〜〜あ勝手な噂を
何個も何個も流され、親の耳に伝わり、
毎度の如く、「普通の子(以下略)」というお説教を受けました。

そんな日々を送る中で、
みるくから徐々に活発さが消えていきました。

もともと、アニメとゲームが好きなみるくは本格的に
インドア派となり、休みの日はできる限り家でゲームしてたい系女子に成長しました。

当時の最先端、3DSを手にした
小学3年生後半の みるくに いよいよ訪れます。

人生の転換期とも言える
“性の芽生え”が…。

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